『嫌われ松子の一生』(きらわれまつこのいっしょう、英: " )は、山田宗樹の小説『嫌われ松子の一生』を原作とした映画。2006年5月27日公開。主演は中谷美紀。監督・脚本を中島哲也が務めた。台湾および香港でも公開されている。修学旅行中に教え子が起こした現金盗難事件を収めるためにその場しのぎの対応をとったため教師の職をクビになり、家族とのいざこざから家を飛び出したことから転落して行く、川尻松子の悲劇の人生を描いた物語。キャッチコピーは「松子。人生を100%生きた女。」。映画は悲劇的な物語を、CG合成による星・花・小鳥が舞い踊るファンタスティックなミュージカルシーンやコミカルなタッチで綴る絢爛たる演出で描かれている。なお、映画倫理委員会の審査では、PG-12に指定されている。中島監督は「撮影1日目にしてこの映画はお蔵入りになるかもしれないと思った」「主演の中谷美紀が逃走した場合、どのようにすれば映画製作を完結できるか本気でスタッフとも話し合った」と語っている。実際、中谷は撮影をすっぽかし逃走した日もあったという。中島監督は「よく『俳優に冷たい』と言われるが、ものすごく俳優に期待もしている」という。中谷をはじめ出演者たちを本当に素晴らしいと思うと賛美してもいる。撮影では、よいシーンは俳優が出してきたものが多くそれが見えれば、プランを捨てて撮影をするため、こんなに打ち合わせしたのに、カット割り変えるのか』とスタッフの反感を買うこともしばしばであったと話す。そのため撮影現場では「俳優からも嫌われ、スタッフからも嫌われ、孤独な撮影現場であった」と語っている。主演の中谷美紀は「この役を演じるために女優を続けてきたかもしれない」と言っているほど本人が惚れ込んでいる役どころであり、中島監督は「松子に会いたいためにつくった」と語っている。中谷は監督の厳しさに降板も考えたほどで、「何度やっても同じじゃないか」「あんたの感情などどうだっていい」「殺してやる」などと毎日毎日怒鳴られて、怒鳴られ慣れてきたころ、さらにキツイ一言を言われ、睡眠不足も続き肉体的にも疲弊してきた1ヶ月を過ぎた辺りから、そのひと言ひと言が胸に刺さるようになっていたと撮影日々の辛さを語っている。綾乃役のBONNIE PINKも「私だったら女優をやめている」と語っている。中谷は「監督の顔は2度と見たくないとまで思っていた」「技術的、感情的についていけず、とても悩んだことからアイデンティティー・クライシスに陥った」と後日談として語っている。また「撮影中、監督のただのわがままで、みんなを振り回していたとも思っていたが、それはきちんと作品を届けるためという、映画作りの根底みたいなものを教わった気がする」とも語っている。撮影現場では、主演の中谷美紀をはじめ俳優やスタッフが監督に怒鳴られる、罵倒される、などが日々続き、昨今の映画制作現場としては珍しいエピソード、撮影秘話として話題にもなった。中島監督はこれらの事柄について「プロの役者さんを誉めるのは逆に失礼」と語っている。ロケは栃木県内・長野県内などで行い、物語の舞台である大川市・福岡市・別府などの九州内では実施していない。基本的には、原作の流れを踏襲しているが、かなり脚色されていて、人物設定も一部異なる。特に、田所校長や赤木、明日香の扱いが小さくなった(明日香は凝縮したとも言える)。松子の家族(恒造、久美、紀夫)との関係の描写に時間をさく一方で、ソープ嬢時代の話や、殺人を犯して刑務所に服役する場面はミュージカルシーンとして描かれ、短時間にまとめられている。また、性描写は必要最小限とし、主人公のポジティブさや、その人生の幸福な側面などを強調している。地上波テレビでは2008年9月1日にTBSが「月曜ゴールデン」枠で放送していたが、途中から「JNN緊急特番 福田首相辞意を固める」を放送したため休止となった。代替として同じく「月曜ゴールデン」枠で2008年12月22日に放送されることが発表されていたが、筑紫哲也の追悼番組のため前の週に予定されていた映画「初恋」が一週間順延され、これに押し出される形で再び放送休止となった。結局2009年3月23日に午後11時59分からの深夜枠で放送された。TBSと同時ネット局は、静岡放送、宮崎放送だった。なおBS-iでは2008年10月21日に放送されている。2006年11月17日に、DVDが発売されている。DVDには、映画を見ながら撮影秘話をスタッフとともに語る音声コメンタリートラックが収録されており、多くの撮影エピソードが語られている。発売・販売元はアミューズソフトエンタテインメント。日本以外の地域でもそれぞれの言語版メディアが発売されている。サウンドトラックアルバムは、歌ものを収録した『嫌われ松子の歌たち』(ワーナーミュージック・ジャパン、WPCL-10274)と、インスト中心の『嫌われ松子の曲たち』(GRANDFUNK、RACA-25)の、2種類が販売されている。共に2006年5月24日発売。
出典:wikipedia
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