自己啓発セミナー（じこけいはつセミナー、"Large Group Awareness Training"、LGAT）とは、「本当の自分を見つけ」「可能性を開く」「自己の殻を打ち破る」「心の癒し」「トラウマの解消」と称する講座である。狭義には、アメリカで設立された"Mind Dynamics"から分岐した"est"や"Lifespring"の流れを汲んだセミナーのことを指す。コーチングは自己啓発セミナーを起源としており、自己啓発セミナーを推進した事業者や個人の多くが前世紀からコーチングへの事業転換を図った。（詳細は「コーチング#歴史」を参照）自己啓発セミナーは、成功哲学を含むニューソートの流れを汲んだ積極的思考の思想、サイケデリックの実験から発展したヒューマン・ポテンシャル・ムーブメントのセラピー技法、マルチ・レベル・マーケティング（マルチ商法）系の人脈によって、1970年前後にアメリカで確立した。日本にもHoliday Magic社の日本進出とともに1970年代の中頃に上陸した。並行してアメリカで開発されたリーダー養成のための企業向け研修方式であるST（センシティビティ・トレーニング）が、受講中の自殺者や受講後の心身疾患を多発させて日本でも一挙に下火になったあと、1970年代に生まれたニューエイジ系の疑似科学が結びついて体系化され、事前に可否判断の情報を持ち得ず自己責任での受講となる個人向けセミナーとして通流した面が強いとされる。近年の日本の事業者の中には、複数の事業や手法を兼ねてセミナーを存続させているところもあるが、基本的な内容構成は変わらない。「ウィン・ウィン（ボース・ウィン）」、「パートナーシップ」、「コミットメント」などの用語で心理拘束を行い、勧誘プログラムでチャレンジ目標を手帳にスケジュール化させるなどの手法も依然として用いられている。また、NPOや公益法人化を図った事業者もある。

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