RX(アールエックス、Lexus RX )は、トヨタ自動車が展開する高級車ブランド「レクサス」から販売されている大型クロスオーバーSUVである。2015年12月現在で販売されているのは4代目モデルであるが、初代と2代目モデルは日本国内に限ってはトヨタブランド(トヨペット店)にて「トヨタ・ハリアー」として販売された。また、レクサスでは唯一海外(カナダのTMMC社)でも生産されている車種である。「高級セダンの乗り心地と快適性を兼ね備えたSUV」として開発され、1997年に発表された。「高級クロスオーバーSUV」という新たなジャンルを開拓した先駆的モデルであり、後に世界中のメーカーから数多くの追随モデルが発売されることとなった。また、2005年には高級SUVとしては世界初となるハイブリッドモデルがラインナップに追加された。日本国内では、装備やエンジン構成を変更した上で「トヨタ・ハリアー」の名称で販売。2009年1月、3代目モデルへのフルモデルチェンジを期に国内でもレクサスブランドへ移行したが、その後も2代目モデルの2.4L車及びハイブリッド車が2012年まで「トヨタ・ハリアー」として継続して併売されていた。その後、2013年に日本国内専売車種として「3代目ハリアー」が発売され、以降は「レクサス・RX」と「トヨタ・ハリアー」とは別物になった。1998年3月の発売直後から北米市場で爆発的な人気モデルとなり、その後5年間の販売台数は約37万台にも上った。品質信頼性は極めて高く、JDパワーなどの市場調査評価でもカテゴリーのトップに評価されることが多かった。生産はトヨタ自動車九州が担当。搭載エンジンは3000ccのV型6気筒(1MZ-FE)。駆動方式はAWDとFFの両方が設定された。ATのみの設定で、レザーシート・本木目パネル・7スピーカーのJBLサウンドシステムなどが標準装備されていた。オプションではナカミチの「プレミアムカスタマイズサウンドシステム」が選択できた。2003年にモデルチェンジ。初期にはV型6気筒 3.3Lエンジン(3MZ-FE型)を搭載し「RX330」の名称であったが、後に新開発の3.5Lエンジン(2GR-FE)へ置き換え、名称も「RX350」に変更された。先代同様、AWDモデルとFFモデルの両方が設定されている。特に北米市場での人気が非常に高く、トヨタ自動車九州のみでは生産が追いつかないほどであったため、2003年9月からはカナダ・オンタリオ州ケンブリッジにあるTMMC社でも生産が始まった。TMMCでは後述のハイブリッドモデルを除く北米向けRXの7-8割程度を生産している。V型6気筒エンジンと電気モーターとを組み合わせるハイブリッド仕様「RX400h」が、北米では2005年、ヨーロッパとアジアでは2006年から発売された。高級クロスオーバーSUVとしては世界初のハイブリッド車である。2007年の東京モーターショーにて3代目RXのコンセプトカーである「LF-Xh」が発表され、同年11月19日にLAオートショーにて正式発表された。なお、本モデルの発売を機に日本市場でも「レクサス・RX」として販売される予定であることが先だって2006年時点でトヨタ自動車から発表されていた。日本国内では2009年1月19日に発表、RX350は同日より販売開始、ハイブリッドモデルのRX450hは若干遅れ同年4月に発売。月間目標販売台数は650台と発表された。先代に引き続き日本だけでなくカナダのTMMCでも生産される。発売当初のラインナップはガソリンエンジンの「RX350」とハイブリッドモデルの「RX450h」で、両車ともにV型6気筒3.5Lエンジンを搭載。2010年8月には、直列4気筒2.7Lエンジンを搭載する「RX270」もラインナップに追加された。RX350が搭載するV型6気筒エンジンは、GSやIS、トヨタクラウンアスリートなどに搭載されている315psの「2GR-FSE型」ではなく、280psの「2GR-FE」型が採用された。同型のエンジンはトヨタエスティマ、ブレイド、ヴァンガード、マークXジオ、アルファード、ヴェルファイア各車の3.5Lモデルに搭載されているが、その理由としてRXのプラットフォームがFFベースであることや、RXは世界60カ国で販売する予定のため、ガソリンの硫黄分が多い国々でも安定した性能を発揮するためである。ハイブリッド仕様のRX450hには、排気量こそRX350と同一だがレクサスでは初となるアトキンソンサイクルエンジン(2GR-FXE型)を採用しハイブリッドシステムとの調和を図るとともに、排気熱再循環システムと大容量クールEGRがヒーターの効率向上や燃費の一層の向上に貢献している。また、「EVモード」が新たに設定され、低速ではモーターのみで走行することも可能となった。AWDモデルにおいて後輪はドライブシャフトを介さずモーター単体のみで駆動させるシステムは2代目と共通である。装備面の大きな特徴として、パソコンのマウス感覚でカーナビゲーションシステムを操作できる「リモートタッチ」や、速度やナビなどの情報をフロントガラス下部に表示する「ヘッドアップディスプレイ(RX450hに標準装備、RX350・RX270はオプション)」などのレクサス初採用となるものが挙げられる。ハイブリッド車には、LS600hに続いて2車種目となるLEDヘッドライトや前述したヘッドアップディスプレイが標準装備となるほか、専用デザインのフロントバンパーやボディカラー(クォーツホワイトクリスタルシャイン)が用意されるなど、ハイブリッドシステム以外でもガソリン車との装備の差別化が図られている。グレード展開は標準仕様と「Version S」、「Version L」、「Version L・Air suspension」の4グレード構成となっている。ただし、RX270については「Version L・Air suspension」の設定がなく、駆動方式もFFのみとなる。RX450h・RX350については「Version L・Air suspension」を除き駆動方式にAWDのほかにFFを選択できる。発売当時はRX450hの駆動方式はAWDのみだった。「Version S」は、19インチタイヤとホイール、専用のサスチューンが与えられたスポーティーモデルで、より車重の重いRX450h(AWDモデルのみ)についてはLSやGSと同じくアクティブスタビライザーも標準装備される。これらの装備のうち、19インチタイヤとホイールは他のグレードでもオプション設定されている。ただし「Version S」のホイールとは異なりメッキ塗装はされていない。また、アクティブスタビライザーはRX450hの標準仕様と「Version L」にもオプション設定されている。なお、19インチタイヤとホイールが搭載された輸入SUVはすでに存在するが、国産SUVではRXが初めてである(なお、後にトヨタランドクルーザーが一部グレードでLX570と同じく20インチサイズのアルミホイール&タイヤを装備している)。「Version L」は、ベンチレーション機能やクッション長可変機能がついたセミアニリン本革シートや本木目パネル、パワーバックドア、後席サイドエアバッグなどを標準装備したラグジュアリーモデル。これらのうち、セミアニリン本革シートを除く装備については標準仕様や「Version S」にもオプション設定されている。「Version L・Air suspension」はその名の通り「Version L」にエアサスペンションが追加された最上級モデルで、走行シーンによって3段階の車高に調整できるほか、荷物の出し入れのときに約3cm車高を下げる機能が備わっている。2009年9月25日、ハイブリッドモデルのRX450hにFF仕様を追加設定(発売は同年10月29日より)。リアモーターを省くことで軽量化を計り、JC08モード燃費で17.4km/Lと、同排気量では世界トップクラスの低燃費と4.5Lエンジン並みのパワーを両立した。なお、RX450h全車でボディカラーにブラックオパールマイカを追加し、パワースイッチにレクサスのハイブリッド車で順次導入されている「LEXUSハイブリッドブルー」色を採用した。2010年8月25日、日本国内では初採用となる直列4気筒2.7Lエンジン「1AR-FE」型を搭載した「RX270」が追加され、日本、中国、ロシア、一部の東南アジアで発売開始。優れた環境性能と動力性能を両立しており、6速ATとの組合せにより10.4km/L(10・15モード)の低燃費を実現。これにより、「平成17年基準排出ガス75%低減レベル(☆☆☆☆)」と「平成22年度燃費基準+15%」を同時に達成。また、HS250hと同様にレギュラーガソリン対応となっている。なお、RX270のエクステリアはエンブレムを除きRX350に準じたものとなっているが、エアコンからプラズマクラスター機能が省かれるなど、装備が一部簡略化されている。また、日本国内向けにレクサス開業5周年を記念した特別仕様車として、RX350・RX270をベースに、ベージュにレッドのアクセントを施したツートーン配色の専用シートとブラッククリア塗装を施したコンソールアッパーパネルを採用した“Art Works”を発売。2012年4月12日、マイナーチェンジ。同年1月に発売された4代目GSから採用された、レクサスの新たな共通デザインアイコン「スピンドルグリル」を採用するとともに、"L"の文字をあしらったデザインのLEDクリアランスランプ・テールランプがRX350・RX270を含む全グレードに標準装備となった。ボディカラーは新色4色を含めた10色を設定するとともに、内装はシートにアクセントステッチを追加し、内装色も新色2色を含めた5色を設定した。また、RX450h・RX350のAWD車にスポーティグレード「F SPORT」を新設。大型エアロバンパー、19インチアルミホイール、専用シート、パドルシフト(RX350のみ)等の専用の内外装を採用したほか、サスペンションに専用チューニングを施し、ボディのたわみや微振動を吸収する「パフォーマンスダンパー」を追加することでスポーティな走りを実現させた。これに伴い「Version S」は廃止。また、RX350の「Version L・Air suspension」も廃止された。装備面ではナビゲーションシステムを一新し、「リモートタッチ」がワンタッチ・ワンプッシュで操作できる第2世代タイプへ改められたほか、全グレードで後席サイドエアバッグやパワーバックドアが標準装備化された。また、RX270・RX350の「Version L」及びRX450hの「Version L・Air suspension」でオプション設定にリヤシートエンターテインメントシステムを追加した。2013年7月25日、一部改良(8月1日販売開始)。全車に高速道路上などに設置されたITSスポットと双方向通信を行うITSスポット対応DSRCユニットを標準装備するとともに、LEDクリアランスランプにデイライト機能を追加。また、「F SPORT」には専用ボディカラーとして「ホワイトノーヴァガラスフレーク」を新たに設定し、内装色はサドルタンやガーネットを含む4色となった。さらに、RX270・RX350の「Version L」及びRX450hの「Version L・Air suspension」はオーナメントパネルにバンブーを設定した。2014年7月10日、特別仕様車「Radiant Aero Style」を発表(8月4日販売開始)。RX270・RX350・RX450hの各標準仕様をベースに、フロントはグリルとバンパー、特別装備のエアロバンパーにダークグレーを採用し、LEDフロントフォグランプを装備。併せて、グレー塗装と切削のトリプルスポーク仕様とした専用19インチアルミホイールも装備した。内装はブラックの専用インテリアカラーをベースに、シートカラーとシートステッチカラーをブラック&ガーネットの2トーン仕様とし、ステアリングステッチカラーにガーネットを採用したことでより躍動感のある室内空間とした。2015年4月22日、ニューヨーク国際オートショーにおいて、トヨタはレクサスRXの4代目モデルを正式に発表した。同年10月22日には、日本国内で発売開始している。モデルラインナップは、直噴技術「D-4ST」を採用した2.0Lのダウンサイジングターボエンジンを搭載した「RX200t」と、V型6気筒3.5Lガソリンエンジンの「RX350」、また従来通りV型6気筒3.5Lガソリンエンジンと電気モーターを組み合わせたハイブリッドモデルの「RX450h」とされた。RX200tのパワーユニットは、前年に発売されたNXと同様、最高出力238psと最大トルク35.7kgmを発揮する8AR-FTS型エンジンを搭載。また、RX450hはエンジンを3代目の2GR-FXE型から、燃料噴射システム「D-4S」を搭載した2GR-FXS型に置換えられいる。なお2015年12月現在、北米においては「RX350」「RX450h」のみ、日本向けでは「RX200t」「RX450h」のみがラインアップされている。日本向けについては、標準仕様の他に上級仕様の「version L」と、AWD専用でスポーティー仕様の「F SPORT」が設定されている。「F SPORT」の専用メーターは3代目ISやRCとは少し異なり、液晶メーターを兼ねるマルチインフォメーションディスプレイとアナログの燃料計・水温計の組み合わせとなる。「RX200t F SPORT」には油温計、油圧計、ブーストメーターのモードが追加されている。外観においてはスピンドルグリルがさらに大型化するとともに切り返し位置を高めに置いたほか、L字型の三眼フルLEDヘッドライトや、側面まで回り込んだ同じくL字型のリアランプが採用され、2014年10月に国土交通省がターンシグナルランプに関する法律を改正し、流れるタイプの「連鎖式点灯」を容認したことを受け、「version L」と「F SPORT」にはLEDシーケンシャルターンシグナルランプが日本車で初めて備わる。また、3代目モデルと比較して全長を120mm、ホイールベースを50mmそれぞれ拡大し、タイヤ及びアルミホイールを18インチまたは20インチ(20インチは「version L」・「F SPORT」に標準装備、標準仕様でもメーカーオプションにて設定可能)に大径化した。フロントプラットフォームの構造も変更され、エンジンマウントの配置をエンジンの重心に対してより近い位置でボディに懸架することでエンジンの動きを抑制し、フロントサスペンションの構造変更やフロントスタビライザーの大径化によりロール剛性を高めることでフラットな車両姿勢となり、同時に、サスペンションのフロントとリアのばね剛性を適正化して前後のバランスもとり直した。バックドアの開口部にはレーザースクリューウェルディングや構造用接着剤などを用いてボディ剛性を強化したことでボディの微振動を低減し、俊敏な車両応答性を確保した。「F SPORT」はNAVI・AI-AVSを標準装備して専用チューニングを施し、「RX450h F SPORT」には電動アクティブスタビライザーも標準装備した。安全装備については、歩行者検知機能付衝突回避支援タイプ「プリクラッシュセーフティ」、「レーンキーピングアシスト(LKA)」、ロービーム・ハイビームを自動切替する「オートマチックハイビーム(AHB)」、先行車との車間距離を保ちながら追従走行する「レーダークルーズコントロール(全車速追従機能付)」の4点をパッケージ化した予防安全パッケージ「Lexus Safety System +」を全車に標準装備するとともに、安全運転支援システム「ITS Connect」(全車にメーカーオプション設定)、アクセルの踏み間違いや踏みすぎなどで起こる衝突を緩和するインテリジェントクリアランスソナー、駐車時に左右後方から接近してくる車両と衝突の危険性がある場合に自動的にブレーキ制御するリヤクロストラフィックオートブレーキ(RCTAB)をLEXUSで初採用した(インテリジェントクリアランスソナーとRCTABは「version L」に標準装備、標準仕様と「F SPORT」に他の装備とのセットオプションで設定)。快適装備も強化し、リアシートは3代目よりもレッグスペースが広くなり、電動リクライニングができるパワーシートやシートヒーターなどの機能を追加設定し、LEXUSエンブレムに手をかざすとバックドアが開くタッチレスパワードア(挟み込み防止機能・停止位置メモリー機能付)をLEXUSで初採用し、全車に標準装備。右左折時や駐車の際の死角を減らすため、前方と後方のサイドウィンドウの固定ガラスを拡大した。2016年8月3日に、これまで4WDのみの設定だった「F SPORT」グレードに2WDモデルの設定を追加。同時に、Fモデルを象徴するカラーである「ヒートブルーコントラストレイヤリング」を専用色として追加した。「RX」は「Radiant Crossover」(Crossover=交差を意味するX)に由来。
出典:wikipedia
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