札幌飛行場(さっぽろひこうじょう、)は、北海道札幌市東区丘珠町の陸上自衛隊丘珠駐屯地の飛行場であり、共用する民間施設や通称は丘珠空港(おかだまくうこう、)と呼ばれる。札幌飛行場は、陸上自衛隊の専用飛行場(軍用飛行場)であったが、1961年に公共用飛行場として指定と民間機の乗り入れが開始され、空港施設の名称から「丘珠空港」と通称されている。設置管理者は防衛省となっており、陸上自衛隊丘珠駐屯地との共用飛行場となっている。札幌市中心部より直線距離6 kmと至近にあり、最寄り駅は札幌市営地下鉄東豊線栄町駅で栄町駅からは車で5分程度かかる。札幌駅からは車で約20分 - 約25分を要する(新千歳は電車で36分)。なお、北都交通や中央バスなど連絡バスも各航空定期便に合わせて札幌市内数カ所と結ばれている。幹線を担う新千歳空港を補完し、道内各都市への定期便の発着のほか、札幌観光の遊覧飛行、ビジネスジェット、北海道警察・札幌市消防局・北海道防災ヘリコプターの防災基地、国土測量、報道取材としても使用されており、大都市札幌市の空の玄関口および北海道内の拠点空港として、重要な役割を担っている。2013年7月より就航した三沢線および2016年6月より夏季限定で就航した静岡線を除き、定期便は道内路線のみである。ジェット旅客機の発着は、プライベートジェットの飛来がある他、2016年6月よりフジドリームエアラインズの静岡線にはエンブラエル170が夏季限定で定期便として就航している。なお、2013年以降の夏季に同社のエンブラエル170によるチャーター便を名古屋飛行場との間で運行した実績があった。太平洋に近い新千歳空港と比べて、日本海に近く冬季に北西の風が海から吹きつけるため、比較的降雪量や吹雪の日が多く、欠航となることも多い。年間利用客数は、国内173,920人(2014年度)。2006年に384,183人となり、昭和50年以降最大利用者数となるが、全日本空輸グループが本空港より撤退(後述)したことにより利用客の減少し、2010年以降は20万人を割り込んでいる。滑走路は14/32方向に1500 mであり、平行誘導路は無い。滑走路とエプロンの間には距離があり、2本の取付誘導路がエプロンと滑走路両端を結んでいる。着陸帯の幅は300 mであるが、計器着陸には対応していない。滑走路南端のほど近くには、国土交通省札幌航空交通管制部があり、ICAOが定める福岡FIR管制空域のうち、北海道全域および北東北の航空路管制を行っている。滑走路を除雪した際に集積した雪は、一般道路の除雪で発生した雪と違って泥などで汚れていないため、さっぽろ雪まつりの採雪地のひとつとなっている。かつては北海道航空協会主催の航空ショーである航空ページェントが隔年開催されており、陸海空自衛隊機や公官庁保有機、個人オーナー含む民間機、米軍機も参加する盛大なものであったが2008年の第25回をもって終了した。しかし再開を望む声が多かったため、2012年より隔年での開催が復活している。また、航空ページェントのため米軍のMV-22 オスプレイが飛来する際、地元住民等の激しい反発があり、航空ページェント当日まで続いた。しかし、結局開催、展示に影響はなかった。定期便については「ジェット機は千歳、プロペラ機は札幌」という棲み分けができていたものの、1980年代後半に入るとエアーニッポンが使用していた日本航空機製造YS-11が老朽化し、使用機材をジェット機に切り替え、発着空港を新千歳空港へ移転する公算が大きくなった。北海道および札幌市は、空港を引き続き活用させるべく滑走路を従来の1,400 mから延長し1,800 mとする計画を進めたが、騒音増大を危惧する住民運動が活発になったこと、それに加えて自衛隊による活用の幅が広がることを危惧する左派が強く反対したこと、一都市圏にジェット機が離着陸する空港を2つも抱えることの是非なども問題となり1997年にジェット機化を断念するに至った。最終的に滑走路の延長計画は当初より縮小され、1,500 mとなった。一方、エアーニッポンがYS-11の後継機種として騒音の少ないターボプロップ機のDHC-8を導入し、さらには地域住民合意のもと、当時日本航空グループであった北海道エアシステムがターボプロップ機のサーブ 340を用いて参入した。結果、ダブルトラック化によって増便されたことで利便性が向上したことから、全国的にも都市型コミューター空港として注目されていた。2012年9月11日に「丘珠研究会」等主催の「丘珠空港活性化シンポジウム」において、フジドリームエアラインズの鈴木与平社長の「新千歳と丘珠も役割分担で発展の余地がある」「短期的にはFDAの国内チャーター便を夏には何回か離着陸させることは不可能ではない」との発言から、丘珠空港が再度注目され、2013年7月7日にテストフライトを実施した。離着陸試験および航空機騒音の環境基準検査として、百合が原公園、滑走路南東緑地、空港ターミナルビル送迎デッキに騒音測定箇所を設置し騒音を測定している。日本近距離航空(エアーニッポンの旧社名)が路線開設以来、北海道内路線に就航し続けていたエアーニッポンネットワーク(現:ANAウイングス)であるが、運用している飛行機が既に製造中止となったこと、冬期降雪による影響が多いこと、乗客が減少傾向である等を受け、運航を委託している親会社である全日本空輸の決定により、2010年6月末をもって当飛行場から撤退し、現在就航中の路線は新千歳空港に集約することとなった。全日空は、整備拠点の一本化や乗継需要を見込むことにより収支改善を図りたいとしている。2009年3月下旬に全日空役員から撤退の打診を受けた北海道や札幌市は、空港の整備を続けてきたことや、観光・経済で大打撃を受けるとして断固反対する意向を示していたが、叶わなかった。札幌市は空港の存続に向けて、残る北海道エアシステム便の維持に全力を挙げる予定である。2016年6月4日、それまでチャーター便の運航を続けていたフジドリームエアラインズは、静岡空港との間で夏季限定で定期便を週2往復開設した。これが丘珠空港では初のジェット定期便となる。空港ターミナルビルは、滑走路南側に1棟あり、地上3階、地下1階建て。ボーディングブリッジは設置されていない。札幌市、全日本空輸、北海道、日本政策投資銀行などを主要株主とする第三セクターの札幌丘珠空港ビル株式会社が運営している。ターミナルビルから飛行機までの間は屋外を徒歩により通行することになるが、冬は路面凍結により歩きにくく転倒の危険性があった。このため2005年に、空港の駐機場としては全国初の歩行者用ロードヒーティングが整備された。有料駐車場 - 360台飛行場に隣接する札幌市スポーツ施設(札幌コミュニティドーム)横に北海道警察のヘリポートや格納庫が誘導路に面して設けられている。フジドリームエアラインズが2016年(平成28年)6月4日より静岡空港便を夏期季節運航にて週2便で開設。札幌 - 静岡線としては、新千歳空港発着便(週5便)と合わせて毎日運航となった。報道では、新千歳空港発着便が好調であることから就航日が重ならなければ一定の需要が見込めるとしており、初のジェット機による定期旅客便となった。当初は名古屋飛行場(小牧、県営名古屋空港)便の開設を目指していたが、新千歳空港 - 中部国際空港線と競合することから愛知県の同意が得られなかったことも報じている。本数・運賃等の詳細は、該当項目や公式サイトにて最新情報を確認されたい。※駐屯地開放行事の際には、当駐屯地所属のOH-6Dヘリによるアクロバットチーム「ノーザンレディバード(北のテントウ虫)」が臨時編成され、アクロバット飛行を披露する。
出典:wikipedia
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