『ファントム無頼』(ファントムぶらい)は、史村翔原作・新谷かおる作画による日本の漫画作品である。本作は、「週刊少年サンデー増刊号」(小学館)1978年4月20日号から1984年2月号まで連載された。単行本は全12巻、ワイド版(少年サンデーワイドコミックス)は全5巻、文庫版(小学館文庫)は全7巻が刊行されている。史村の自衛官時代の職務経験を基に制作されているが、作劇の基本として航空自衛隊の実情よりも、その環境の人たちが醸し出す娯楽性の高いドラマに重きを置いた内容となっている。百里飛行場の第7航空団第305飛行隊に所属するF-4EJ ファントムのパイロット・神田鉄雄二等空尉と、三沢飛行場の第3航空団第8飛行隊に所属するファントムのナビゲーター・栗原宏美二等空尉。2人はそれぞれ凄腕の航空自衛官だが、その性格が災いし「基地の問題児」として周囲から冷ややかな眼で見られていた。ある日、またもナビゲーターを病院送りにした神田と、代わりのナビゲーターとして新たに百里基地に赴任した栗原は、運命的な出会いを経て意気投合する。そして2人はF-4EJ ファントム680号の専属パイロットとして、職務を通し様々な出会いを経て成長していく…。305飛行隊所属のファントムで、専属パイロットは主人公である神田・栗原両二尉。第2話までは神田がことごとく病院送りにしたため専属のナビがいなかったが、最終的に栗原が専属ナビとなる。機体番号は「47-8680」であったが、この機体ではバードストライクや異物の侵入によるエンジン爆発など、全話中6回の事故が発生した。作中最高クラスの機動力と不死身ともいえる生存率を誇ったが、すでにファントムは旧式化しており、最初の機体は経年劣化と度重なる事故、何より神田・栗原の無茶な操縦によるダメージの蓄積から、ついに第32話で退役が決定。しかし予想以上に機体の劣化が進行していたため、退役前の最終飛行中に限界を迎え海上で空中分解し墜落(機体と心中する、もしくは是が非でも基地に連れて帰るつもりだった神田・栗原は射出座席が勝手に作動したため、脱出)。第33話、第34話で「55-8680」になったが、第36話から「07-8680」が登場。なお「07-8680」以降は事故なし。コールサインは本来「eagress680」(「イーグレス」は当時の305飛行隊所属表示。個別記号は機体番号の下3桁を用いる)だが、作品中では使用されず「新撰組」と称している(第1話より)。本来、両機は作中ではかなり俊敏な動きをする機体だが、その一方で、連載当時としても旧式の第3世代機であることから、エプロンから滑走路に移動中や飛行中にノタノタした感じでの描かれ方をされることが多かった機体でもある。いずれも小学館より発行。模型メーカーのハセガワのキャラクター関連商品専門ブランドのアクトハセガワから、同社の1/72スケールのF-4EJ(凹モールドの新キット)にデカールを追加したキットが発売された。2004年、タカラから発売された食玩「ワールドウイングスミュージアム2 F-4ファントムIIには、公称の7種以外にシークレットアイテムとしてファントム無頼バージョン(680号機)が存在した。造型は海洋堂が担当した。航空自衛隊ではF-4EJの機体番号は301から440までの140機分となっており「F-4EJの680号機」は存在しない。連載当時、小松基地第205飛行隊にF-104J「56-8680」が所属していたが、1980年に事故で抹消となった。F-104退役後はT-4に割り当てられ、T-4「25-5680」が、入間基地航空総隊司令部飛行隊所属の後、奇しくも現在百里基地第305飛行隊に連絡機として配備されている。百里基地所属の第302飛行隊が2010年の百里基地航空祭において、F-4EJ改のインテークに神田・栗原の680号機と同様の新撰組のダンダラ模様をペイントした特別塗装機を飛行させた。
出典:wikipedia
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