恵那山トンネル(えなさんトンネル)は、中央自動車道の園原IC - 中津川IC間にあり、長野県下伊那郡阿智村と岐阜県中津川市とを結ぶ長大トンネルである。延長は上り線が8,650m、下り線が8,490m。1975年の開通当初は道路トンネルの中で日本一の長さであった。2016年2月現在は山手トンネル、関越トンネル、飛騨トンネル、アクアトンネルに続き第5位の長さである。なお、1975年の開通当初は、一期(現在の下り線)トンネルにおいて対面通行(暫定2車線)で供用されており、当時の制限速度は40km/hであった。約10年後の1985年に二期(現在の上り線)トンネルが完成し、上り線・下り線が別々のトンネルとなり片側2車線(完成4車線)になった。4車線である現在でも、トンネル内は事故防止等の観点から車線変更禁止であり、制限速度も70km/hである。なお、換気方法の違いから、二期トンネルと比べ、一期トンネルには天井板があり、高さ4.1m以上の車両は通行できなかったが、2012年12月に発生した、同じ中央道の笹子トンネルでの事故を受け、天井板を撤去した。これにより、2013年7月10日以降は一期トンネルでも高さ4.1m以上の車両も通行可能となった。事故・火災・故障車両発生などの緊急時に備え、上下線ともトンネル入口には信号機が設置されており、トンネル最直前の信号機の手前には、赤信号のときの停止線がある。下り線手前の網掛トンネル下り線入口と上り線手前の神坂トンネル(上り線のみ)入口にも同様の信号機が設置されている。延長約8.5kmの長大トンネルであるため、危険物積載車両は恵那山トンネルを含む飯田山本IC - 中津川IC間で通行禁止となっている。これら車両は当該区間では国道256号の清内路峠のトンネルを利用して迂回する必要がある。このほか、岐阜県東濃地区から松本・長野方面へは国道19号、名古屋以西から飯田・甲府方面へは国道153号を経由するルートもある。関越トンネル(関越道)や飛騨トンネル(東海北陸道)と同様、建設費、維持管理費(月に約2,800万円)などの費用を要することから、恵那山トンネルを含む園原IC - 中津川IC間は恵那山特別区間として、距離単価が普通区間の1.6倍となっている。2014年(平成26年)4月1日から当面10年間の予定で、ETC車に限り、普通区間と同等の料金に引き下げられている。2012年12月2日午前8時頃に発生した中央道上り線・笹子トンネルで発生した天井板落下事故を受けて、国土交通省は、笹子トンネルと同型のトンネルの緊急点検を地方整備局や各高速道路会社などの道路管理者に指示した。これを受けて、NEXCO中日本でも、自社管轄内にある同じ構造の一期トンネルを含め4トンネルの緊急点検を行っている。一期トンネルでは3日から順次点検が行われた。NEXCO中日本は、この緊急点検やその後の監視強化により本トンネルの安全性を確認したとしているが、利用者の不安を払拭するため、当初2014年度に計画していた天井板撤去工事を前倒しして、2013年3月中に撤去する方針を示した。しかしその後、関係機関との調整の結果、工事実施時期について、2013年5月連休明け以降の最も社会的影響が少ない時期に行うことを基本として、関係機関とあらためて協議・調整し決定すると発表した。その後、2013年5月10日にNEXCO中日本が同年6月20日から7月10日まで一期トンネル(下り線・名古屋方面)を通行止にして行うと発表された。この間、二期トンネル(上り線・長野、甲府方面)を利用しての暫定2車線対面通行規制となった。
出典:wikipedia
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