剛田 武(ごうだ たけし)は、藤子・F・不二雄の漫画作品『ドラえもん』の登場人物。通称「ジャイアン」。6月15日生まれ。野比のび太のクラスメイト。妹にジャイ子がいる。外見は登場キャラクター中、子供では最も長身。右目が大きく左目が小さい“ガチャ目”がち(表情によって強調されて描かれる程度)で団子鼻。常に茶色のセーターと黒の長ズボン姿(映画「のび太の創生日記」序盤では半ズボン姿。その他、夏である事が描かれている話などでは半袖姿であったりする)。テーマソングとして「おれはジャイアンさまだ!」(作詞・歌:たてかべ和也、作曲・編曲:菊池俊輔)と「そこのけ!ジャイアンさまだ」(作詞:マイクスギヤマ、作曲・編曲:沢田完、歌:木村昴)と「ジャイアンにボエボエ」(作詞:マイクスギヤマ、作曲・編曲:沢田完、歌:木村昴)がある。前者はテレビアニメ第2作1期、後者2曲はテレビアニメ第2作2期の曲となっている。短気で乱暴な言動が多いが、極めて義理固い面の持ち主。面倒見がよく親分肌で妹をかわいがり、不承不承ながらも家の手伝いをきちんとする。友情に厚い面もあり、「心の友よ!」と泣きながら叫んで抱きつく事もある。風邪をひいたのび太を本気で心配したり、ドラえもんの力を借りられず追い詰められたのび太を助けるために共闘したこともある。他者を思いやる行為に弱く、涙もろい面もある。のび太が家出した時にはそれを支援するためスネ夫に強制的に協力を求める、おじさんの話に感動しのび太の押しかけボディーガードとしてつきまとう、ドラえもんの道具の利益を期待している時などにも「心の友よ!」とすがりつくなど押し付けがましい面を見せることもある。また、のび太と同じ立場に立たされた際は必ずのび太を支援していることがわかる。大長編シリーズでは特にその体格ゆえに男気溢れる性格が顕著で、命を賭して友達を守ろうとするなど仁侠的な印象が強い。普段は粗暴な性格や行動が目立つが、いざというときに上記のように友情にあついところが強調される。ジャイアンのモデルは作者の少年時代のガキ大将であるが、作中本編のジャイアンのキャラとは対照的に「弱い者を助けるガキ大将」であったという。リーダーシップの強いガキ大将気質ゆえに後述のように自己中心的で喧嘩っ早い面が目立つが、自分に非があると自覚した際は素直に謝罪するなど潔い面もある。気弱なのび太をいじめる事が多いが、もしもボックスの効力でのび太がアメリカへ引越しをすることになった際には、誰よりも早くのび太の家へ駆けつけ涙を流して、今まで虐めてきたことを謝罪し、今までの分、自分を殴らせたり、映画『のび太の結婚前夜』ではジャイアンの家でのび太、スネ夫、出木杉とバチェラーパーティー(新郎を送る独身時代最後の飲み会)をした際、「なんでしずかちゃんがお前を選んだのかわかった気がする」と語るなど、心のどこかではのび太を認めていた節がある。また、テレビアニメ第2作第1期の「本音ロボット」では、内心ではのび太のことを友達だと思っているが、なかなか素直になれずに暴力を振ってしまうと本音ロボットを介して語っている。入学したとき、行方不明になったのび太をずぶ濡れになりながら探し、のび太のランドセルがあったトラックを必死で追いかけたことがある。自己主張が激しく短気かつ高飛車で威圧感のある少年というイメージが強い。さらにクラスメイトの男子達(特にのび太やスネ夫)に対しては自分の意に沿わないと怒鳴りつけるなど暴力的な態度をとることも多い。また、「おまえのものはおれのもの、おれのものもおれのもの」というセリフ(ウィリアム・シェイクスピアの戯曲「尺には尺を」に似たものがある)に代表されるように、きわめて自己中心的・自分勝手であり(この思想は現在ジャイアニズムと呼ばれている)、強引に他人の漫画やゲームを取り上げて自分のものにしたり、「ムシャクシャしている」という理由でのび太やスネ夫などに八つ当たりしている。ジャイアンひとりでのび太ら4人に殴りかかることもある。またスネ夫からラジコンを奪い、ラジコン機が民家の敷地などに入ってしまうと、「おれ、知〜らない」といってコントローラーだけをスネ夫に突き返して逃げるなど、卑怯な面もある。執念深く、欲しい物があると持ち主にしつこくくれるよう頼む。自身が恨んでいる者やいじめの対象とした者を降参するまで追い掛けようとする。また、馬鹿にされるとすぐに感情的になるなど単純かつ自分を棚に上げる態度も目立つ。のび太、スネ夫と比べて人の話に勝手に入ってくることが極めて多く、自己主張が激しい性格も重なりのび太やスネ夫に鬱陶しがられることもあり、そういった人間性から盗み聞きするのも得意で場合によってはドラえもんのひみつ道具を強奪する手段を行うこともある。また、のび太やスネ夫の都合を一切考慮せず、強引に野球に誘ったりするなど自分勝手な面が目立つ。長所としてあげられた「心の友よ!」も宿題やレジャーで都合が良いとのび太に着くなど、図々しい場面でも用いられる。ただし、両親には全く頭が上がらず、これらの行為をしている所を見つかって母ちゃんからお仕置きを受け、強制的に退場させられるパターンが多い。逆に叱らなくなると、それをいいことにして乱暴をさらにエスカレートさせていた。父ちゃんからはコンピューターペンシルで満点を取った際、「不正を平気でする子供に育てた覚えはない‼︎」と叱責された事もある。また、未来の道具で世界征服を目論んだり、「さからうものは死刑! アハハ、いい気持ちだ」と発言するなど、独裁者的な心理描写もある。また、相手が怪我をするまで情容赦なく痛めつける、バットで十数発も殴りつけるなどの暴力を平然とふるうという容赦ない一面も持っている。恋愛面に関しては晩生で少女趣味的なところがある。女の子と仲良くなるための方法を相談するときは普段の頼みごとのときより声が小さくもじもじしていて笑われたりする(もっとも、その後はいつもどおり怒り狂ったり脅しを掛ける)。また、イヌを連れた女の子に一目ぼれしたときは、ムクを散歩に駆り出して会話するも終始どぎまぎしていた。なお、誰彼かまわず暴力を振るうジャイアンだが、女の子には乱暴なマネはしないようである(ただし「横取り」はしていたような描写がある)。草野球チーム「ジャイアンズ」の特訓で行なった町内十周マラソン(のび太、スネ夫、安雄、はる夫が参加)で一位になるなど高い持久力を持ち、父親からは柔道を習っており、まねごとながら多少は空手の心得もあるようである。ひみつ道具「正確グラフ」による計測結果によると、力はスネ夫の約1.4倍、しずかの約1.7から2倍、のび太の約3.3倍。また、腕立て伏せを100回もしたり、学校の鉄棒で鉄棒技の大車輪をやってのける。「天気決定表」では、1キロメートル泳げると言っている。『ドラえもん のび太の太陽王伝説』ではイシュマルから自分から進んで棒術を習い、作中ではかなりの上達を見せていたり、ティオと互角に殴り合いをするなどもしていた。その身体能力を活かし草野球チーム「ジャイアンズ」ではピッチャーのエースで四番を務めるが、そのスイングは凄まじいものがあり、自分のステージ衣装を逸失されたとしてドラえもんに木製バットで襲いかかる途中、軽々と電柱を両断する程のパワーを見せている(のび太と竜の騎士)。だがこれらと逆に、ボール、ピストルなどの命中率は低く、ノビスケのサブミッションには弱くそのまま電柱に叩き付けられるという一面もあった。運動は得意だが反対に勉強は大の苦手で、テストの点数も悪い。普段の点数は15点などで、のび太と大して変わらない。100 点の答案を父親に見せても、父親(アニメでは1回のみ父親、その他は母親)には不正行為をしたことを簡単に悟られるほど。ただ、「正確グラフ」での計測結果によると、頭の良さはのび太の2倍だが、のび太が低すぎるため結局大差はない(なお、しずかの 1/3 、スネ夫の 4/7 でもある)。ただ、何もかもがあべこべの世界で宿題をやってこなかったり、他にも宿題を気にするシーンが見られることから、のび太と違い宿題はしているようである。それにもかかわらず磁石の原理を知らないことが原作で判明する。後で自分で発見し、その際にのび太に笑われている。のび太と同様、漢字を間違える事もあり、「領収書」を「良集書」、「のび太」を「のび田」と書き間違えた事がある。アニメ版では原作以上に成績の落差が激しく、ある時は普段ののび太同様0点を取り、またある時はのび太ですら25点取得に至ったテストで0点を取る等、学力でのび太に同等、或いは劣る場面が多々ある。かと思いきや、テスト前に徹夜で猛勉強をする、漢字テストを50点取って先生に褒められる、風邪で学校を休んでいた際の授業のノートをスネ夫に借りる、複数教科のテストを「オール90点取った」と低点数だったのび太に自慢する描写があるなど、稀にだが勉強に関して努力をする面もある。なお、前述の(コンピューターペンシルを盗んで)100点の答案で両親に怒られたが、その他にドラえもんが落として偶然拾ったアンサーグラスで100点を取っているが(この時、出木杉でも難しくて100点を逃している)、両親に怒られたのかは不明。また、自分はなぞなぞが得意であると言うだけはあって、「のび太に50円のアイスを50円払ってもらった後、やっぱり100円のアイスが欲しいと言って、のび太にあと50円よこせと言われると、『最初に50円玉渡して次に50円のアイスを渡して50円+50円は100円になる』」という巧みな台詞でのび太を騙したり、「東京タワーよりも高くとぶ方法」のなぞなぞ(答えは「その場でジャンプするだけ」。東京タワーは飛べない)など、ずる賢い一面もある。歌うことがなによりも好きでNHK紅白歌合戦に出場するのが夢だが、信じられないような悪声で絶望的にあまりにも酷い音痴である。本人はそのことに自覚がなく自分の歌に絶対の自信を持っており(自分の歌を「芸術」などと自賛し、聞いている)、自分の歌のひどさを指摘されると激怒する。その一方で、寝ぼけて聞いた自分の歌を「誰だ!! 夜中に下手クソな歌を……」と激怒、酷評したこともある。またのび太に音楽指導をし、自分とそっくりに歌うと「オンチ!」と酷評し、自分の指導で上達しないことを不思議がる。彼の歌声は「ホゲー」もしくは「ボエ~」と表現されることがあり、アニメでは大音響にエコーがかかったような表現になる。レパートリーは、まったく風貌に似合わない恋する心を歌ったオリジナルの歌が中心。また、「およげ!たいやきくん」「北国の春」「横須賀ストーリー」など、エピソード発表当時の流行歌を歌っていたこともある。アニメでは多くの場合、歌詞が本人のテーマソングのものに差し替えられる。しばしば「ジャイアン・リサイタル」などと銘打って独演会を開催し、手製のチケットを脅して売りつけ、町の子供たちを強引に集めて歌を聞かせては皆を困らせている。空き地にお手製の看板と空き箱を並べて舞台を作り、何時間も熱唱する(連載後期になるとドラえもんの道具を用いて派手な衣装に身を包み、豪華なステージセットを組むようになる)。その歌を聞いた者の体調は直ちに悪化し(のび太ら曰く「命にかかわる」)、偶然テレビを通して歌を聴いてしまった先生はたちまち気を失い、次の日学校に出てこられなかった。また、テレビやラジオなどのAV機器に音を入力すると破損してしまう(出力するスピーカーなども破損する。テレビでは映像に影響が出たりする。アニメでは音声ミキサーが漏電して破損したり、ステージに取り付けられた照明器具が割れたり、チャンネルを変えようとしても変えられなかったり、スピーカーのウーファー部分が飛び出したりするほど)。ジャイアンが音痴であるという設定の初出は「ドラえもんの歌」で、のび太は「音痴の怪獣が化けて出たような声」とドラえもんに説明している。その破壊的な歌唱力は「公害の一種」と表現されたり、「フグ毒」や「核兵器」と比較されることもあり、窓ガラスや壁を破壊するほどのエネルギーを持ち、有害な部分を強めて害虫駆除に利用されたこともある。「声紋キャンディー」を使って歌手の声を手に入れテレビの歌番組に出演したこともあったが、飴をなめるのが早すぎたせいで出演時に効果が切れて自らの歌声がテレビ放送で流れてしまい、全国のテレビが壊れたり、歌を聞いた人達が救急車で運ばれるという惨事となってしまった。第17巻収録「驚音波発振機」などではのび太たちはそれを攻撃手段として利用し、のび太たちのピンチを救うこともある(特にアニメオリジナル作品)。このエピソードをもとにしたアニメのエピソード「ひびけ!ジャイアンの歌」では、歌声の持つパワーの前に発振機自体が大爆発を起こしてしまった。また、2006年、2012年にアニメ化された際のきれいな声のジャイアンは前者はスキマスイッチ、後者は歌手の由紀さおりが担当した。『ドラえもん のび太の魔界大冒険』では、歌で人魚の歌声を圧倒し、遁走させたほか、怪獣「ツノクジラ」を一撃でノックアウトしたりするほどの威力を見せた(悪魔には怪音波と分析されている)。これについて柳田理科雄は、「超音速機2機分の衝撃波に相当する」と述べている。ファミコンソフト『ドラえもん ギガゾンビの逆襲』では「まじんのマイク」を使って歌うことにより、敵全体に大ダメージを与えることが可能。スーパーファミコンソフト『ドラえもん4 のび太と月の王国』では他キャラとの合体時に援護技として歌うことで画面全部の敵を攻撃する。他にもファミコンの『ドラえもん』、スーパーファミコンの『ドラえもん2 のび太のトイズランド大冒険』や『ドラえもん3 のび太と時の宝玉』にも攻撃方法として登場している。『ドラえもん のび太とふしぎ風使い』ではスネンダーになったスネ夫を元に戻すために歌い、近くにいたドラえもんは音痴ぶりに耳を防いでいた。もしもボックスにより音が存在しない世界を作った事があったが、この時のジャイアンの歌は歌詞をホワイトボードに書いてのび太らに披露していたものだったが、なぜか字を見るだけで寒気がするほど酷いものであった。作曲センスはあるが、楽譜は読めない。2008年5月9日と16日放送の「ドラえもんVSドラキュラ」では、自身の歌声と静香のバイオリンとのコンビネーションで、ドラキュラロボを破壊し、事件解決後は静香と共演でリサイタルを開き、デュエットを披露した。また、2014年6月13日の放送では、氷川きよしの『きよしのズンドコ節』をアレンジしたたけしのズンドコ節という歌が披露された。歌手にはなれなかったが成人後も趣味として歌う事は続けているようで、自室でカラオケをしている描写がある。この時は部屋に一人しかいなかったが、少なくとも周囲に被害をもたらしてはいない。ただし、CM版では自分の店(スーパーマーケット)でリサイタルを開き、従業員や客に被害を与えている。過去に漫画・テレビアニメ・劇場用映画・特番放送などを通した歴代登場キャラクターの中で、ドラえもんのひみつ道具の効果なしでジャイアンの素の歌声に聴き惚れたキャラクターが2人だけ存在する。それは映画『ドラえもん のび太の南海大冒険』に登場するベティと2011年6月10日放送「新曲発表!ジャイアンにボエボエ?」に登場したたか子である。たか子はジャイアンの歌声が以前飼っていた犬の鳴き声に似ているため平気という理由がある。また、2012年11月2日放送「奇跡のデュエット!ジャイ&スネ」ではカラオケ大会でスネ夫とのオリジナルデュエット曲を披露したが、誰も悶絶させることなく歌い上げている(しかし入賞はしなかった)。逆に道具などを使わない状態でかつ普通の状態でジャイアンの歌を聴いて面と向かって罵倒した登場キャラクターは映画『ドラえもん 新・のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜』に登場したピッポで「こんなひどい歌聞いたことない」「うるさいだけの騒音公害」とまで言われた。「ヤメラレン」によってジャイアンの歌中毒になったドラえもん達にアンコールを言い渡され声が枯れるまで歌ったが、それでもしつこくアンコールをせがまれ、翌日には歌をせがむドラえもん達から逃げ回る羽目になった。スネ夫が彼に、絵を描くことを趣味にするようおだてて勧めたのも「これ以上下手な歌を聴きたくなかったから」という理由からである。画力に関しては「いい色出しているね」と評論家から褒められたり、スネ夫に劣らぬキャラクター原案を描いたり、実力を秘めている。他には料理を趣味としているが、その腕は歌唱力以上に壊滅的。ただよった臭いでイヌや鳥や虫が気絶するほどで、たくあんやセミの抜け殻を使ったりするなど食材や味の面でも、この世のものとは思えないようなものだという。自作の料理を試食したジャイアン自身が倒れてしまったことさえある。特に、代表的な創作料理「ジャイアンシチュー」はひき肉、たくあん(10年もの)、塩辛(10年もの)、ジャム、煮干、大福などの材料の組み合わせによるシチューであり(「その他いろいろ」と多くは語られない)、「プウン」や「モワ〜」など不気味な臭いを漂わせ「ドロ〜リ」という怪しい効果音を出すなどする。その臭いは飛ぶ鳥を落とす程。味は舌を出して泣きたくなるほど最悪だという。その後、「恐怖のディナーショー」では味噌やジャム、たくあんにさらにセミの抜け殻の入った料理を作り、自分で味見してひっくり返った(よくジャイアンシチューと混同されがちだが、その回でその料理がジャイアンシチューだとは明言されていない)。蝉の抜け殻は、センタイ(蝉蛻)という漢方生薬として専門店で取り扱われ、薬膳料理などにも用いられるものでもある。なお、タレントの木村祐一によれば、テレビ番組の中でこの料理を再現してみたがこのときは計画的に煮詰めたのでビーフシチュー風味のおいしい料理になったという。また、2011年5月11日放送のシルシルミシルでは「実際に作るとどんな味なのか?」という視聴者からの質問を受けてこの料理を再現。調理は子役の長与航己(番組曰く「ジャイアンぽい子」)が担当。子供が適当に調理したこともあって、外見は原作通りドロリとした凄まじいものに仕上がった。試食した料理研究家の土井善晴は「食材のバランスが最悪、暗闇のような味」と酷評していたが、その後に試食した出川哲朗は「美味しい。見た目を気にしなければ普通に食べられる」と上々の評価を下しており、長与自身も「美味い」と述べている。そのため、味は意見が分かれる様である。藤子・F・不二雄ミュージアム内の飲食施設であるミュージアムカフェには、「ジャイアンシチュー」がメニューにある。こちらは普通のシチューであり、薬味として塩辛、たくあん、ジャム、煮干し、大福、蝉の抜け殻が描かれた煎餅が付いてくる。他にも、「ジャイアンピザ」というものを作り、世界中の人間がほしがらなかったが、宇宙人に好まれた事がある。秘密の趣味としてままごとがありひみつ道具で偶然見つかったドラえもんにからかわれると「どら焼きあげるから内緒にして」と必死に顔を真っ赤にしながら頼んでいたが、幼少期にはスネ夫とつるみ、のび太がままごとをしているのをからかっている。少女マンガを読んで号泣する場面もある。その他の嗜好として「クマのぬいぐるみ(大)」が挙げられる。毎週見ている動物番組に800枚の応募はがきを送って当選。それが「クマのぬいぐるみ」であった。また、ゴリラのぬいぐるみを抱いて寝ていることも。書籍『ドラえもんのまんがで覚える英語辞典』では少女漫画のキャラクターが描かれた下敷きを持っていたこともあった。他にはローラースケートもしており、車に轢かれそうになったところをのび太に突き飛ばされて助けられている。前述したように母ちゃんが大の苦手。姿を見なくても「たけし!」という怒鳴り声を聞いただけで震え上がって逃げ出すほど。親戚で苦手なおばさん(母方の妹)もいる。先生や神成さん、不良の上級生と言った目上の人物も苦手にしている。本人は「(母ちゃんを除いて)怖いものはない」と語っており、のび太とドラえもんが考えつく限り出した怖いものに対して、全く怖がらなかった。しかし大男やお化けを怖がっている描写もあり、のび太同様、虫などは基本的に平気だが本物のお化けや怪物は怖がることがある。なお、テレビアニメ第2作第2期「思いでボックス」(1997年12月22日放送)では、のび太が思いでボックスで「ジャイアンの一番怖い思い出」と言った際、ヒーローのイラストがプリントされたパンツが出てきた。ジャイアンが幼い頃、このパンツを履くと必ずおねしょして母ちゃんに怒られており、罰とした物置に閉じ込められた事があった。ジャイアンは小学生になった今でもこの事を覚えており、この思い出を見た時は冷や汗をかいていた。しかし苦手とする一方、母親に気を使うなどの愛情は持ち合わせている(店番を一人でやるから映画を見に行かせる等)。原作では、卵や缶詰を売ったり、カボチャなどの野菜を売ったりする描写があるのみで、店名などは不明。ジャイアンいわく「ボロ屋」であり、家のトイレはボットン便所である。 アニメでは「剛田雑貨店」、あるいは「剛田商店」という雑貨屋。ジャイアンも「雑貨屋」と発言している。母ちゃんによく店番を頼まれているが、サボってどこかへ遊びに行ってしまうことも多い。またアニメでは、のび太がもしもボックスを使ったためにアメリカに引っ越すことになりかけたとき、ジャイアンの母ちゃんがのび太のママに「剛田雑貨店のホームページ、アクセスしてね」と言ったことから、ウェブサイトを公開しているらしい。TOYOTAのコマーシャルでは、雑貨店だった店が地元スーパーマーケットになっている。店名は、自分がキャプテンを務めた少年野球チームから付けた。歌手になることが夢で、「おれ、絶対に歌手になって、大賞をとって、紅白にでます」と張りきっており、ノビタレコードからレコード「乙女の愛の夢」をリリースしたこともある。さらに、サイン入り特大パネルを作ったこともある。そのパネルはファンレターをくれた人の中から抽選で当たるという物だったが、応募してきた手紙はどれもジャイアンの歌を酷評するものだったため、のび太が仕方なくもはん手紙ペンで適度なファンレターを書き、のび太にプレゼントされることとなった。また、ファッションモデルになるという夢も持っている。将来、世界各地に支店を置く大型百貨店「ゴウダショッピングモール」を経営することを夢見ている。しかし、ジャイアンは独立して「スーパー・ジャイアンズ」という名のスーパーマーケットを経営することになる。一方母親は、元気に雑貨屋の経営を続ける。また、「のび太のおよめさん」(2014年8月9日放送)では、25年後も、剛田商店の配達をしていた。以下の設定は、原作およびテレビアニメ第2作(テレビ朝日版)に関するものである。テレビアニメ第1作では母親は故人であり、父親の手一つで育てられていたが、この父親は気弱な小男という、原作とは大きく異なるキャラクターとなっていた。のび平と同世代の戦国時代の人物。ジャイアンと同じく気が強く、高所から水の中へダイブするなど勇敢な少年。タケ蔵の母はジャイアンの母に顔が似ている。ジャイアンの先祖であるかどうかは不明。通称「母ちゃん」。雑貨店を営んでいる。実直で息子に厳しく、男勝りで豪放な性格。いつもジャイアンに店番や配達の手伝いをさせ、サボったり弱いものいじめをするとしばしばゲンコツや平手打ちなどの体罰を加えるため、彼には心から恐れられている。ジャイアン以外の人物に対しては暴力をふるったり暴言を吐いたりすることはない。のび太がジャイアンにいじめられているときに登場することがある。彼女の登場によって怖がったジャイアンがいじめを止めるため、のび太たちにとっては救世主の様な人物である。父親の職業については母親と同じく雑貨店を営んでいると思われるが明確な職業は描かれていない(店番をする場面が描かれているのは1度のみ)。無精髭を蓄えていて頭は角刈りにしている。テレビアニメ第1作では「小助」という名前があった。雑貨屋「正直屋」を営む、小柄な体格で、腕力はとても弱く、人柄が良く息子思いの人物。息子のためを思って無理をすることがあり、のび太の父親に対し、腕力で敵わないにも関わらず無理矢理相撲対決を挑む一幕もある。妻に先立たれており、ガキ大将として横暴にふるまうジャイアンに心を痛めているシーンもあった。ジャイアンの父親は漫画、テレビアニメともほとんど登場しないが、漫画では9回登場している。ジャイアンの妹。ジャイ子という名前は通称であり、本名は明らかになっていない。ジャイアンはジャイ子をこの上なく可愛がっており、これが災いしてトラブルになることも度々あったが、ジャイ子も兄のことをとても尊敬しているようである。「クリスチーネ剛田」というペンネームで少女漫画を描いている。ジャイ子の本名が明らかになっていないのは、シンエイ動画の別紙壮一によると「ジャイ子と同じ名前の女の子がいじめられるのを防ぐための作者の配慮である」という。ただし、本当に藤子・F・不二雄がそう発言したかは、藤子本人がすでに故人であるため検証することができない。別の資料によれば、藤子・F・不二雄が「そのうち漫画の中で(本名を)書きますよ」と発言していたという。ジャイアンの息子。通称「ジャイチビ」。外見は父親のジャイアンにそっくりだが、気が弱く心優しい性格でのび太に近いキャラ。のび太としずかの息子・ノビスケにいじめられてばかりいる。「のび太の100点 25年後の大事件」(2014年5月30日放送)にも、ジャイアンの息子(「ドラえもん」放送前の予告でジャイアンが「俺の息子も出る」と言っている)が登場したが、名前は不明。ジャイアンによく似て、大柄で力の強い人物が多い。のび太曰く、「あいつの一族は怖い人が多いよ」。剛田家 この他は血筋不明。肝付はアニメ第1作でジャイアンの声を演じたことはあまり記憶に残っておらず、また同作を白黒作品であったと勘違いしている。前髪は1979年から1985年まではアニメオリジナルの丸まった感じだったが、1986年以降現在まで、原作に準じたとがっている感じになった。目についても、1979年以来、原作と違って白目があり、黒目が小さかったが、2005年の声優リニューアルを機に、原作に準じた、中央が白い黒目がちの目に改められた。最近は怒った時に黒目が小さくなることがある。「ジャイアン」という呼称について、健部伸明編 『幻獣大全』は、「語尾の子音を発音しない、フランス語風にGiantを言ったもの」という説を提唱している(ただしフランス語読みに準じればジアンと読むべきで、さらに『巨人』の英語giantに相当するフランス語はジェアンgéantである。フランス語版の漫画ドラえもんではGiantと綴られており、ジャイ子はGianetteである。この場合のGiaはイタリア語風であり、通常のフランス語のJeannetteとは微妙に綴りを替えてある)。なお、川崎市の藤子・F・不二雄ミュージアムで販売されているジャイアングッズには「GIAN」という綴りが充てられている。他に『ジャイ子の兄(あん)ちゃん』を略したものとする説もある。1993年放送の『ドラえもん15周年記念SP』でたてかべ和也はよくジャイアンの声で結婚式のスピーチを頼まれ、バカ受けするものの間違えて変なことを言ったりすると「今のすべてジャイアンでーす」とジャイアンのせいにしていると言い、アニメのジャイアンが「ひどいよ~」と困る場面が見られた。2003年2月18日放送の『タモリのグッジョブ!胸張ってこの仕事』にスタジオ出演し、たてかべはジャイアンの声でアムロ・レイを吹き替えた際、アムロ・レイの「親父にもぶたれたことないのに!」のセリフを「母ちゃんにもぶたれたことないのに!」とアドリブでセリフを変え、周囲を大爆笑させた。てんとう虫コミックス第36巻収録「きこりの泉」に登場する。きこりの泉とはイソップ寓話「金の斧」に登場する泉をモチーフにしたひみつ道具で、泉に物を投げ落とすと女神型のロボットが現れ、彼女の出す問いに正直に答えると落とした物の上位品や素晴らしい物を授けてくれる。そこへ古くなった大量のおもちゃを落とし、新しい物と取り替えてもらおうとしたジャイアンが誤って泉に落下してしまった際、女神ロボットと共に現れたのが「きれいなジャイアン」である。きれいなジャイアンはオリジナルのジャイアンよりも太い眉と凛々しい目が特徴で、性格は品行方正。一人称は「ぼく」でのび太やドラえもんやスネ夫を「くん」付けで呼ぶ。なお、このひみつ道具の元となったイソップ寓話とは異なり泉に投げ込んだ物はどう答えようと返してもらえず、オリジナルのジャイアンは「助けてくれー」と叫びながら女神ロボットにシャツを捕まれて強引に引きずり込まれていた(アニメでは力ずくに頭を押さえ込まれている)。なお、テレビアニメ第2作第2期「顔か力かIQか」では、のび太がジャイアンの体力を減らしルックスやIQを上げた際、きれいなジャイアンのような顔付きになった。声は爽やかで「覚えてろよ野比くん」と捨て台詞を吐いた。このきれいなジャイアンは天田印刷加工の「ドラえもんカードゲームコレクション」でレアカード (R0005) として登場し、ロッテの「ドラえもんクッキーボールチョコ」のおまけとしてフィギュア化もされた。さらに、2008年にはワンダーフェスティバル限定商品としてフィギュア化されている。また、藤子・F・不二雄ミュージアムにはきこりの泉が置かれ、そこからきれいなジャイアンが現れるようになっている。えびはら武司作「藤子スタジオアシスタント日記 まいっちんぐマンガ道」によると「たけし」の名は「えびはら武司」より、誕生日6月15日もえびはらの誕生日6月5日からとある。
出典:wikipedia
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