新富士駅(しんふじえき)は、北海道釧路市新富士町3丁目にある北海道旅客鉄道(JR北海道)根室本線の駅。JR北海道の駅番号はK52。同所にある日本貨物鉄道(JR貨物)の駅は、釧路貨物駅(くしろかもつえき)と称する。駅前にある製紙工場の専用線を分岐させるために開業した駅である。既に富士駅が開業していたために新富士駅となった。駅名にある「富士」とは、1920年(大正9年)6月13日付けで操業を開始した「富士製紙」(現・日本製紙釧路工場)に由来する。富士製紙釧路工場は、当初は原料の木材を阿寒湖畔や阿寒川上流域から阿寒川と仁々志別川を流送して工場取水口付近の陸揚網羽から、また釧路川上流からは釧路川を使って流送して、後の天寧駅の対岸付近、現在の北見団地付近に設けた陸揚網場から馬車軌道で搬入していた。また製品についても仁々志別川河口(現・新釧路川)の専用鉄橋を渡り現在の浜町臨港通とほぼ同ルートを通って釧路川河口(現・南浜町辺り)の倉庫まで馬車軌道で搬出していた。これには莫大な時間と労力と経費が掛かった為、新たな駅と専用線の設置の必要に迫られ、1921年(大正10年)6月8日に「停車場設置変更願」を本省に提出して度重なる陳情を行ったところ、用地及び全ての資金を富士製紙が持つ事等を条件に1922年(大正11年)12月18日に許可が出され、1923年(大正12年)12月の当駅及び専用線開設となり、阿寒川流送や馬車軌道は廃止された。また同時期に、雄別炭礦鉄道が開通すると、阿寒川流域原木の搬入の為の専用線敷設を当鉄道へ申込み、大正15年5月契約締結、同年11月鳥取信号機及び専用線(鳥取岐線)1692mの開設となった。なお富士製紙釧路工場は、吸収合併により王子製紙釧路工場、戦後の財閥解体により十条製紙釧路工場、さらに合併により日本製紙釧路工場と変遷している。かつては、釧路開発埠頭線の起点として、駅の南東に小規模な操車場が置かれていた。島式ホーム1面2線を有する地上駅。ホームの南北には貨物列車用の線路があり、構内北側にある出入口からホームへ向かうには跨線橋を使用する必要がある。列車接近ランプとブザーがある。ホームは北側から2番線・3番線となっている。旅客列車は通常、一線スルーとなっている2番線に発着し、交換する場合のみ3番線を使用する。JR貨物の駅員が配置されているが、旅客窓口業務は行わないため、旅客営業に関しては無人駅となっている。自動券売機などは設置されていない。JR貨物の釧路貨物駅は、旅客駅北口の東側にある。1面1線のコンテナホームがあり、コンテナ荷役線は着発線荷役方式(E&S方式)を導入し着発線(0番線)となっている。その他、荷役線の南側にも着発線(1番線)、旅客ホーム南側に側線2線(4・5番線)がある。営業窓口のJR貨物釧路営業所が駅構内に置かれている。当駅は、釧路東港にあった浜釧路駅の機能を、1989年(平成元年)8月に移転させて開業したものである。また、分割民営化前の1984年(昭和59年)までは、駅の北側の日本製紙釧路工場へ続く専用線が存在した。当時、現在コンテナホームが置かれている場所には貨車仕分線が引かれていた。当駅は、コンテナ貨物および臨時車扱貨物の取扱駅である。コンテナ貨物は、JR規格の12ft・20ft・30ftコンテナと、ISO規格の20ft・40ft海上コンテナを取り扱っている。取扱品は、発送貨物では乳製品や砂糖、魚介類、紙などが主なもの。タンクコンテナによる生乳の発送も行われているほか、苫小牧駅からタンクコンテナで釧路ガス向け都市ガス用液化天然ガス (LNG) が到着している。また、産業廃棄物・特別管理産業廃棄物の取扱許可を得ており、それらが入ったコンテナの取り扱いが可能である。2013年3月16日現在の運行状況は以下のとおり。コンテナ車で編成された高速貨物列車は、1日3往復帯広貨物駅・札幌貨物ターミナル駅方面との間に運行されている。専用貨物列車の発着はない。なお当駅は定期の貨物列車発着が日本最東端の駅である。トラック便は、1日2往復中斜里オフレールステーションとの間に運行されている。駅は北海道最大の穀物の輸出入拠点である国際バルク戦略港湾の後背地に立地し、周辺には工場や流通センターが林立している。駅の上空には隣接する釧路西港から日本製紙釧路工場へチップを送るベルトコンベアとC重油を送るパイプラインが通っている。
出典:wikipedia
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