山之村牧場（やまのむらぼくじょう）は、岐阜県飛騨市神岡町森茂1157にある農業公園、牧場。奥飛騨山之村牧場ともいう。2008年に天空の牧場 山之村と施設名を改め、2012年から天空の牧場 奥飛騨山之村牧場へと再度改称した。山之村とは、この地域の6つの集落の総称である。標高約1,000mの高地であり、過疎化が深刻であった。この地域の活性化を目的に、2000年（平成12年）に吉城郡神岡町が農業公園を計画し、2003年（平成15年）に第三セクター「奥飛騨山之村牧場」が設立された。山之村牧場がオープンしたのは神岡町が合併で飛騨市になった後の2004年（平成14年）4月29日である。20haの敷地を持ち、十数頭のジャージー牛を飼育している。オリジナルのソーセージ、ヨーグルト、プリン等を生産する食品加工プラントや、動物とのふれあい体験コーナー、レストハウス、各種遊戯場、手作り体験教室等がある。 手作り体験教室は、ソーセージ作り、パン作り、アイスクリーム作りの体験が可能。当初の運営会社の「奥飛騨山之村牧場」は、神岡町（後に飛騨市）と株式会社ファーム（全国でファームパークを運営）とで設立された第三セクターである。しかし2007年（平成19年）10月、飛騨市と株式会社ファームとの間で運営方針の対立が発生した。市側は生産と観光の双方を進めたい意向だが、管理会社は赤字が続いている観光部門を廃し、黒字が見込まれる生産に特化したいという考えがあり、平行線が続いてしまった。結局運営業者が撤退し、飛騨市は管理者の指定を取り消してしまったことで、休園状態となってしまった。そこで、山之村牧場の新たな担い手となる会社を目的として、2008年（平成20年）11月、地元有志の出資により「山之村牧場会社」が設立され、2009年（平成21年）4月29日、約1年半ぶりに山之村牧場は再開された。入園料無料。食品加工プラントとして肉加工房と乳加工房を施設内に有し、ソーセージ、ハム、ベーコン、ヨーグルト、ドリンクヨーグルト、牛乳プリンを生産している。牧場の観光部門は冬季に休業するが、プラントは年間を通して稼働する。施設名改称後、一部の製品には「天空の牧場 山之村」と記載するようになったが、多くの製品は山之村牧場ブランドを使用し続けている。

出典:wikipedia