くねくねは、2003年頃からインターネット上で流布している怪談である。体をくねらせるように動く正体不明の物体とされる。生命体であるのか、或いは幽霊や妖怪の類であるのかについては積極的に議論されていないようである。一般にくねくねは次のような内容で語られている。ある海辺の旅館に修学旅行の小学生たちが宿泊した。嵐の日、外で遊べないので退屈していた小学生の一人が窓の外を見ていると、何か白いものが海辺をくねくねと動きながら歩いている。好奇心を持ったその小学生は友達に頼んでそれを確認してもらおうとしたが、その友達は物体を見た瞬間、悲鳴を上げて倒れてしまった。この時は旅館の主人の素早い対応のおかげで、友達は助かった。最初にくねくねを見つけた小学生は非常に目が悪く、くねくねの正体を確認できなかったために助かったが、友達の方は目が良かった為に被害に遭いかけた、というもの。女性は毎朝ランニングをするのが習慣だった。そのランニングの途中でいつも一人の若い男性ランナーとすれ違うのだが、男性とすれ違う時間も場所も同じであること、そしてその男性が汗をかいていないことを女性は不思議に思っていた。ある朝、女性は男性がどこまで走るのかを確認するべく、男性の後をそっとつけてみることにした。そしてその男性とすれ違った瞬間、何かが男性の手元で光ったのを見た気がした。しばらく走ってから反転して男性の走った方向に進路を変えたが、男性は足が速いらしくどこまで行っても見当たらない。そのうち、30代くらいの別の男性が後ろから走ってきたので、女性は道をゆずった。まるで何かに引っ張られるようにして走るその男性を見た瞬間、女性はキラキラした細い糸がその男性の体中に絡みついていること、そしてその走る先で、先ほどの若い男性がくねくねと動きながらその糸を手繰り寄せているのを見た。それからその引っ張られた男性がどうなったのかまでは確認していないが、以来その女性はランニングの習慣をやめている。このパターンはくねくね(している男性)を確認した女性が精神異常を来たしていないため、本来のくねくねとは別物である可能性もこの話については様々なサイトで考察が行われており、それらによると2ちゃんねるのオカルト超常現象板に投稿された創作怪談の一つが流布の起源とする説が有力である。ただし、この投稿には元ネタがあり、原文は外部サイトの掲示板ログにおいて既に存在していた物を改作したと投稿者が認めている。その後スレッド利用者によって無数の派生談話が追加されていったが、原文の基礎はほぼそのまま保持されている。諸星大二郎の漫画作品、妖怪ハンターの短編『ヒトニグサ(人似草)』には、くねくねのエピソードと酷似する部分(くねくねと動く白い人型の怪異や、関わった者が発狂する点など)があり、原文製作者が参考にしたのではないかという者もいるが詳細は不明。現在「くねくね」についての話は専門スレッドとして独立、長寿スレッドとして認知されており、インターネット上で独自の発展を遂げた創作怪談として名高い。もっとも、「くねくね」は、実際に存在すると主張する者も少なくない。案山子や蛇神といった農村部の土着信仰や古来伝わる妖怪と関連付ける説やドッペルゲンガーの一種とする説、幻覚説、自然現象の誤認説、畑での自謝行動説など、様々な説が挙げられている。くねくねを目撃したとされる時期は夏季に集中しており、場所は水田などの水辺が圧倒的多数を占める。これらの目撃談話の多くは白や黒などの色彩的なコントラストが強調されている点から、夏場特有の高い気温によって水辺から水蒸気が発生し局地的な蜃気楼現象が起こり、それが自身あるいは他人を映し出したことによる自然現象に伴う錯覚だとする考察も存在する。また「見ると精神に異常を来たす」などとされるのは、蜃気楼などにより発生する不規則な光線の屈折や反射が生む「奇怪に揺らめく正体不明の物体」という異様な光景に強い精神的ショックを受けるためであるという説がある。ただしこの他にも諸説あり、単に熱中症による意識の混濁が怪談向けに誇張されたものとする説、福島県の伝承の「あんちょ」という説など様々な仮説が唱えられている。くねくねの正体は「自分自身」である、という説も存在する。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。