アメリカ合衆国国土安全保障省(アメリカがっしゅうこくこくどあんぜんほしょうしょう、英語:United States Department of Homeland Security、略称:DHS)は、アメリカ合衆国連邦政府の組織の1つである。テロリストの攻撃や自然災害などあらゆる脅威から国土の安全を守る(オールハザードアプローチ)ために、2002年11月に設立された。各州においてはDHS相当の機関として「OHS」(Office of Homeland Security、国土安全保障局)が設けられている。2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロ事件では、多くの事前情報があったにもかかわらずテロ攻撃を許してしまった経験から、それまで国内の安全情報に関する情報機関が多数に分立していた事に問題点を見たアメリカ合衆国議会の主導によって提案され、ジョージ・W・ブッシュ第43代アメリカ合衆国大統領が署名し、2002年11月25日にこれら22の国内組織を統合し、総勢17-18万人(現在は20万人以上)の職員を有する巨大組織が設立された。国家安全保障法以来の過去50年にない規模での省庁再編の結果、アメリカの行政機関の内、3番目に巨大な省として誕生した(1番目は国防総省・2番目は退役軍人省)。平時・戦時にかかわらず24時間体制で活動し、大統領の命令に従うものとされている。“"Preserving our Freedoms, Protecting America"”(我等の自由を保ち、アメリカを守る)がモットーであり、これは創設当時のブッシュ大統領の演説に因む。2009年の新型インフルエンザの大流行の際も、メディアに頻繁に登場した。2007年末現在、DHSは主に以下の5つの部門から構成されている。内部組織は多岐にわたるため、上院議員100名全員がこれらの組織を監督する何らかの委員会や小委員会に属しているとされている。2004年では、DHSは大きく4つの分野に分かれており、多くの政府機関の機能を統合運用する形となっている。カッコ内は基となった部署のある機関を示す。以下の部署名は暫定的な訳であり、2004年現在日本語訳は定まっていない。米議会が意図したCIAとFBIの組織の統合は()、CIAのカウンター・テロリズムセンターとFBIのテロリスト・スクリーニング・センターのように両者が従来の独自の権限を保有したまま別組織として行動・機能しているために、情報が集約されて分析されることはなく、組織統合が成功したとは云えない状況にある。2003年3月に連邦緊急事態管理庁(FEMA)を、大統領直轄から国土安全保障省へ移管する組織改編が行われたが、2005年に相次いだハリケーン災害への対応を巡って、組織改編による指揮系統の混乱が災害対応の遅れに繋がったのではないかという批判が出た。これは、国土安全保障法の細部を定める実行法が統一されず、組織改編前と同様に各省庁に分散したままだったことが影響している。また、国土安全保障省では人事管理のマニュアルも出来ておらず、移籍した22の機関も実質的に分散したままであり、互いの意思疎通も出来ていなかった。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。