ミスリル()は、J・R・R・トールキンの作品世界中つ国に登場する金属。銀の輝きと鋼をしのぐ強さを持ち、非常に貴重なものとされる。『ホビットの冒険』でトーリン・オーケンシールドからビルボ・バギンズに贈られた「白銀色のはがね」製のくさりかたびらは、実はミスリル製であった。初期の英語版の翻訳である、日本語版『ホビットの冒険』にはこのような記載はないが、後の英語版ではミスリル製であることが付記されている。『指輪物語』では、“ミスリルの産地はモリアのみ”とされているが、『終わらざりし物語』では、「ヌーメノールでも産した」とされる。「ミスリル」の名は二つのシンダール語(架空の言語)の単語、「灰色の」を意味する「ミス」()と、「輝き」を意味する「リル」()からなる。クウェンヤ名はミスタリレ()。またまことの銀()、モリア銀とも呼ばれる。ドワーフもかれらだけの秘密の名前をミスリルにつけていた。ガンダルフの述べるところでは、ミスリルは「銅のように打ち延ばせ、ガラスのように磨ける。銀のような美しさだが、黒ずみ曇ることがない。ドワーフはこれを鋼より強いが軽く鍛えることが出来た」とされる。エルフもこれを好み、エレギオンのノルドールは、ミスリルからイシルディン(、「星月」の意)と呼ばれる物質をつくり、モリアの扉を飾る装飾を描いた。イシルディンを用いて描かれたものは、星の光か月の光の下でしか見ることが出来ない。また、現在では一部のインターネット利用者や二次創作者の間では魔力を増幅させる力があるとされている。エルフや魔術師等のキャラクターの武器や装飾品に好んで使用される傾向にある。中つ国ではモリアのみでしか採掘ができないため、モリア銀とも呼ばれる貴重な代物であった。しかしドワーフたちがモリア鉱を深く掘りすぎたために、第三紀の1980年に地下に潜んでいたバルログが目覚め、モリアの王国は壊滅してミスリルの採掘が出来なくなってしまった。これをドゥリンの禍と言う。そのため『指輪物語』の時代(第三紀末)では、非常に貴重で高価な代物になってしまっている。『指輪物語』では、ビルボ・バギンズがフロド・バギンズに譲り渡した「ミスリルの胴着」などが出てくる。これは『ホビットの冒険』でスマウグから得た宝の一部である。また、ガラドリエルの所有する三つの指輪の一つ、ネンヤもミスリルで作られている。『指輪物語』の後に出版されたファンタジー小説や、D&Dなどをはじめ、ファイナルファンタジーシリーズ・ドラゴンクエストシリーズなどの日本のRPGに至るまでのゲーム作品などにおいても、ミスリルの名を持つ金属が登場しており、どれも有用な性質を備えている金属として扱われている。ただし、一部作品では名称が変更されていることもある。日本のゲームや小説などでは武器に使われることも多いがRPGの本場の米国ではあまり無い。
出典:wikipedia
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