エビデンスとは、証拠・根拠、証言、形跡などを意味する英単語 "evidence" に由来する、外来の日本語。一般用語として使われることは少なく、多くは、以下に示す分野における学術用語や業界用語としてそれぞれに異なる意味合いで使われている。一般には、医学および保健医療の分野では、ある治療法がある病気・怪我・症状に対して、効果があることを示す証拠や検証結果・臨床結果を指す。エビデンスは、医療行為において治療法を選択する際「確率的な情報」として、少しでも多くの患者にとって安全で効果のある治療方法を選ぶ際に指針として利用される。つまり、「この患者はAという病気である確率がoo%。このAという病気をoo%でもつ患者にB治療法はXX%の確率で効果がある」として、他の治療法と比べて最も効果のある治療法を選択する際の基準選に利用される。言いかえれば、患者の治療に際して、効果の確率(効果量effect size)を知るための手段がエビデンスであり、この効果量がどの程度の確率で正しいかを知るための手段の客観的な基準がエビデンスである。高いエビデンスを求める方法として、ランダム化比較試験、コホート研究、症例対照研究が挙げられる。ただし、生物には個体によるゆらぎがあるため、これらの一般的な確率は個々の患者の状態によって適切に修正されなければならない。この分野において、「エビデンスがある」と言えば、一般的には「科学的根拠」という意味であり、「エビデンス・レベル」は、個々の修正が適切であれば、確率の「信頼度」と言い換えることができる。また、保健医療に通じるものとして健康の維持・向上・回復等を謳う食品やサプリメントの分野や、それを主題として発信されるマスメディア情報でも、肯定的と否定的の両面で用いられることがある。つまりそれは、「エビデンスがある」という意味での使用のほか、それが認められない、すなわち、謳っている健康効果が疑問視されているだけなら偽薬の効果の説明でまだ認められる部分があるところを、安全性まで危惧されるものとして問題視される場合に、「欠けているもの」として挙げられることも少なくない、ということである。具体例を挙げれば、ヒアルロン酸を経口摂取することで得られると宣伝されている健康効果についての、「十分なデータが無い」という、専門家からの指摘などがこれに当たる。情報技術 (IT) の専門用語としては、システムの開発分野において、作成したプログラム、サブシステムが想定どおりに動く(動いた)ことを示す証拠や検証結果を指す。このエビデンスに基づいて、1763年に発表されたベイズの定理を用いてプログラム、サブシステムを改変する前に、その改変が必要なものであるかを確率的なデータに基づいて結果を推測する方法で注目されている。広く一般に普及しているわけではないが、発言の証拠や提案の根拠を指す用語として使われることがある。また、経理処理のための、証憑性を担保する請求書や領収書を指す場合がある。世界遺産の登録審査に際しては、その学術的価値を証明する必要があり、「真正性(オーセンティシティ)」と呼ばれるが、その検証過程においてはエビデンスという表現がしばしば用いられる。無形文化遺産に登録された和食の提案に際しても、国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)へ提出した書類では、和食の健康性について科学的見地に基づいて報告している。
出典:wikipedia
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