ギンブナ(銀鮒、学名 "Carassius auratus langsdorfii")はコイ目コイ科コイ亜科の淡水魚。マブナとも呼ばれ、一般的にフナといえばキンブナとともに本種を指すことが多い。日本、台湾、朝鮮半島、中国に分布する。中国名:主に池沼や河川の下流など、比較的流れの緩やかな場所に生息する。体高はゲンゴロウブナよりは低くキンブナよりは高い。体色は緑褐色を示す。孵化後1〜2年、体長8〜10cm程度で性成熟するが、その後最大で30cmにまで成長する。ただ、一般的な成魚は15〜20cm程度の個体が大半である。止水、もしくは流れの緩い河川等に棲み、おもに低層で活動する。雑食性で動物プランクトン、付着藻類、底生動物などを食べる。植物性プランクトンを主食とするゲンゴロウブナに比べ肉食性が強く、ユスリカの幼虫やイトミミズ等の底生生物、小型の水生節足動物を好んで食べる。このため濾過摂食に使われる鰓の鰓耙数はゲンゴロウブナの半分程度である。繁殖は春から初夏にかけておこなわれ、浅瀬の水没草本、枯れ枝、水草などに粘着性の卵を産み付ける。形態的にギンブナと言えるフナ類はほとんどがメスであり、無性生殖の一種である雌性発生をすることが知られている。無性生殖ではメスがクローンの子供を作るが、雌性発生ではオスの精子が発生を開始するのに必要である。しかし、オスの精子は発生の刺激となるだけで、遺伝的に貢献しない。繁殖期(4月~6月)になると浅瀬の水草等に産卵するが、その際には同所的に生息している有性生殖を行なうフナ類(キンブナ・ナガブナ・ニゴロブナ・ゲンゴロウブナ等)のオスと繁殖行動を行ない、精子を得る。野外においてギンブナの雌がフェロモンを出してドジョウ・ウグイなどコイ科の他種の雄と繁殖行動するとの説もあるが、繁殖生態や生理的な機序の違いからほとんど可能性はない。ただし、実験室で人工的にコイ科の精子でギンブナの卵の発生を開始させることはできる。ギンブナの染色体数は多くの場合150(三倍体)希に四倍体が存在し、有性生殖を行なうフナ類の染色体数100と比べると1.5倍である。魚類・爬虫類・両生類では、100種ほど無性生殖を行なうものが知られているが、その多くは雑種起源の倍数体である。無性生殖個体(ギンブナ)はメスしか生まない為、有性生殖個体(キンブナ等)と比べるとオスを作らない分だけ増殖率が高い(有性生殖のコスト)。一方、雌性発生では有性生殖のオスが繁殖に必要であるから、性以外の条件が同一であれば、有性型と無性型のフナは共存できない。無性型のメスの数が増えるとともにオスが足りなくなり、両者ともに滅びるはずだが、フナ類は不思議なことに日本中ほとんどの場所で無性型と有性型が同所的に共存している。最近では食用にされることも少なくなったが、本種はコイ同様、日本各地で重要な食用淡水魚であった。現在でも秋田県八郎潟町周辺では「冬の味」として親しまれている。産地としては他に、千葉県の利根川流域、滋賀県の琵琶湖周辺などが挙げられる。長野県上田市、東御市、佐久市周辺地域では、農業用ため池あるいは休耕田の利用形態の一つとして、フナ単独またはコイと共に養殖され、10~11月頃に3~5cmに育った当年魚を中心に、生きたまま出荷され小売店の店頭に並ぶ。主な調理法は、塩焼き、甘露煮、吸い物、刺身または洗いなどであるが、有棘顎口虫("Gnathostoma spinigerum")の中間宿主となるため、生食はすべきではない。
出典:wikipedia
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