なぎなたは、全日本なぎなた連盟が多くの薙刀術流派を統合し競技化した武道。現代日本における代表的な武道の一つである。一般に女性の武道というイメージが強いが、男性にも競技者が存在する。薙刀は鎌倉時代から室町時代にかけて歩兵の主武器であり、薙刀術が生まれた。戦国時代に戦術が発達した結果、個人の武勇よりも集団での効率性が重視され、振り回して使う薙刀より、穂先が軽量で部隊ごとの一斉突撃に向いた槍に取って代わられた。そのため、戦場では使われなくなった。江戸時代に入り、戦場での有効性という観点が重要にならなくなると、「女薙刀」が発展し、男性の武術から女性の武術としての地位を確立した。稽古用の防具も製作され、剣術の竹刀稽古に相当する試合が行われるようになった。明治時代には撃剣興行や異種試合で人気を博し、大正から昭和にかけて競技武道「なぎなた」として発展し、今に至る。第二次大戦前まで「剣に対する薙刀」として実施されていたが、現在は「なぎなた対なぎなた」として実施されている。薙刀を模した、竹刀に似たなぎなた(競技用なぎなたとも呼ぶ)、または薙刀の木刀を使う。白の稽古着に黒もしくは紺色の馬乗袴を着用することが決められている。袴の形状は剣道のものと大きく異なっている。上級者は黒地に白紋付きの上衣を着用することがある。稽古着の袖口は相手のなぎなたが入らないように、腕との隙間が広すぎないものがよいとされる。古流の天道流は袖口にゴムが入り、直心影流はゴムなしの稽古着を使用するといわれる。防具は剣道の防具に似ているが、面垂れが剣道のものと比べやや短い。また小手の形状も異なり、両下腿に脛当てを当てる。通常は最初左に構えるが5種類の構えは、それぞれ左右の半身どちらでも構えることができる。送り足、歩み足、開き足、踏みかえ足、継ぎ足などの歩法として指導される。面(正面・側面)、小手、胴、脛、咽喉(突き)の5か所。形として胴への突き技があるが、試合競技においては禁止されている。面・小手・脛を打突する方法として、振り上げ・持ち替え・振り返しの方法がある。突き方としては直突・繰り込み突きがある。上下振り、横振り、斜め振り、振り返しがある。それらを連続して振ることを八方振りといい、上下振り、斜め振り(上から)、横振り、斜め振り(下から)を8呼間の場合、各4回ずつ行う。振り上げて面、左右面、左右脛、間合いを取って振り上げて面の順番で行う。基本的な打突で構成され、連続打ちの要領や間合いの取り方、体捌きなどを総合した練習として、ウォーミングアップや有効打突になるようにするための練習として行う。全日本なぎなたの形と仕掛け応じと呼ばれる演技の形の2種類がある。仕掛け応じは二段技・三段技などの連続技、体捌き、払いや巻き落としなどの基本的な技法が盛り込まれており、繰り返し稽古をすることで正しい所作を習得する。一人でなぎなたの操作方法や体捌きを練習すること。多くの場合姿見などに全身を写し、刃筋や姿勢が正しいか確認しながら行われる。なぎなた独特の稽古。前に立つ一人の指揮者の号令に合わせて全員で体捌きや打突を行う。稽古前後のウォーミングアップやクーリングダウンとして行われる。二人一組となって行う稽古。上述した打ち返しや仕掛け応じを行う。もともと古流を稽古していた指導者も多く、その流派独自の形や稽古方法を取り入れている場合も少なくない。優劣を競うものとして試合競技と演技競技がある。決められた制限時間の中で二本先取で勝敗を決する。個人試合と団体試合がある。合計八本ある演技の型を二人一組、しかけと応じで行う。一回の試合に行う演技は3本と決まっており、それは一年ごとに変わる。高校生までは一~五本目の内の三本、それ以上は一~八本目までのうち三本を行う。音楽に合わせて打突や形を披露し、なぎなたの発展普及に貢献するものである。通常は大会や祭典などのエキシビジョンとして行われ、優劣を競うものではない。服装も規定の稽古着に制限されることはなく、内容も古流の形を取り入れたりと自由に構成することができる。各種武道大会などにおいて、剣道との異種試合が行われることがある。その際は脛打ちが有効とされることが多い。
出典:wikipedia
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