電線類地中化(でんせんるいちちゅうか)とは電線(電力線・通信線等)および関連施設を地中に埋設することである。電線地中化、電柱地中化などとも言う。無電柱化とはC.C.BOX等を設置し、その名のとおり道路上から電柱を無くすことであり、電線類地中化はその手法の一つである。景観の改善や防災、路上スペースの確保などを目的に行われる。無電柱化・電線類地中化には以下のような手法がある。電線共同溝(C.C.BOX)などの施設を道路(主に歩道)に埋設し電線類を収容することで、道路上から電柱を無くす。主に、歴史的観光地などで用いられる。道路が狭く電線共同溝を設置するスペースが確保できない等の理由により、地中化できない場合に用いられることの多い手法である。これらの手法を用い私有地内の電柱(支柱)・家屋を中継して配線した場合は配線工事やメンテナンスなどの際、許諾を得て私有地内に立ち入る必要があるなど公道の電柱に比べ何かと手間取ることが多くなる。このような家屋の裏側・外壁などに配線する手法は、ヨーロッパの都市部では古くから一般に用いられている(共同溝も参照)。日本では一斉に建築される建て売り住宅などに用いられている場合もある。道路上にある電線類を地中化するという点では電線類地中化と同じであるが、電線類地中化に必要となる地上機器(変圧器やペデスタルボックス)の設置場所が確保できない等の理由により電柱を撤去できない場合に用いられる手法で電線は地中化するが電柱は残るという中途半端なものである。電柱が残るのでは地中化の意味が薄いようにも見えるが、耐震性の向上などの効果はある。架線がなく照明の付いた電柱は半ば街灯と化す。そのため、電柱を街灯にカモフラージュさせる手法もある。ソフト地中化は無電柱化よりもむしろ電線類地中化の概念に含まれる手法である。日本では1928年に初めて電線地中化が行われた。兵庫県芦屋市に高級住宅街として造成された六麓荘町において導入されたものである。その後、1986年度から1998年度までに全国で約3,400kmの地中化が達成されている。これまでは、整備のしやすい大都市の幹線道路で行われてきたが1999年度からの事業計画ではこれに加え重要伝統的建造物群保存地区などの歴史的な街並みを保全すべき地区、バリアフリー重点整備地区などの良好な都市・住環境を形成すべき地区なども対象として広げている。本格的な法整備として1995年度に「電線共同溝の整備等に関する特別措置法」(平成7年3月23日法律第39号)が制定され、電線共同溝の建設及び管理に関する事項等が定められた。小池百合子が発足人となって作られた無電柱化推進議員連盟、無電柱化小委員会によって作成された「無電柱化推進法案」が2016年中にも成立する見通し。また小池自身も、2016年の東京都知事選に立候補し当選、東京都内の無電柱化を重要政策に挙げている。日本では現在、国土交通省が幹線道路や歴史的街並みを保存すべき地区において地中化、無電柱化を推進している。そのため、同じ地域(町内)にもかかわらず電柱の有無により電線の引き込み費用や導入可能なケーブルなどに格差・不平等が生じている。法整備が進んでおらず電柱がなくなることへの補償制度が確立されていないこともあり、前述のように概して電柱のない場合に費用が高くなり導入可能な電線類も限定されることになる。幹線道路や歴史的街並みを保存すべき地区は、もともと道路公害や建築制限などで何かと苦労や負担の多い場所であるにもかかわらず、さらに痛みを強いることになっている。
出典:wikipedia
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