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はてるま型巡視船

はてるま型巡視船(-がたじゅんしせん、)は、海上保安庁の巡視船の船級。分類上はPL()型、公称船型は1,000トン型。予算要求時の名称から拠点機能強化型とも称される。建造費は49億円。尖閣諸島問題を受けて、尖閣諸島の領海には、たびたび侵入が試みられている。領海侵入する船舶は大小さまざまなタイプがあるが、小回りがきく小型船に対しては、大きさが近い小型巡視船や巡視艇で対応する必要がある。海上保安庁では、常に複数の大型巡視船を周辺海域に派遣して領海警備にあたっているが、巡視艇の常時展開は行われておらず、通常は大型巡視船による連絡を受けてから石垣島や宮古島を出港することになる。しかし尖閣諸島までの距離は90海里以上に及ぶため、比較的堪航性に優れた30メートル型PCであっても、現場到着まで、最低でも3時間はかかることになる。従って、これらの巡視艇が到着するまでは、大型巡視船と搭載艇のみで対応する必要がある。大型巡視船では小型船を規制するには機動力が不足であり、またそれを補うため7メートル型高速警備救難艇を搭載しているものの、通常その搭載数は1隻のみであり、不足が指摘されていた。また現地には補給施設がないため、進出した巡視艇は、清水・食料・燃料などの補給や乗員休養のために毎回帰港する必要があるが、これも乗員の疲労を増大させていた。2004年3月には、中国人活動家7名が領海侵犯し魚釣島に不法上陸し、沖縄県警察によって逮捕されるという事件が発生した。この際には、母船から手漕ぎボートで上陸を試みる活動家に対して、巡視船は規制に失敗し、上陸を許すこととなった。この事件を契機として、より多くの搭載艇を備え、またヘリコプターや巡視艇への補給拠点としても使える大型巡視船として整備されることになったのが本型である。このような性格から、拠点機能強化型巡視船とも通称される。試設計の段階では3,000トン型として計画されたが、予算の事情で1,000トン型に縮小されることになった。船型は長船首楼型である。設計にあたっては、高速高機能大型巡視船(2,000トン型および1,000トン型)の船型が基本とされたが、上記の経緯より、巡視艇に対する横抱き給油が求められたことから、横揺れ軽減のため、フレーム形状は角型船型に近いものとなった。船橋構造下の吃水がもっとも深く、船尾にむけてなだらかに浅くなる特殊な形態であり、高速航行時は半滑走状態となる。船殻重量軽減のため、船質はアルミニウム合金とされた。なお設計にあたっては、平成15年度計画以降の高速高機能大型巡視船と同様、「高速船の安全に関する国際規則2000」(HSCコード)が適用され、航行上の安全性および信頼性の向上をはかっている。また波浪中の高速航行を考慮したこともあり、船体の部材寸法については試験などの結果を解析することによる"Design by Analysis"の手法を、また船体局部強度については有限要素法(FEM解析)を用いた直接計算による検証が行われた。母船機能および航空運用機能が要求されたことから、減揺装置としては、減揺タンクおよびフィンスタビライザーを備える。しかしそれでも動揺は大きく、舷側排気とあいまって、乗員には不評であった。主機関は4基の高速ディーゼル機関、推進器はウォータージェット推進とされている。また迅速な離着岸のため、バウスラスターも備えている。電源としては、主電源としてディーゼル発電機、予備電源としてシール型蓄電池を搭載している。ヘリコプターが撮影した映像を受信するヘリコプター撮影画像伝送システム(ヘリテレ装置)、さらにこれを衛星通信で地上基地に転送する衛星映像伝送システム船上型(船テレ装置)を備えている。なお操舵室上には、FCSを兼ねた赤外線捜索監視装置とともに、遠隔監視採証装置も設置された。本型は、高速高機能大型巡視船に準じた警備能力を要求されたことから、これらと同様に、赤外線捜索監視装置と機銃を連動させて、射撃管制機能(FCS)を備えている。機銃としては、当初は高速高機能大型巡視船と同じボフォースMk.3 40mm単装機銃が予定されたものの、価格低減のため、より小口径で軽量のブッシュマスターII 30mm機銃に変更された。なおこれは、高速高機能大型巡視船が当初搭載予定だったものの、計画段階で発生した九州南西海域工作船事件を受けて、より長射程で強力な40mm口径のボフォースMk.3に急遽変更されたという経緯がある。また船首には遠隔操作型の放水砲が搭載されているが、これは「ひりゆう」が船橋上に装備しているものをもとに多少圧力を高めて使用しており、放水能力は毎分2万リットルに達する。消防船では停船しての放水が基本であることから、本型への搭載にあたって、「ひりゆう」を用いて航走中の放水実験が行われた。搭載艇の増加を要求されたことから、高速警備救難艇よりも軽量の複合艇を採用しており、船橋後方のボート・デッキに、7メートル型および4.8メートル型を各2隻搭載する。揚降装置は、平成13年度計画の350トン型PM(とから型)で装備化された、軽量のクレーンによるものとされた。また6番船以降は、搭載艇は計3隻に削減された。1番船以降も搭載艇は3隻へと順次改正されている。本型は、PC型であれば3隻、CL型であれば4隻の巡視艇を同時に支援できる能力を有する。補給は停船して横抱き式に行うことから、上記のように、船体設計上の配慮や減揺装置の搭載などが行われたものの、それでも低速~停船時の動揺は大きく、洋上補給は海域・海況を限定せざるを得なくなった。東日本大震災に対する救援活動の際には、これらの液体補給能力や、複合艇の揚降用クレーンを転用しての荷役により、ロジスティクスで大きく貢献した。なお船尾甲板はヘリコプター甲板としており、ヘリコプターへの給油設備も有している。ネームシップである一番船「はてるま」(PL-61)が2007年8月10日三井造船玉野事業所で進水し、2008年3月31日引渡しを受け 第十一管区石垣海上保安部に配属された。二番船以降は仕様が多少変更されたことから、汎用型の大型巡視船として、かつて28隻建造されたしれとこ型を代替し続けていくかに見えた。しかし、警備任務を重視して野心的な造船思想を導入したことが裏目に出てしまい、舷側排気による運用性や低速航行時の安定性に問題を生じ、救難任務における使い勝手が悪かったことから、計9隻の建造で終了した。汎用型として使い勝手が良いように本型を基に大規模な改設計を行なったくにがみ型巡視船の一番船が2012年に就役した。「よなくに」(PL-63)および「はてるま」(PL-61)は尖閣諸島中国漁船衝突事件にも従事している。※巡視船は配属変更に伴って名称を変更することがあるため、上記の名称・所属先は執筆時点のものである。

出典:wikipedia

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