新京成電鉄8800形電車(しんけいせいでんてつ8800がたでんしゃ)は、1986年(昭和61年)に登場した新京成電鉄の通勤形電車。日本の直流1,500V鉄道路線用としては、VVVFインバータ制御を早期に本格採用した。8000形に代わるフルモデルチェンジ車として1986年(昭和61年)に登場した。新京成はもとより、関東地方の直流1,500V鉄道路線での新規製造車両では初めてVVVFインバータ制御を実用した。製造両数は96両で、新京成では最も在籍両数が多い形式となった。新京成で新造した800形と8000形の総集編として、形式は8800形とした。1999年(平成11年)以降、インバータ装置のゲート制御部の劣化のため、部品交換の際にプログラムの更新によりベクトル制御・純電気ブレーキを搭載した(小田急電鉄1000形と同等)。しかし、素子自体は更新されていない。京成線乗り入れ対応編成の一部には、『ちはら台』の幕も入っているが、現在のところ、新京成が千原線に乗り入れる運用はない為使われていない。ただし、試運転では入線している。(後述)2006年4月時点では8両編成12本計96両の陣容であったが、空気圧縮機などの補機類を積んだ中間の2両(松戸寄りユニットのM2車とT2車)を抜き、補機類を制御車に移せば6両化できることもあり、8808・8848・8872編成について6両編成化改造工事を行われた。その後2011年に8816・8824・8832編成が、2012年に8840・8856・8864編成が、2013年に8880・8888・8896編成が6両編成化改造工事を行った。また、2006年度に改造を行った最初の4編成(8801-8804編成)と8808・8811・8812・8816の各編成が京成電鉄への乗り入れ対応となり、側面の帯もN800形に準じ、8000形と同じ配色となった。同時に誘導無線 (IR) アンテナと急行灯、運行番号表示器を設置した。8848・8864・8872編成に関しては過去に北総開発鉄道線乗り入れ編成だったために無線自体は設置済みではあったものの、アンテナからの既存の配線を撤去して新たに妻面から車両床下部へ降りる形で配線し直している。車両番号は京成津田沼寄りから8801-1、8801-2…のようにハイフン付きとなり、8両編成と同様に松戸寄りの先頭車のハイフンを除いた車両番号を用いて呼称される。2014年2月中旬に(新)8816編成が出場したことにより全車6両編成になった。このうち8804編成は8801編成-8803編成から、8808編成は8805-8807編成から、8812編成は8809-8811編成から、8816編成は8813-8815から外された中間車を集めて京成車両工業・京王重機整備・日本電装による先頭車化改造工事を施工し、この先頭車に組み込む中間車は他の8800形と同型の圧縮機(C-2000L)及びN800形に準じた東芝製補助電源(IGBT素子静止形インバータ)・東洋電機製造製シングルアーム式パンタグラフが設置された。なお8816編成のみ空気圧縮機がN800形N828編成以降と同タイプの三菱電機製スクロール式MBUコンプレッサーが採用され、後に8802・8811・8815編成にも従来のレシプロ式から交換されたほか8803・8814編成にはクノールブレムゼ製のコンプレッサーに換装された。京成乗り入れ対応車の方向幕は「千葉中央」・「普通 千葉中央」・「ちはら台」・「普通 ちはら台」・「普通 松戸」等を追加した上でローマ字併記の字幕に交換された(方向幕は8000形と共通)。京成非乗り入れ車は交換されなかったが2013年8月に出場した8809編成は茶帯のままローマ字併記の字幕に交換された。同形態はこの編成が初めてであり、その後、非乗り入れ車の編成も全車両が交換された。新京成社内では6両短縮車をA編成、先頭車改造車をB編成として管理している。8801編成は2006年11月11日に京成千葉線・千原線内試運転初列車に充当され、現行の新京成車両としては初めて京成線に入線した。同年12月10日から営業列車での千葉線への乗り入れを開始した。千原線にも入線したのは代走対策または乗り入れ区間拡大に対応したものとされている。この他、、改造された車両にはN800形と同内容の案内表示装置が千鳥状に配置されているが、N800形は車両1両ごとに組み合わせが逆になっているのに対して、8800形は同じ組み合わせとなっているため、装置の多い面と少ない面ができてしまっている。装置がない側の鴨居部には戸開き予告装置が設置された(従来の「このドアが開きます」というものは撤去)。その後、多くの編成に同様の改造が進み、2015年3月末まで8806(旧8824)編成が未改造となっていたが方向幕交換と同時に改造された。また8814(旧8888)編成は6両化改造後も最後まで車いすスペースや転落防止幌の設置は未施工であったが2015年3月に車いすスペース(&ベビーカースペース)と車内案内表示装置の取り付けが施工された(この時点で8800形の車いすスペース設置が全編成で完了した)。ただし、8月に新塗装デザインで出場まで転落防止幌の設置(取付準備のみ施工)やドア付近の吊手増設は見送られており、扉も交換されず帯が残されていた。8802編成・8804編成は、改造終了後の数箇月間は京成線直通仕様でなく、その間側面帯が一本帯(茶帯)だった。後に直通仕様に改造され、N800形に準じた帯に変更された。改造されるまで8804編成は茶帯でシングルアーム式パンタグラフでありB編成では唯一だった。2007年10月に出場した8816(現8805)編成はドア部分の帯を省略している。その後、他の編成にも波及し、2015年4月現在の時点でドア部分の帯が残っていたのは8804・8814編成のみであったが新塗装になり消滅した(茶帯は消滅。マルーン帯は8000形8518編成に残存)。また、8896(現8815)編成はドア部は省略しているものの、乗務員室扉の帯は残されていたが、2014年6月に撤去された。2008年からドア付近に吊り手を増設(枕木のパイプは新設)、座席付近にはスタンションポールの設置がされている。8800形において、この設置は2015年8月に出場した8814編成をもって完了した。同様の改造は8900形、8000形8518編成にも施工されている(8813編成は改造前の8880編成のときに施工)。また、全編成にN800形・8900形に準じた電子警笛が取り付けられた(N800形、8900形の電子警笛は新造時から装備。8811編成は改造前の8864編成のときに設置)。他の編成も順次、設置予定である。その他8801・8806・8815編成は前面の電球式ライトをLED式ライトに改造を行っている(8815編成は8896編成から改造されるときに設置された)。なお8801・8815編成と8806編成で形状が異なり、8806・8815編成のLEDライトは後に電球式に戻され、8803、8808編成も8801編成と同様のLEDライトに改造された。客用扉の劣化が激しいことから側扉の交換を一部箇所で行っている。変更点は支持金具の平面化と化粧板の光沢化、Hゴムの黒色化などで、更に2008年以降の8832(現8807)編成を皮切りにN800形を始めとした京成グループ標準車両と類似するステンレス製(車外側は塗装)に交換され、室内側はステンレス無塗装となっている。最後まで原形の白色Hゴムの側扉であった8814編成も8月にステンレス製交換された一方で8801・8804・8805編成は新塗装後も光沢化粧板の側扉を使っているが8804編成は2016年1月にステンレス製に交換された。8900形で導入されている自動車内放送は2009年4月1日より採用された。声優は日本語を三浦七緒子、英語をクリステル・チアリがそれぞれ担当している。2016年4月現在、8807編成の自動車内放送装置は未設置である。2014年8月29日より8816編成が新デザインに変更され運行している。その後8801-8805、8808、8811、8813、8814編成も新デザインに変更されている。なお新デザイン編成のうち、8805、8813,8814編成は京成線非乗り入れ車となっている。2016年2月より環境負担軽減を目指し、主回路機構は従来より35%の省エネ効果がある「フルSiC適用インバータ装置」に一編成(8803編成)について交換した。今後は他編成に対しても順次交換していく。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。