惣流・アスカ・ラングレー(そうりゅう・アスカ・ラングレー、"Soryu Asuka Langley")は、『新世紀エヴァンゲリオン』に登場する架空の人物。声優は宮村優子。なお、新劇場版に登場する式波・アスカ・ラングレー(しきなみ・アスカ・ラングレー)については#新劇場版で説明する。ドイツ3/4、日本1/4の血を持つクォーター(混血児)。髪色は金。二人目の適格者=セカンドチルドレン。国籍はアメリカ。容姿端麗という設定で活発明朗で、勝気な性格で表層的には高い自尊心を持ち、エース・パイロットとしての能力を誇示して生きてきた。一人称は基本的に「あたし」。二人称は通常は「あんた」でアニメ版の一部で「あなた」を使う。口癖は「あんたバカぁ?」。4歳の時にエヴァンゲリオン操縦の二番目の適格者として選出され、以降、セカンドチルドレンとして英才教育を受けたエリートである。14歳にして飛び級で大学を卒業。EVA弐号機とのコンタクトはドイツ語を基準にしているが、日本語も流暢に話すことができる。惣流・アスカ・ラングレーの母親は惣流・キョウコ・ツェッペリン。父親はキョウコの死後、再婚している。終盤には複雑な生い立ちと、内包していた脆さから、悲惨な運命をたどる。幼少期に母親がEVA接触実験において魂を弐号機に取り込まれ精神崩壊し、人形をアスカと思い込みアスカ本人を全く認識できなくなる。その母親を振り向かせようと様々な努力を重ねるも報われることなく、弐号機の専属パイロットに選ばれたその日に母親は人形もろとも心中する。そのことがトラウマになり新たな人格を形成し、その後はEVAのパイロットとしての訓練を重ねるとともに英才教育を受け、来日する前年に大学を卒業する。来日後は上司である葛城ミサトと初号機パイロットである碇シンジと同居する。序盤はエリートとしての成果を挙げていくが、碇シンジにシンクロ率を追い抜かれてしまったことが引き金となり、次第に自信を失っていき、さらに使徒に敗北することで自分の存在理由を見失っていく。初号機の凍結中に起こった第15使徒アラエルとの戦闘で、使徒の攻撃によって精神的侵食を受け、封印していた自分の辛い過去を曝し出されて精神に強いダメージを負ってしまう。その時の対応から、ネルフが自分の価値を綾波レイより軽視していると感じ、自己を見失う。EVAとのシンクロ率は2桁を切るという状態になり、弐号機の起動すら不可能になる。さらに思いを寄せる加持の死を知り心の拠り所を失った彼女は、生きていく理由や自身の存在価値さえも見失い、完全に精神崩壊を起こし物言わずベッドに横たわるだけの廃人と化した。劇場版では弐号機内の母親の魂に気付き復活するも、9体のEVA量産機に敗北する。補完計画が破綻した際は真っ先にLCLの海から帰還し、シンジの前に現れる。快活で主体性・自立心が強く、非妥協的。また異常なほどプライドが高く、自己中心的な性格である。一方で自己愛は欠如しており、周囲に対し過敏で傷つきやすい面を持つ。社交性は他のパイロットと比較して高い。その性格は幼少期のトラウマに大きく影響されている。母親は、EVA接触実験の失敗による後遺症で精神を病んだことで、人形を実の娘であると思い込み、自分を全く見てくれなくなった。その母親を自分に振り向かせようと努力を重ねていたが、弐号機のパイロットに選ばれたその日に母親は自殺していた。また母親は自殺の際に娘だと思い込んでいた人形を道連れにする形で首を吊っていた。そのことがトラウマとなり、アスカは誰にも頼らず自分で考え一人で生きていける強さを持った人間となることを決意する。その自立心のため、早く大人になることへの願望もあり、加持リョウジへの憧れはその反映であるといえる。また、望んだ相手に自分を見てもらえなかったことによって欠けた自己愛を、他人に認めてもらうことで満たそうとする面が強くなる。そのためには周りから必要とされる価値ある自分でいなければならないという一種の強迫観念を根底に持ち、脆さと紙一重の強さを兼ね備えた人格を形成する。そうしてその後も自らの中に強さと高い能力を求め、努力を重ねることになるが、特にEVAのパイロットの適格者・チルドレンであることに対しては、自分が他者よりも優れている証明になると考えているため、EVAシンクロ用のインターフェイスヘッドセットを髪留めとして常に着用するほどの拘りを持っている。同時にこの出来事によりアスカは人形のような自主性を持たないものを嫌うようになり、その反動もまた強い自立心や行動力を持つ一因となる。さらに他人にとって都合の良いように自分を演じることに嫌悪感を持ち、等身大の自分を真正面から評価してもらうことを強く求めるようになる。そのため、自身に無条件の愛を与えてくれる母への渇望も強い。またシンジに対しても好意を持ち愛を求めるが、シンジが自らにとって都合の良い逃避先として消去法で自分を求めてきた際には強く拒絶している。上記のように一人で生きていくことを決意しつつも、他人からの承認を求めずにはいられない心の弱さを持ち、物語の後半(主に第拾九話以降)において他人からの評価が得られなくなっていくごとに、その内面のジレンマで自分自身を苦しめてしまうことになる。宮村優子はアスカについて「今で言うところのツンデレ。異性として気になるのはシンジだけど、なかなかそれを表に出すことが出来ない」と評している。また「(アニメの)アスカはツンデレではないと思う」と評したこともある。劇中後半での精神崩壊への過程や、EVA量産型との戦闘における鬼気迫る表情、追加されたシーンも含め補完計画中に吐露されたシンジへの独占的な執着心などから、「ヤンデレでは?」との指摘もあり、『ヤンデレ大全』(出版社:インフォレスト)においても記載がある。主にテレビ版での対人関係を記述する。ガキエル戦、は簡略化されており、太平洋艦隊の援護があったとはいえ単独で撃破しており、その様子を後にシンジ達がビデオで観るという形になる。それに伴い、シンジとの出会いも、トウジとケンスケ共々街を歩いている時にゲームセンターで出会うという話に変更されている。シンジとは衝突しながらも親交を深めており、自分の出自を告白したり、シンジが自らアスカに説教したりと、原作以上に自然体で打ち解け合っている。しかし、原作で示唆されたシンジへの想いについては曖昧に描かれている。原作に比べ、猫かぶりな面が表面化していると同時に、加持への想いが強調されており、彼に向かって面と告白するシーンがあるが、受け入れてはもらえなかった。正式な父親はおらず、精子バンクにより生まれている。実は、母親が夫との子に恵まれなかった結果、夫が他の女性との間に子をもうけ、その代償行為として不妊治療でもうけている。ドイツに養母(親戚)がいるが、「うわべだけは仲がいいだけ」である。原作と同じく心理的に追い詰められていき、渚カヲルの早期の登場によりEVAパイロットとしての地位の危うさを思い知らされた直後、使徒アラエルの精神攻撃により廃人となる。病室で彼女を起こそうとしたシンジに襲いかかって首を絞めようとするが、これはかつて幼い彼女自身が廃人となった母親に絞め殺されそうになったことの繰り返しとなった。戦略自衛隊のNERV侵攻の際、旧劇場版と同じく弐号機の中に自らの母の存在を見つけ復活。量産機を単騎で迎え撃つも多勢に無勢で危機を迎える。その時、シンジの初号機が駆けつけて事なきを得るが、再起動した量産機が弐号機に再び襲い掛かり、右腕を引きちぎられ、背中を両刃剣で刺されるなど再び死の危機に陥る。これに激怒したシンジは彼女を救出するために奮闘するが、その行動によって初号機のシンクロ率が250%まで跳ね上がり、暴走してしまう。劇場版のように弐号機ごと嬲り殺されることは無かったものの、その際に巻き起こった爆風に弐号機ごと飲まれた後、L.C.L還元時に加持の幻想に抱きしめられ補完された。最終回では補完が拒否された新世界において、以前の記憶を失っている状態で復活。シンジと同じ明城学院を受験している様子で、電車で転びそうになったところを彼に助けられ、手を繋ぐ形での再会を果たした。『新世紀エヴァンゲリオン 鋼鉄のガールフレンド2nd』(漫画:林ふみの)では、原作とは変わらぬ立場にあるが、レイとは不仲ではなくなっている。『碇シンジ育成計画』(漫画:高橋脩)では、シンジの幼馴染として登場。彼に好意を抱いているが素直にそれを表せない、所謂ツンデレの部分が強調されている。レイとは互いに恋のライバルとして認識しあっているが、不仲というわけではなく親しい友人同士にある。『新世紀エヴァンゲリオン 学園堕天録』(漫画:眠民)では、漫画版に近いキャラクターとなっている他、「両親は健在」等の設定が追加されている。『』に初登場するアスカは、日本姓が「式波」と改められた。旧作の明るく社交的な性格とは異なる、一種の武人のような無骨さを持った性格であり、NERVでも学校でも一貫して他者に無愛想である。独りでいることを好み、プライベート時には携帯ゲーム機をプレイしているシーンが多い。非常に俊敏な動作や、素手による一撃でガラスにヒビを入れる描写などから身体能力は高い模様。一方でテレビ版ではレイとは終始疎遠だったが、当作では気を配る描写などもあり微妙に異なっている。また、テレビ版では大きな依存心を持っていた加持に対しては、全くといっていいほど興味を示しておらず、異性への興味はシンジのみとなっている。母親に関するトラウマの設定も無くなっており、「惣流アスカ」と比較した性格の差異に大きく影響している。ユーロ空軍のエースで、階級は大尉。使徒との戦いのみを心の拠り所としており、当初はレイを「えこひいき」、シンジを「七光り」と呼び馬鹿にする。その後、第8の使徒との戦いなどを経てシンジ達への見方や人生観を変化させ、他者とのふれあいによって笑うことができるようになった自分を発見する。転居当初、自室でパペットを用いて「私は特別」「1人でやるしかない」と自分に語りかけるシーンがあった。このパペットは3号機の起動実験の時も待機室に持ち込まれており、「ASUKA」の刺繍が入っている。第8の使徒戦後、独りでは何も出来なかったことを認め、徐々に心を開くようになり、シンジに対して、呼び方を「バカシンジ」とし、自分を「アスカ」と呼ぶことを許す。さらにレイにも弁当を渡すシンジの姿を見て露骨な焼きもちを見せたり、シンジ好みの味の料理を作ろうとするなど、シンジへの好意や独占欲を見せるようになった。本部エレベーター内でのレイとの対話では、「碇司令のおすまし人形」と思っていた彼女が、シンジに真摯な思いを寄せていると考えるようになる。その後、レイがシンジとゲンドウの和解のために食事会を予定したその日がEVA3号機の機動実験と重なることを知り、自ら3号機の実験パイロット役を志願する。3号機搭乗の直前、自分は孤高に生きているが、他人と触れ合うのも悪くないとの考えをミサトに打ち明け、起動直前のエントリープラグの中では「そっか、私笑えるんだ」とつぶやく。その直後3号機は第9の使徒によって侵食され、ダミーシステム制御に切り替えられた初号機によって使徒として処理され、アスカはエントリープラグごと初号機に噛み砕かれた。この戦いの後、生存は確認され、身体の侵食痕は消えたものの精神汚染の恐れがあるとの理由により厳重に隔離され、その後本編内での登場は無かった(五体満足かどうかの描写もなかった)。ちなみに『ヱヴァンゲリヲン:破 全記録全集』に収録の途中稿の第9使徒による侵食シーンには、テレビ版と同様の過去(母親に関するトラウマ)を匂わせる記述がある。『破』から14年経過しているが、アスカ曰く「エヴァの呪縛」の影響により、外見年齢は14歳のまま。左目を黒い眼帯で隠しているが、その下はただ潰れているわけではないようで、Mark.09との戦いの時には青い光を帯びていたが詳細不明。『破』から14年後、現在はフォースインパクトを目論むNERVへ反抗する武装組織「WILLE(ヴィレ)」に所属し、改修されたエヴァ改2号機γのパイロットを務める。エヴァ正規実用型8号機βのパイロットである真希波・マリ・イラストリアスとは、任務においてパートナーを組んでおり、お互いに「コネメガネ」「姫(お姫さま)」と呼び合う関係。『破』の終盤(14年前)にサード・インパクトを引き起こしてしまったシンジに対しては、他の旧NERVのメンバー同様に怒りを見せ、また自らの立場を理解しないシンジを「ガキシンジ」「バカガキ」と呼ぶが、その一方で危機的状況に陥った際には思わずシンジの名を呼んだり、脱出したシンジのエントリープラグに肩で息をしながら駆けつけたりなど、シンジへの思慕を示唆する描写もなされている。シンジがカヲルと共に第13号機でセントラルドグマに向かおうとしていた際には、マリと共に追撃し、第13号機およびアヤナミレイ(仮称)の駆るEVANGELION Mark.09と交戦。AAAヴンダーの乗っ取りを画策するMark.09を阻止するため、2号機を獣化第2形態へ変形させる。しかし、乗っ取りまでの時間が差し迫っていたため、やむなく2号機を自爆させた。自身はエントリープラグでの脱出によって、フォースインパクトの停止後も生き延びている。マリによって13号機から強制射出されたシンジを発見すると、WILLEによる救助を求めるため、虚脱状態に陥ったシンジに活を入れつつ腕を引いて徒歩で荒野へ旅立った。『Q』の予告編には左目を眼帯で覆い、『破』で着用していたものとは若干異なるプラグスーツで、青空をバックに笑顔で登場した。監督の鶴巻は「あれがないとアスカファンに殺されるかもしれませんから」と自分から予告編の復活カットを入れることを要望したという。レイ同様、セガからセガサターン用ソフトとして発売されていたゲームシリーズを始め、多くのゲーム作品では原作(アニメ版)の印象を忠実に再現したキャラクターとして登場しており、イメージもほぼ同一となっている一方、『新世紀エヴァンゲリオン 綾波育成計画withアスカ補完計画』など、原作の印象とは異なるアスカをメインに据えたキャラクターゲームも登場している。「惣流」は大日本帝国海軍航空母艦「蒼龍」から、「ラングレー」はアメリカ合衆国海軍の艦船から、「アスカ」は和田慎二の漫画の主人公から。またアスカ(=明日)の母キョウコ(=今日)との言葉遊び。新劇場版の「式波」については、旧日本海軍の駆逐艦に敷波型の敷波(初代)、綾波型とも呼ばれる吹雪型駆逐艦特II型の敷波(2代目)から。英語版吹き替えはティファニー・グラントが担当している。
出典:wikipedia
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