公益財団法人東京都交響楽団(こうえきざいだんほうじんとうきょうとこうきょうがくだん、)とは、日本のオーケストラの一つである。通称、都響(ときょう)。日本オーケストラ連盟正会員。1964年の東京オリンピックの記念文化事業として、1965年に東京都によって財団法人として設立された。発案は当時の都知事東龍太郎。本部は上野の東京文化会館に置かれており同会館とサントリーホールを定期演奏会の会場にしているほか、東京芸術劇場シリーズや多摩地区・近県での公演などを行っている。東京文化会館の主催する「響の森」コンサートやラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンにおいて、定期的に演奏している。1977年のソビエト連邦・フィンランド・東欧演奏旅行以降たびたび海外公演も実施。伝統的にグスタフ・マーラーの作品を重要なレパートリーとしており、若杉弘やインバルがそれぞれ「マーラー・サイクル」を行った。ベルティーニもケルン放送交響楽団との全曲録音に次いで2度目の全曲演奏を行い、一部はフォンテックからCD化された。また、2008年よりプリンシパル・コンダクターに就任したインバル指揮の演奏会の多くがライヴ録音されており、ベートーヴェン、ブルックナー、マーラー、チャイコフスキー等が、主にオクタヴィアレコードから発売されている。1974年、渡邉暁雄の指揮でシベリウスのクレルヴォ交響曲を日本初演している。また、リヒャルト・ワーグナーの交響曲ホ長調の世界初録音を行ったのも若杉弘指揮の都響である。ジャン・フルネのもとではフランス音楽にも実力を示した。クラシック曲以外での活動は稀であったが2000年代以降はすぎやまこういち指揮の下、ドラゴンクエストシリーズ関連曲の演奏をしばしばてがけているほか2002年には世界的ギタリストであるスティーヴ・ヴァイとの競演や2004年に松本孝弘(B'z)との競演。そして二ノ宮知子原作の漫画『のだめカンタービレ』でドラマ、アニメ版共に音楽面で協力した。さらに近年では理事に就任した岩代太郎と共に数々の映画音楽やNHK大河ドラマ『義経』などのサウンドトラックの演奏にも参加し、クラシック曲以外での活動範囲を広げている。東京都の監理団体(外郭団体)であるため財団の理事長は東京都知事が兼ねることが常であったが、石原慎太郎は都知事になっても理事長に就任せず理事長代行の職がおかれていた。2006年から丸紅社長を務めた鳥海巌が理事長に就任している。石原が都知事となって以後、都の財政再建策の一環として文化事業への歳出削減と外郭団体の統廃合がはかられ都響についても補助金の削減、団員の有期契約制、能力給制(各団員の能力の査定は都が行う)への移行などのリストラがはかられておりオーケストラの今後の存続が危ぶまれている。「第31回オリンピック競技大会の東京招致について」という決議をあげて東京都交響楽団が「東京オリンピック支持」を表明したことになっているが、楽団員の総意ではなく鳥海理事長が石原都知事の意向をうけて独断できめたという見解もある。都がオーケストラを持つことの是非ともあいまって、一部で議論の対象となっている。また、石原都知事時代以降、東京都議会定例会の初日に演奏を行うことが恒例となっている。地方自治体がオーケストラの運営に関与する例として日本では京都市交響楽団がある(過去には日本センチュリー交響楽団が大阪府により運営されていた)。日本以外では多くの管弦楽団・歌劇場(ドイツのザクセン州立のシュターツカペレ・ドレスデンやオーストリアのウィーン国立歌劇場など)が存在する。
出典:wikipedia
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