鹿児島親局テレビ・FM放送所(かごしまおやきょくテレビ・えふえむほうそうじょ)は、日本の鹿児島県鹿児島市内に2ヶ所ある鹿児島県のテレビ・FM放送の親局の総称。放送局により呼称は様々で、単に「鹿児島」とされる場合や「城山」「紫原」(むらさきばる)とされることもある。なお、本項では、「城山」にあるジャパン・モバイルキャスティングの鹿児島中継局及び「紫原」にある南日本放送(MBCラジオ)のFM補完中継局についても、あわせて記述する。地上デジタル放送におけるこの送信所の電波法に定める放送区域(1mV/m)は鹿児島県鹿児島市、鹿屋市、指宿市、垂水市、日置市、霧島市、南九州市、姶良市、錦江町及び南大隅町の各一部、約31万世帯である。鹿児島湾(錦江湾)沿岸をエリアとし、デジタルは鹿児島県の約半分の世帯をカバーしている。山がちな地形であることから姶良地区向けにNHK-FMを除いて中継局が設置(蒲生中継局)されており、テレビ放送は鹿児島市内にも多数のミニサテライト局が設置されている。地上デジタル放送を開始するにあたり1999年8月25日に「地上デジタル放送に関する共同検討委員会」が設立され、親局の設置場所について検討が行われた。候補地は城山、鹿児島本港区北埠頭、紫原(KTS・KKBの既存鉄塔)、紫原(鹿児島南港寄りの場所)、権現ケ丘(鹿児島市下福元町、錦江高原ホテル付近)、須々原(鹿児島市平川町、指宿スカイラインの展望台付近)、牟礼ケ岡(蒲生中継局)の7か所で、検討の結果、中継局数が最も少なく、設備投資が少額で済むことなどから「紫原の既存鉄塔を活用する」という結論となった。鹿児島初のデジタル電波は、2006年4月4日の放送終了後に発射された。最初はMBCで2時5分に出力10Wで送信を開始し、2時15分には定格出力の1kWで送出した。続いてKTS、KKB、KYTの順で1局ずつ電波を送出し、その後、4波の同時送出実験も行われた。この時点では一般のテレビでは視聴できない方式で送出されていた。10月2日の8時からはフィラー番組を放送する試験放送が開始され、この時点で一般のテレビで視聴できるようになった。試験放送は出力630Wで6局同時に開始し、11月5日からは本放送と同様のサイマル放送に移行された。本放送は12月1日に開始された。アナログテレビについてはVHFのNHK鹿児島放送局(総合3ch/教育5ch)と南日本放送(MBC、1ch)は城山に、UHFの鹿児島テレビ放送(KTS、38ch)と鹿児島放送(KKB、32ch)、鹿児島讀賣テレビ(KYT、30ch)は紫原に置いていたが、デジタルテレビは全局がUHFであるため紫原方面に1本化された。UHFで初めての開局となったKTSも、当初は城山に送信所を設置する予定であったが、用地取得が不可能となったため、紫原の現在地に設置することとなった。鹿児島市周辺において送信場所を他県の多くで採用されている「マウンテン・トップ方式」を採用するとしたときに該当する山は桜島御岳であるが、同山は活火山であるため南岳から半径2キロは立ち入り禁止である上に国立公園でもあるため送信所の設置は不可能であった。そのため他の標高の低い場所から送信せざるをえず、結果親局の電波が飛ぶ範囲が限られ、1放送局あたり100局を超える(特にNHKでは約140局近くもある。100局未満のKKBとKYTは一部世帯で難視聴・受信不可あり)ような多数の中継局が必要となった。また他の標高が高い場所は国立公園などのため設置困難であったり景観上の観点から設置できない。しかし、デジタル放送では電波の性質上、受信障害に強いことや有線によるケーブルでの共同受信の変更もあってか、多くても1局あたり100局程度に抑えられている(2012年3月までに設置されたデジタル中継局の数はNHKが101局、MBCとKTSが89局、KKBとKYTが79局となっている)。地上アナログ放送のVHF局と県域FMおよびマルチメディア放送のNOTTVの送信所が置かれている。城山は鹿児島市中心部にある標高123.4メートルの小高い丘状の山で、南側にNHK、北側にMBCの送信所がある。NHK鹿児島放送局鶴丸テレビFM放送所が置かれ、かつてはアナログテレビ放送とFM放送の両方を送信していたが、2011年7月24日のアナログテレビ放送終了後はFM放送のみ送信し、2013年3月25日からはマルチメディア放送のNOTTVも送信されている(後述)。鉄塔・局舎は旧・アナログテレビ施設と共用で、アンテナはFMのみ共用である。アンテナ配置は上段がNHKアナログ総合・FM共用アンテナ(スーパーターンスタイルアンテナ8段)、下段がNHKアナログ教育(スーパーゲインアンテナ14段4面)である(NOTTVはどちらのアンテナを使用しているかは不明)。鉄塔はアナログ教育が開局した1962年に建替えられている。なお、正式な送信所名は、NHKかごしま鶴丸テレビ・FM放送所。かつてMBC南日本放送の城山テレビ送信所が置かれ、同局のアナログテレビ放送と、そこに間借りする形でエフエム鹿児島の送信を行っていた。この他、1995年以降はデジタルツーカー九州(現在のソフトバンクモバイル)の基地局も設置されていた。送信アンテナはテレビ・FM共用のスーパーターンスタイルアンテナ8段で、局舎・鉄塔もすべて2社共用であった。MBCアナログテレビは2011年7月24日のアナログ放送終了に伴って送信が終了し、エフエム鹿児島も先にアナログテレビで開局したKKB鹿児島放送の送信局舎に2011年8月1日に移転したため、当地での送信設備の運用が完全に終了した。城山送信所の解体は2011年9月より行われ、同年10月19日までに完了した。地上アナログ放送のUHF局とデジタル放送全局及びコミュニティFMの送信所が置かれている。紫原は城山から鹿児島市中心部を挟んで南側にある一帯で、山ではなく住宅が密集する丘陵地である。KTSは社屋内にある鉄塔から自局のデジタル波を送信している。KYTデジタルやコミュニティ放送局の鹿児島シティエフエムの電波も同様に送信されている。かつてはKTS・KYTのアナログ波も送信していた。KKBは紫原団地内に鉄塔・送信局舎を構えている。自局のデジタル波に加え、NHK・MBCのデジタル波、MBCラジオと2011年8月1日に城山から移転したエフエム鹿児島も送信されている。かつては自局のアナログ波のみを送信していた。2015年11月、NOTTVは2016年6月30日にサービス終了予定と発表された。下記以外の中継局については、を参照されたし。
出典:wikipedia
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