バドワイザー( Budweiser 、略称 Bud、バド )とは、アメリカ合衆国ミズーリ州セントルイスに本社を持つアンハイザー・ブッシュ社が生産・販売するビールである。2008年にベルギーのインベブ(現:アンハイザー・ブッシュ・インベブ)に買収され、現在はその傘下。1876年に生産が始められ、今では世界一の販売量を誇っている。「バドワイザー」(Budweiser)の名称は、ヨーロッパ屈指の中世以来のビール産地として広く知られているチェコ・南ボヘミア州のチェスケー・ブジェヨヴィツェ市のドイツ語地名・ベーミッシュ・ブトヴァイス(Böhmisch Budweis)のうち「ブトヴァイス」(Budweis)にちなんだもの。本来は同市の自治都市理事会が地名の使用を許可したブジェヨヴィツェ市民醸造(pivovar převzat Budějovickými měšťany、現・ブジェヨヴィツェ市民醸造株式会社)生産の「ブドヴァイゼル・ベルゲブロイ」(英語・チェコ語:Budweiser Bürgerbräu)および「ブドヴァイゼル・ビール」(英語 : Budweiser Bier)と、チェコ合同醸造(Český akciový pivovar、現・ブジェヨヴィツェ・ブドヴァル国営会社)生産の「ブドヴァイゼル・ブドヴァル」(英語:Budweiser Budvar、チェコ語:Budějovický Budvar)の2ブランドを指す。これに対しアメリカの「バドワイザー」は、ブジェヨヴィツェ市民醸造およびチェコ合同醸造とは無関係のドイツ系アメリカ移民のが1876年、ビール名産地の「ブドヴァイス」にあやかろうと、自らが発売したピルスナータイプのビールに「バドワイザー・ラガー・ビール」(Budweiser Lager Bier)と命名して誕生した。アドルファス・ブッシュはアメリカ国内で「バドワイザー」の商標登録を行ったため、1871年以降「ブドヴァイゼル」ブランドビールの対米輸出を行っていたブジェヨヴィツェ市民醸造およびチェコ合同醸造との間で商標を巡る訴訟に発展。1911年および1939年に、チェコ側が北米および米国保護領に限り商標権を放棄することで合意した。この合意に基づき、現在もヨーロッパの主な国でアンハイザー・ブッシュ社は商標「バドワイザー」を使うことが認められず、製品は「Bud」(バド)「Busch」(ブッシュ)の名前で販売されている。逆にアメリカ、カナダでは、ブドヴァイゼル・ブドヴァルは「Czechvar」(チェコヴァル)、ブドヴァイゼル・ベルゲブロイは"Budweis City Bier"(ブドヴァイス市のビール)を略した「BB Bürgerbräu」(BBベルゲブロイ)の名前で販売している。アンハイザー・ブッシュ社は全世界でのバドワイザー販売を実現するため、ブジェヨヴィツェ・ブドヴァル国営会社に商標の買い取りを申し出たものの、ブドヴァル社側はこれを拒否している。一方でアンハイザー・ブッシュ社はチェコ側に先んじて日本を含む世界各国で「バドワイザー」の商標登録を行い、ブジェヨヴィツェ・ブドヴァル国営会社に対してチェコ産「ブドヴァイゼル」ブランドビールの輸入・販売差し止めの訴訟を起こしており、現在も訴訟が40か国以上で、行政手続きが70か国で継続中である。日本においてはアンハイザー・ブッシュ社が商標登録を行っているが(登録商標第1665191号)、チェコ側の商標権放棄範囲を北米などに限定した1911年および1939年の合意の有効性が認められており、チェコ産「ブドヴァイゼル」ビールが米国社製バドワイザーと誤認混同される恐れはなく、「ブドヴァイゼル・ブドヴァル」(Budweiser Budvar)「ブジェヨヴィキ・ブドヴァル」(Budějovický Budvar)と記されたチェコ社製ビールの輸入・販売は制限されない。700年以上の歴史を持つオリジナルの「ブドヴァイゼル」ビールの製造者(の承継会社)による「Budějovický Budvar」というチェコ語の商標使用に対して、不正の目的を主張すること自体が道理に反すると判決は述べている。2006年には中国でも司法当局が同様の判断を下し、アンハイザー・ブッシュ社側の訴えを退けた。日本ではかつてサントリーがライセンス生産を行っていたが、その後、麒麟麦酒(キリンビール)とアンハイザー・ブッシュ社の合弁企業、バドワイザー・ジャパン(現在は解散)を設立し生産を行った。バドワイザー・ジャパン解散後はキリンが引き続きライセンス生産および米国製バドワイザーの輸入を行っている。1994年に麒麟麦酒が発売した「キリンアイスビール」は、米国バドワイザーのOEM生産であった。缶のデザインは、従来は瓶のラベルをそのままデザインしたもの(当初は縦長にデザインしていたが、1997年より横向きに変更(当初の輸入品はロゴなどをエンボス加工していたが、バドワイザー・ジャパン解散後は国産化され、一般的な缶に変更)されている)だったが、2011年よりボウタイを象徴的にデザインしたものに順次変更され、日本では2012年5月中旬より変更(瓶についても、2012年よりラベルのレイアウトを一部変更)されている。その後2016年3月中旬に再びデザイン変更され、瓶はクラシカルなデザインに、缶は瓶のラベルをはみ出すように大きくデザインしたものに変更されている。バドワイザーはFIFAワールドカップのオフィシャルビールとして2022年大会まで契約済み。2006年のドイツ大会では、バドワイザーは球技場内の広告を「Bud」および中国語名「百威」とした。その他FAカップの冠スポンサーや、ロサンゼルス・ギャラクシー、総合格闘技団体UFCのスポンサーになっている。1996年にはアトランタオリンピックのスポンサーだけでなく、聖火リレーのスポンサーを務めた。個人では総合格闘家のドナルド・セラーニとスポンサー契約を結んでいる。米国バドワイザーの主な製品は下記の通り。
出典:wikipedia
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