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仮面ボクサー

『仮面ボクサー』(かめんボクサー、Masked Boxer)は、島本和彦による漫画。『ヤング・キャプテン』(徳間書店)において1988年に連載され、1989年に描き下ろしの最終章2話を含む単行本が発売された。全5話(連載分全3話)。ボクシングをテーマとして『仮面ライダー』のパロディを交え、コメディの手法で描いた漫画。特撮ヒーロー番組のファンであり、石ノ森章太郎の信奉者でもある作者がその代表的作品である『仮面ライダー』をモチーフに、やはり敬愛する『あしたのジョー』に代表されるボクシング漫画を描いた異色作である。元々は週刊少年サンデー編集部からの「マニアックなボクシング物」と言うリクエストに対して描かれたがサンデー側の要求はギャグの入らない正統派ボクシング作品と言うものであり挑戦者を執筆することとなり、ヤング・キャプテンからの何でもいいと言うオファーに対して本作を連載することとなる。各話は主に「世界征服ジム」が日本ボクシング界に放った刺客である「怪人ボクサー」達を、正義の「仮面ボクサー」が打倒するという構造で成り立っている。こうしたパロディ要素が示すように肩の凝らないギャグ漫画的作風で描かれた作品ではあるが、荒々しい描線で描かれた劇画的な拳闘描写や、最終話で特に強く示される男の生き様・有り様といったテーマ性はギャグ漫画の範疇を超えたいわゆる熱血・スポ根漫画に近いものであり、この直後の連載作品となる『逆境ナイン』以後の作風にも大きな影響を与えている。主人公が危機に際して根性や怒り、やる気、思い込みの力などで乗り切るという精神論的な作風で知られる作者だが、本作も例外ではなく主人公「仮面ボクサー」こと拳(コブシ)三四郎の精神的な爆発力によって大半の試合の趨勢が決まる。しかしこうした過去作の主人公の多くが有言実行型の熱血漢であったのに対し、本作の主人公は意志の弱い情けない男として描かれており、その意味で作者の従来のパターンを覆す作品となっている。この主人公が意志の薄弱さのために(自業自得ながら)辛酸を舐めるが、なおかつそれを克服し勝利する事が大きなカタルシスを呼ぶという本作の構成には普遍的な魅力があり、全5話の中編ながら作者の代表作として人気を得ている。掲載誌である「ヤング・キャプテン」は「少年キャプテン」増刊として創刊された青年漫画雑誌であったが、3号で休刊。『仮面ボクサー』は創刊号から休刊まで常にヤング・キャプテンの表紙を飾る、いわゆる看板漫画であったが、休刊にともない敵である怪人ボクサー残り1体を残し未完のまま掲載先を失った。この後単行本化に際し、作者は前・後編126ページに及ぶ最終章を描き下ろし物語を完結に至らせている。このページ数はヤング・キャプテン掲載分全話の合計よりさらに22ページ多いという膨大な量であり、当時1作品のための増補としては異例の分量であったと担当編集者のササキバラ・ゴウは述懐している。本作では人間離れした怪人ボクサーの存在と、打ち合いになる事すら珍しいという「必殺パンチ」重視の展開により、ボクシングというテーマ自体が添え物と化している面もあるが、作者はこれと同時期 (1988-1990年) にきわめてギャグ要素の少ないシリアスなボクシング漫画『挑戦者』も平行して連載している。単行本は「少年キャプテンコミックススペシャル」レーベルより全1巻で発売され、後2000年に同レーベルからワイド版に判型を変えて再発売されている。現在ともに絶版。2010年4月、徳間書店リュウコミックスとして再び発売される。本作はタイトル通り『仮面ライダー』を(特に連載初期において)徹底してパロディ化しており、世界征服を狙う悪の組織と彼らが放つ怪人、そして迎え撃つ正義のヒーローという本作の構図は『仮面ライダー』そのものである。こうしたフィクション性の強い設定を、現実味のあるボクシングという題材に絡める事で生まれるギャップが本作の魅力のひとつとなっている。登場する敵怪人ボクサーは、その多くが『仮面ライダー』同様にモチーフを動植物に求めており、中でもカマキリボクサー、クモボクサー、コブラボクサーらは仮面ライダーシリーズを通じて知名度の高いカマキリ、クモ、コブラをモチーフにした怪人達へのオマージュとなっている。特にクモボクサーが主人公にとって最初の敵となる展開は、多くの仮面ライダーシリーズ作品での〈最初に登場する怪人はクモがモチーフになる〉という暗黙の了解をなぞったものである。こうした怪人の登場順を『仮面ライダー』に求めるオマージュは、後に作者が石ノ森の原案を得て描いた『スカルマン』において、より徹底した形で再度行なわれている。主人公「仮面ボクサー」自身も仮面ライダーにその源流が求められ、ボクサー風のコスチュームにも関わらずバイクを主な移動手段とし、「ライダーパンチ」ならぬ「ボクサーパンチ」を必殺技としている。主役ヒーローが元は敵組織側の技術から生まれた、いわば怪人の一種でしかないという設定は『仮面ライダー』の根幹をなすものだが、本作でもやはり主人公の「仮面ボクサー」の変身セットは敵組織が作ったものであり、(表現こそ深刻ではないものの)仮面ライダーと同様の葛藤を抱えている。『仮面ライダー』原作者である石ノ森章太郎とその作品群を敬愛する作者だけに、石ノ森独特の漫画表現に対するパスティーシュも枚挙に暇が無く、それは第1話アバンタイトルで見られるような簡潔なコマ割りから突如大胆に大ゴマになるコマ展開のリズムや、随所に見られる空白を強調した作画などに顕著である。また特に作品タイトルのロゴタイプや、必殺技「ボクサーパンチ」の度に使われる「ボクサー」の描き文字は、石ノ森作品のロゴタイプのクセをとらえて独自に描かれた高度なパスティーシュとなっている。こうした石ノ森へのリスペクトを前面に押し出した『仮面ボクサー』の完結の後、同年1989年に作者は作家人生初の石ノ森原作による作品『仮面ライダーBlack PART X イミテーション7』(石ノ森の漫画『仮面ライダーBlack』のスピンオフ作品)を描いている。これらと比してボクシング漫画としてのパロディ要素は少ないが、階級の違いを埋めるための無理な減量がテーマとなる第2話には、『あしたのジョー』における力石徹戦の影響を見て取る事もできる。当時の担当編集者ササキバラ・ゴウは評論対談集『あしたのジョーの方程式』において『仮面ボクサー』と『あしたのジョー』とのコマ割りや人物のポーズの類似を指摘しているが、これについて作者自身は『あしたのジョー』ファンとして無意識的な影響を受けているのが原因であり、意図しての事ではないと説明している。世界制覇をもくろむ悪の組織「世界征服ジム」はその野望のために、日本ボクシングコミッショナー拳一郎を拉致・洗脳し、彼らが擁する「怪人ボクサー」を次々と認定させていった。コミッショナーの認可をたてに通常のボクシングのルールを大きく逸脱する卑怯な手段で勝ち上がり、日本ボクシング界を荒らし回る怪人ボクサー達。拳コミッショナーは息子三四郎の必死の説得によって洗脳を解かれるが、世界征服ジムの刺客の前に斃されてしまう。全てを知った三四郎は唯一手元に残った「仮面ボクサー」の変身セットを身に付け、ボクシング界の平和のため戦うことを決意する。仮面ボクサーとなった拳三四郎は苦戦しながらも敵怪人ボクサーを次々と打ち負かしていく。かつて世界征服ジムの手先という誤解を受けた彼も、いつしか日本ボクシング界の救世主となっていた。しかし世界征服ジムは最後の切り札として、世界ヘビー級統一王者マーク・パイソンをスカウトし「ゴッドボクサー」としてデビューさせる。ゴッドボクサーの圧倒的なパワーの前に仮面ボクサーはなすすべもなく、2度の絶望的な敗戦を喫し、ついに大志を捨て失踪してしまう。一方その頃世界征服ジムでは、自らの能力を否定された技術者エディがジムから離反するという事件が起きていた。原因となったパイソンを倒すため、エディは仮面ボクサーに協力を申し出る。夢破れた二人は手を組み、1年のトレーニングの後に再びゴッドボクサーとの対戦が実現する。世界征服ジムの暴挙を止めるチャンスに沸き立つ周囲だったが、仮面ボクサーがこの時ひそかに暖めていた必殺技とは、己の寿命30年と引き換えに破壊力を生む「30年パンチ」であった。打てば命を削る禁断のパンチに激しく躊躇する仮面ボクサー。運命の第6ラウンドで、愛する人との別れと自分の死を覚悟して、ついに必殺の30年パンチがゴッドボクサーに炸裂する。ゴッドボクサーはノックアウトされるが、寿命を使い切ってしまった仮面ボクサーもまたリングに倒れた。引き分けで終わるかに思われた試合だったが、30年パンチに隠された秘密によって仮面ボクサーは奇跡の復活を果たす。かくして頼みの綱であったゴッドボクサーが敗れ、世界征服ジムは解散に追い込まれた。こうして三四郎は世界征服ジムとの戦いの日々から解放されたが、しかし新たな挑戦者が現れる限り、ボクシング界を守るため、仮面ボクサーの戦いは続くのだ!姓名は作中でルビや読みが書かれている者のみ、読みがなを記している。日本ボクシング協会は実在の団体であるが、本作の登場人物はおよそ全員がいい加減な性格であるため、日本ボクシング協会も世界征服ジムにいいように振り回され、本来部外者である仮面ボクサーに頼らざるを得ない、非常にいい加減な団体として描かれている。怪人ボクサーを擁し、世界制覇を企む悪のボクシングジム。彼らの目的は広義の世界征服ではなく、ボクシング世界タイトルの(手段を問わない)奪取であった事が最終話に明らかになる。最終的に全ての怪人ボクサー変身セットを仮面ボクサーに奪われ、計画を断念し自主解散した。首領を含む4人の幹部は黒いローブとフードをまとい素顔を晒さない。各人のフードの額には「世」「界」「征」「服」の字が一字ずつ記されている。(以下、仮面ライダーシリーズに関する記述はSTUDIO HARD編『仮面ライダー画報-仮面の戦士三十年の歩み』を参考とする。)変身セットはマスクとグローブ、マウスピースから成る。マスクはバイクの乗車用ヘルメットとして警察庁の許可が下りており、レバーやスロットル操作を行なえるグローブと合わせて、装着したままでのバイク運転が可能。このように仮面ボクサーの変身セットに込められた能力は、その大半がボクシングに無関係なものであった。

出典:wikipedia

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