『アンダーワールド』("Underworld")は、2003年制作のアメリカ映画。吸血鬼一族と狼男一族の間に続く、何百年にもわたる戦いを描くアクション映画。この映画は元々、一作で構想されていたが、次々に新しいアイデアが出された事で尺が足りなくなり、前半にあたるエピソードを膨らませて1つの作品として仕上げた。この作品がヒットしたことにより、すぐに続編の『』の制作がスタートしたが、若干の設定修正のみでスムーズに進んだという。また古き時代のゴシックの世界観を出すため、画面全体の色調をブルーに統一し、主要キャストをあえてイギリス人俳優のみでキャスティングしている。本作における狼男と吸血鬼は、単なる神秘主義の怪物話ではなく、ある特別な1つの血統から生み出されたウイルスによって誕生した設定となっている。このアイデアは、原作者であり狼男レイズ役を務めたケビン・グレヴィオーが以前遺伝子工学を学んでいた頃に得た科学的なアプローチをヒントにして生まれた。登場する狼男はCGではなく着ぐるみであり、特撮とワイヤーアクションを使ったのは、よりリアルなクリーチャーを見せたいという思いがあったからだ、と監督自身が告白している。参考にしたのは『エイリアン』シリーズ、『パンプキンヘッド』『プレデター』等。また狼男の造型は、映像化したときの効果(暗闇での撮影が多くなるため、全体のフォルムが判り辛くなる)を考えて、全身に体毛がビッシリしたものではなく、あえて筋組織を露出したものを採用している。セリーン役のケイト・ベッキンセイルとルシアン役のマイケル・シーンは、この映画で共演している際は交際していたが、数ヵ月後に関係を解消。後にケイト・ベッキンセイルは、この作品が縁になり監督のレン・ワイズマンと結婚した。なおマイケル・シーンとの間には娘が1人いる。遙か昔のハンガリーで、アレクサンドル・コルヴィナスという男がとあるウイルスに感染し、人類初の不老不死の人間となった。3人の息子たちのうち、2人とも同じく不死の力を持っていたが、1人は蝙蝠に、1人は狼に噛まれ、さらなる変異を起こした彼らは吸血鬼(ヴァンパイア)と狼男(ライカン)の2つの種族に分かれた。それから長らく、ヴァンパイア族がライカン族を使役する従属関係が続いたが、ある日、ヴァンパイアのソーニャと、ライカンのルシアン(マイケル・シーン)は掟を破って恋仲となり、ソーニャは彼の子を身籠る。しかし、ソーニャの父でありヴァンパイアの長でもあるビクターはそれを許さず、ソーニャを日光に晒して処刑してしまう。ルシアンはソーニャの形見の首飾りを奪うと復讐を心に誓い、ビクターに対抗する力をつけるべく逃走した。この事件以後、ヴァンパイアとライカンの従属関係は崩壊し、1000年に及ぶ血で血を洗う全面戦争へと突入していく。しかし、その闘争の中でルシアンは死亡、それを契機にライカン達は四散。それから6世紀あまりが過ぎ、この戦いは間もなく吸血鬼側の勝利に終わろうとしていた。女性ながら吸血鬼族の優秀なライカンの処刑人であるセリーン(ケイト・ベッキンセイル)は、ある日仲間たちと共に不審な動きをしているライカンの2人組を追跡し、地下鉄のホームでの激しい銃撃と、地下道での追跡行の末に1人のライカンを仕留めるが、その先の地下道の奥底から無数のライカンの唸り声を聞く。セリーンは、3人の長老の1人であるマーカスの「復活祭」の準備が進むアジトへと戻る。ヴァンパイアには厳格な掟が定められており、3人の長老の2人が眠り、1人が交代で一族を管理している。そして眠りについている長老を目覚めさせ交代する儀式が「復活祭」である。セリーンはリーダーを代行するクレイヴン(シェーン・ブローリー)に取り逃がしたライカンの追跡調査続行を進言するが、「復活祭」の忙しさを理由に却下され、直接動くことを禁じられる。セリーンが戦闘現場の映像を調べると、ライカンはある1人の人間の青年を追っていた事実を突き止める。セリーンはクレイヴンの命令を無視し、手がかりを求めて人間の青年・マイケル(スコット・スピードマン)の住むアパートに向かう。そこにも、やはりライカンの部隊が現れ、マイケルはライカンの一人に噛まれてしまう。セリーンはマイケルをアジトへと連れて行くが、事情を飲み込めずマイケルはアジトから逃げ出す。その頃、クレイヴンがマイケルを噛んだライカンの男と密会していた。実はマイケルを噛んだライカンこそ死んだと思われていたルシアンだった。ルシアンと従兄弟の関係であるクレイヴンは、ルシアンを討ち取ったと偽証してルシアンを逃しており、ルシアンはビクターに復讐する準備を進め、クレイヴンはその後に長老となり、長きに渡る戦いを終わらせる密約を交わしていたのだった。しかし、セリーンはクレイヴンが嘘をついていることに気づき、「復活祭」の前にビクターを復活させる。その後、自分の体に異変が起きていることに気付き、助けを求めに来たマイケルを隠れ家に連れて行き匿う。セリーンは目覚めたビクターに事のあらましを説明するが、ビクターはクレイヴンを信頼しており、掟を破って自分を復活させた罰としてセリーンは監禁された。しかし、既にルシアンの計画は動き出しており、長老のアメリアがライカンの襲撃によって死亡。セリーンはエリカ(ソフィア・マイルズ)の手引きで屋敷を脱出しマイケルのもとに急ぐが、マイケルはライカンに拉致されてしまう。しかし、セリーンは戦闘中にライカンのジンゲ(アーウィン・レダー)を捕らえることに成功する。ジンゲは、ルシアンの目的がビクターを倒すためにヴァンパイアとライカンの混血種を造ることであり、それを可能とするのがコルヴィナスの末裔であるマイケルであることを明かす。アメリアの死を知ったビクターはジンゲを瞬殺し、逃げたクレイヴンとルシアンの追跡を開始する。ビクターに全てバレたことで混乱したクレイヴンは、土壇場でルシアンを裏切り、彼に瀕死の重傷を負わせる。ルシアンの隠れ家に着いたセリーンはマイケルを救出し逃がそうとするが、彼もクレイヴンに撃たれ瀕死の重傷を負ってしまう。さらにクレイヴンはセリーンの家族を殺したのはライカンではなく自分を救ったと思っていたビクターであること告げる。生きていたルシアンがクレイヴンに傷を負わせている隙に、セリーンはマイケルを救うためマイケルにヴァンパイアの血を与えた。クレイヴンが逃亡した後ビクターが現れ、ビクターはマイケルの抹殺を図るが、混血種となったマイケルはビクターと互角の戦いを繰り広げる。クレイヴンから聞かされた話が事実であることを知ったセリーンは、一瞬の隙を突いて本当の仇であるビクターを殺害した。追われる身となったセリーンとマイケルは、真実を伝えるため、最後の長老の一人であるマーカスの元へ急ぐ。しかし、眠りについていたマーカスは死亡したジンゲの血を吸収し、マイケルと同じ混血種となって目覚めようとしていた。
出典:wikipedia
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