チャイナエアライン（、）は、中華民国（台湾）の航空会社。中国語の略称は華航。チャイナエアライン（IATA2レターコード：CI；ICAO３レターコード：CAL；コールサイン：Dynasty；台北証券取引所：2610）は台湾・桃園県に本社を置く中華民国（台湾）の航空会社である。1959年12月、中華民国空軍（台湾空軍）の退役軍人らによって設立された。正式名称は、中国語圏で「中華航空公司」、日本を含めた中華圏以外の地域においては「チャイナエアライン（China Airlines）」である。なお、中国国際航空（）は、中華人民共和国の民用航空総局系の航空会社であり、中華民国（台湾）の会社ではない。当初は水陸両用機PBY-5Bを利用した台北ー日月潭の不期便運航からスタートし、金門と馬祖への軍事物資や人員の輸送、軍幹部の輸送により会社の規模を拡大した。1962年よりDC-3、DC-4、YS-11を導入し本格的に民間航空輸送業務を開始。同年１０月に開始した台北ー花蓮線は台湾で初めての定期路線となった。1966年にはホーチミン線、1967年には東京・大阪・沖縄線が就航し、アジアにネットワークを拡大。1970年には自社初のジェット機であるボーイングB707を導入、台北ー東京ーサンフランシスコ線に就航し、中華民国フラッグシップキャリアの地位を確立。1991年、中華人民共和国政府による圧力により定期便就航継続ができない地域への航空路確保を目的に、和信グループとの合弁でマンダリン航空を設立。1993年より台湾証券取引所に株式が上場された。機体の塗装は、かつては真ん中に中華民国の国旗（青天白日満地紅旗）が、他の国の航空会社と同様に、小さく描かれていたが、中華人民共和国の中国共産党政府が、香港返還後の香港国際空港乗り入れを盾に圧力をかけたため、1995年より中華民国の国花である梅の花弁をトレードマークとして採用している。同時に機体の社名表記は「中華航空公司」から「CHINA AIRLINES」へと変更されたが、「華航」という印影のデザインは残されている。コールサインとして用いられる「ダイナスティ（）」は、英語の「王朝」という意味で、機内誌・各種サービスの名称にも使われる。2003年、台中関係の冷え込みにより54年間凍結されていた中国大陸行き直行便を再開。初めは上海行き春節チャーターにて、2008年より各地に定期便として就航。2010年9月14日に、航空連合・スカイチームへの加盟に調印、2011年9月28日に正式加盟。これを記念して、スカイチーム特別塗装を施したボーイング747-400（機体記号：B-18211）、エアバスA330-300(B-18311）を運航している。同時に1995年から利用されていたロゴが若干変更された。建築デザイナー陳瑞憲（Ray Chen）氏のもと、2015年より「Next Gen」と題したリブランディングプロジェクトを実施しており、客室の内装、食器、アメニティから制服、小物に至るまで、全デザインとコンセプトの統一を図り、台湾を代表する航空会社として、台湾の生活美における文化創造力を国際舞台にアピールするとしている。近年新コンセプト「Next Gen」によりデザインされたボーイング777-300ER、エアバスA350-900XWBのインテリアや機内食器は、独iFデザイン賞やグッドデザイン賞を獲得している。2016年10月現在、Skytrax社による航空会社レーティングにおいて4ツ星の評価や、米グローバルトラベラーマガジン社の北アジアベストエアラインを3年連続受賞するなど、サービスに関して世界から高い評価を得ている。医食同源のもとにメニューが考案されており、ビジネスクラスではトンポーローや魯肉飯、粥などの中華料理や和食を選択することも可能な路線があり、ウェブサイトのE-メニューから事前予約を受け付けている。また、飛行時間が1時間半を超える路線と台北ー香港間では基本的にホットミールが提供されており、精進料理や各種宗教料理、子供向け料理も事前リクエストが可能となっている。チャイナドレス風であった客室乗務員の旧制服は人気があったが、2015年夏から先進的なデザインの新制服へと変更となった。なお、約100名の日本人クルーが成田ベースとして所属しているが、勤務体系や労働条件は台湾本社所属の乗務員とは大きく異なり、原則として日台路線及び成田ホノルル線のみに乗務を行っている。マイレージサービスは「ダイナスティ・フライヤー」（）と呼ばれるプログラムが提供されている。スカイチーム加盟各社のほか、マンダリン航空、ハワイアン航空と提携している。特典は家族や他人への譲渡が可能である。アメリカン・エキスプレスのポイントを同プログラムのマイルに転換することも可能である。