『必殺! 5 黄金の血』(ひっさつ ファイブ おうごんのち)は、1991年に公開された松竹株式会社・朝日放送・京都映画撮影所(現・松竹撮影所)の製作の映画である。監督は舛田利雄。キャッチコピーは、「もう我慢できない! あの仕事人・主水が帰ってきた!」、「これが最後の必殺か!」週1回のレギュラー放送として復活したシリーズ第30弾『必殺仕事人・激突!』の放映に併せて、その世界観をそのままに4年振りに公開された劇場用作品である。フィルム中のタイトルロゴに「!」はなく「必殺5 黄金の血」となっている。これは前作の『必殺4 恨みはらします』と同様である。監督は、必殺シリーズは初参加となる日本アクション映画の巨匠・舛田利雄。そして、本作と同じ松竹で製作されたテレビ時代劇『付き馬屋おえん事件帳』で主役おえんを演じて好評だった山本陽子と、以後、劇場版必殺シリーズの常連となる名取裕子が、ゲストとして脇を固めている。本作では従来のBGMを一新し、ステレオ録音によるニューバージョンのみが使用された。この新録音版は『主水死す』、『三味線屋・勇次』でも引続き使用される。ロケ協力として、浜松市観光協会、二条城、大覚寺、姫路城、近江八幡商工観光課がクレジットされている。実際に制作された「黄金の血」以外に、「必殺5」としての企画案は3本あった。この作品は、政とお浅の悲恋を軸に描かれ、お浅の運命をきっかけに、仕事人・政は最後の戦いに挑むこととなる。秀は政に仕事から降りるよう忠告し、出陣前に手槍を預かったが、戦いの現場に現れた政は鑿(のみ)で蝙蝠を仕留め、いつの間にか持っていた手槍で赤目と刺し違えた。もともと、出陣のときに秀が政に手槍を返す場面があったらしいが、上映までにカットされた。この作品での朝吉は前作と俳優が変わっており、博打で奉行所から追われ、追っ手から逃れるために牢屋に入っている遊び人であり、主水編の映画第1作『必殺!』の「人形遣いの朝之助」(片岡孝夫、現・十五代目仁左衛門)との差が大きい。『必殺!』の脚本段階で朝之助と朝吉が「兄弟」から「同一人物」に変更された結果だという。夢次は『必殺仕事人・激突!』では三代目中村橋之助が演じていたが、こちらも俳優が変わっており、また使用する火鉄砲も単発式から機関銃のような連射式に変わっている。脚本では地獄組首領・赤目はロケットパンチを繰り出し、義眼爆弾で政を爆殺するなど、SFX技術を駆使した暴れぶりをみせ、それが作品の目玉になる予定だった。しかし、『必殺! ブラウン館の怪物たち』での奇抜な演出が失敗に終わった事から、現場が拒否反応を示し、撮影されなかった。佐渡金山から脱走した人足の鎮圧を目的とし暗躍する組織・地獄組。その地獄組の手引きによって人足として働かされていた無宿人たちが脱走した。さらに無宿人たちはお上に差し出す献上金を積んだ船を占拠した。船を所有する金座・後藤家では金相場への影響を懸念し、奉公人たちへ事件の口外を堅く禁じる。後藤家に奉公するお浅は、思いを寄せる与七の船が海に沈む夢を見る。その朝お浅は、後藤家当主・千勢の口からそれが現実であったことを知らされ、心乱れる。仕事人から足を洗っていた政は、与七の死を受け入れられず憔悴するお浅から、沖を見渡せる砂丘へ連れて行ってほしいと頼まれる。やがて御用船沈没の噂と共に金相場高騰の噂が広まり、金の買い付け騒ぎが起こる。そんな中村主水ら仕事人は、同業の元締・鎌イタチのおむらに呼び出され、御用船を占拠し沈めた無宿人たちの殺しを依頼される。頼み人は後藤千勢。二百両で、御用船に乗っていた奉公人達の恨みを晴らしてほしいと言うのだが、頼み人と仕事の筋が気に入らない主水たちは、仕事の参加を断わる。その日の夜、お浅を連れて洲崎の砂丘に来た政は与七と再会するが、与七は献上金を運ぶ一部始終を見た政を殺そうと取っ組み合いとなる。だが間一髪、おむらの投げた櫛で与七は絶命した。政はお浅に「与七と逢った夢を見た」と諭す。この事件がきっかけで再び仕事人が乗り出すことを懸念した後藤屋は地獄組に口封じを依頼。仕事に関わったおむら配下の仕事人たちは、次々と地獄組の凶悪な刃の前に倒れた。地獄組の追撃は政とお浅にも及んだが、政の機転とおむら達の手引きで何とか逃げ切れたかに見えたが、止むことのない奇襲をうけ二人は行方不明に、残された仕事人もおむらを逃がすために地獄組の前に散ったが、朝吉の助けでおむらだけは辛うじて逃げ切った。翌朝、洲崎で釣りをしていた秀は、放心状態で砂丘を歩くお浅を目撃した…。
出典:wikipedia
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