大河原 邦男(おおかわら くにお、 - )はアニメーション作品における日本最初の専門メカニックデザイナー。『機動戦士ガンダム』に登場するモビルスーツのデザインで知られる。東京都稲城市出身。息子はアニメーターの大河原烈。苗字はよく「おおがわら」と発音や表記をされることがあるが、自筆イラストに入れられるサインは「K.Okawara」である。実家が機械を扱う仕事を代々営んでいたことから建設機械等を多々見る環境に育ち、家の倉庫にある機械部品を遊び道具代わりに工作に励む少年時代を過ごした。東京都立町田高等学校卒業後、東京造形大学グラフィックデザイン科に入学。1年後にテキスタイルデザイン科に転科し、機織や染め物などを学ぶ。卒業後、オンワード樫山でテキスタイルデザイナーを経験後、転職しておとぎの国に企画担当として入社。東京支店の企画部廃止で専門店向け営業職を経験。その後、タツノコプロに入社。当初はアルバイト同然の低待遇だったが、配属された美術部で背景を描いていたところ、美術部長の中村光毅の提案で『科学忍者隊ガッチャマン』からは敵メカなどを担当し、高い評価を得る。以後、メカデザイン専門になる。デザイン時には木型で玩具を試作し、造形や変形・合体の各種機構の立体での検証を自ら行った。『破裏拳ポリマー』『宇宙の騎士テッカマン』を担当した後、タツノコプロを退社し、中村光毅と「デザインオフィス・メカマン」を設立。『ゴワッパー5ゴーダム』で初のメインメカのデザインを担当。『タイムボカンシリーズ』、『ブロッカー軍団IVマシーンブラスター』、『合身戦隊メカンダーロボ』、『無敵超人ザンボット3』を経て、1978年にデザインオフィス・メカマンを退社してフリーに。以降、『無敵鋼人ダイターン3』からサンライズ作品を手掛けるようになり、『機動戦士ガンダム』でモビルスーツのデザインを担当、作品の人気とメカニックのプラモデルの大ブームによりその名を広め、「メカニックデザイナー」という職種を認知させた。また、版権イラストを手掛ける際にモビルスーツの機体に実在の兵器同様のマーキングやウェザリングを入れる手法を編み出し、いわゆる「リアルタイプ」として人気を博した。ガンダム以降もサンライズ制作の『勇者シリーズ』をはじめとするロボットアニメのメカデザインを手掛けた。1981年にはNHKの子供向け情報番組『600こちら情報部』のアニメメカデザイン特集に出演。「ガンダムの初期案には口があった」との裏話や、他局で放送開始前の『ダグラム』のデザイン解説などを行った。2009年、東京都八王子市の八王子市夢美術館にて回顧展「大河原邦男のメカデザイン ガンダム、ボトムズ、ダグラム」を開催。2012年、東京都稲城市の稲城市立iプラザにて「大河原邦男作品展」を開催。2012年、福岡県嘉麻市の嘉麻市立織田廣喜美術館にて「メカデザインFOR1/1 メカニックデザイナー大河原邦男」を開催。2013年、兵庫県神戸市の兵庫県立美術館にて「超・大河原邦男展―レジェンド・オブ・メカデザイン―」を開催。2015年、東京都台東区の上野の森美術館にて「メカニックデザイナー 大河原邦男展」を開催。2016年、滋賀県守山市の佐川美術館にて「メカニックデザイナー 大河原邦男展」を開催。2016年、福岡県北九州市の北九州市漫画ミュージアムにて「メカニックデザイナー 大河原邦男展」を開催予定。日経MJ紙のインタビューにて、「どんな作品でも、悪役のメカへの思い入れが強い」「もともとアニメは全然好きではなかった」「機械は子供のころから大好きだった」などと語っている。また、同紙には「大河原氏が好きなメカ ベスト3」が列記されており、『機動戦士ガンダム』からはザク、ハロ、ムサイを、同作以外には、『装甲騎兵ボトムズ』に登場するAT(アーマードトルーパー)、『銀河漂流バイファム』に登場するバイファム、『蒼き流星SPTレイズナー』に登場するレイズナーを挙げている。プラモデルに同梱されているパンフレットによると「ガンダムMSVシリーズはアニメーションでは作画上の制約から採用されないようなデザインを模したものです。いわゆる、デザインの遊びだったのですが、プラモデル化されたことにより多くのファンの方に親しまれているのは光栄です。」と述べているが1991年に刊行された『機動戦士ガンダム大全集』では「ここまで人気が出るとは思っていなかった。こんなことならもう少し人気を考慮してデザインすべきだった」とこぼしている。
出典:wikipedia
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