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スペクトル楽派

スペクトル楽派(École spectrale すぺくとるがくは)とは、フランスを中心とする現代音楽の潮流の一つ。スペクトラル楽派、あるいはスペクトル音楽およびスペクトラル音楽(Musique spectrale)とも呼ばれる。音響現象を音波として捉え、その倍音をスペクトル解析したり理論的に倍音を合成することによる作曲の方法論をとる作曲家の一群を指す。音響分析や合成には、フランスの電子音響音楽研究施設IRCAMの果たした役割が大きいと言われている。代表的な作例として、楽派の創始者と言えるジェラール・グリゼーとトリスタン・ミュライユの作品が挙げられる。グリゼーの代表作「音響空間」(詳しくはジェラール・グリゼーの項を参照)やミュライユの初期作品「記憶/侵蝕」では、一つの基音に対する倍音を加算合成していく。またミュライユの代表作「ゴンドワナ」では、FM合成の理論や、鐘の音など既存の音響をスペクトル分析して応用する。グリゼーとミュライユがスペクトル音楽的発想へ行き着いた最初のきっかけは、イタリアの作曲家ジャチント・シェルシの影響が強い。一つの音を音響現象と見做し、その倍音成分を徹底的に聞き込むシェルシの音楽は、スペクトル音楽のプロトタイプとも言え、ローマ大賞を得て留学したばかりの若き2人の作曲家に多大な影響を与えた。そして2人はシェルシのアイデアを理論的に発展させ、スペクトル音楽の方向性を見出したのである。このグリゼーとミュライユの2人をはじめ、ミカエル・レヴィナス、ユーグ・デュフールらが結成したアンサンブル・イティネレールにより、スペクトル楽派の音楽は広く紹介された。これらの作曲家が楽派の第1世代にあたる。当初はIRCAMの座付き演奏団体であるアンサンブル・アンテルコンタンポランやポール・メファノが組織したアンサンブル2E2Mは、諸事情からスペクトル楽派の作品を敬遠していたが、2013年現在はフランス現代音楽の主流としてこれらの団体でも取り上げられ、博士論文の題材としても取り上げられている。スペクトル楽派の影響はフランスという一つの国籍に縛られず、むしろIRCAMで学んだ多国籍の作曲家に与えた影響が大きい。先述のいわゆる楽派第1世代の作曲家とほぼ同年代に当たるホラチウ・ラドゥレスク、イアンク・ドゥミトレスクはルーマニア人でありながらフランスへ渡り、本家とはやや趣を異にした形で作曲している。その次世代にあたるフィリップ・ユーレル、フィリップ・ルルー、ジャン・リュック・エルヴェ(以上フランス)、カルロ・アレッサンドロ・ランディーニ(イタリア)、さらにそれに続くロザリー・ヒルス(オランダ)、アントン・サフロノフ(ロシア)、カタリーナ・ローゼンベルガー(スイス)など、楽派の影響は国籍を超えて発展した。ドイツのゲオルク・フリードリッヒ・ハース、イタリアのマルコ・ストロッパ、イヴァン・フェデーレ、ファウスト・ロミテッリ、マウロ・ランツァ、イギリスのジョナサン・ハーヴェイ、ジョージ・ベンジャミン、フィンランドのカイヤ・サーリアホ、マグヌス・リンドベルイ、スイスのミカエル・ジャレル、その他南米の作曲家たちなどが、このスペクトラルな語法と自国の潮流や自分の個性をブレンドさせ、各国に影響を伝播している。日本の作曲家ではアンサンブル・イティネレールでピアニストを務めた野平一郎を始めとして、夏田昌和、金子仁美、後藤英などがIRCAMでスペクトラルな語法を学び自己の作風に応用し、また一部は日本でスペクトル楽派の理論を教え広めつつある。IRCAMの三番目のCURSUSプログラム教習生の望月京はスペクトラルな理論に明らかな影響を受けながらも生み出す音響はスペクトラル典型にならない個性を持っている点で、IRCAM受講者として珍しい例であるとも言われている。また、IRCAMのコースで研修を受けたが、その後、ピアニストとして全く別系統のレパートリーを身につけて独自の活動に到ったフランチェスコ・リベッタのような者もいる。現在IRCAMはCURSUS 1とCURSUS 2の二つのカリキュラムで、スペクトル楽派に伴う諸ターム及びコンピュータの教習を行っている。季刊『InteCommunication』では、野平一郎がスペクトル楽派について触れた文章が1994年に発表された。

出典:wikipedia

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