『AQUA』(アクア)および『ARIA』(アリア)は、天野こずえによる日本の漫画。2001年から2008年にかけて、1話完結形式で月刊誌に連載された。単行本は『AQUA』『ARIA』両題合わせて全14巻で、累計420万部、関連書籍は60万部が発行された。物語の舞台となるのは、テラフォーミングされ水の惑星となった未来の火星、アクア。そのアクアの観光都市ネオ・ヴェネツィアで、一人前の観光水先案内人を目指す少女、水無灯里とその周囲の人々の四季折々の日常を描いている。ネオ・ヴェネツィアは地球のヴェネツィアから建築物や風習を移転したという設定になっており、異星を舞台にしながらも実在の観光資源が作中に登場している。当初は『AQUA』の題で『月刊ステンシル』(エニックス刊)に掲載されていたが、いわゆるエニックスお家騒動により2002年から『月刊コミックブレイド』(マッグガーデン刊)に掲載誌が変わり、題も『ARIA』に改題された。単行本1冊で1つの季節を描く形態をとっており、1冊には本編5話と巻によっては番外編 (Special Navigation) が収録される。緩やかな季節、時間の流れこそあるものの、基本的に1話完結型である。ほとんどの登場人物の名前の頭文字が「A(あ)」で統一されている。連載初期は作者曰く「水と猫の物語」である。マッグガーデン社は、「水の惑星アクアを舞台に綴られた空と海と風と癒しの物語」「未来系ヒーリングコミック」として紹介している。『AQUA』(アクア)は、『月刊ステンシル』2001年3月号から同年11月号まで連載された漫画作品。連載中にエニックスお家騒動が起こり、『月刊コミックブレイド』への移籍にあたって改題した。ステンシルコミックスの『AQUA』は絶版となっており、マッグガーデンより新装版『AQUA』が出版されている。『月刊コミックブレイド』(マッグガーデン)にて連載されていた。単行本は全12巻。『AQUA』の続編であるが、『ARIA』から読み始めても内容は理解できる。2005年10月には『ARIA The ANIMATION』(アリア ジ アニメーション)のタイトルでアニメ化し、翌2006年4月から第2期『ARIA The NATURAL』(アリア ザ ナチュラル)も放送。2007年の9月にはOVA版が『ARIA The OVA 〜ARIETTA〜』(アリア ジ オーブイエー アリエッタ)のタイトルで発売。2008年1月から第3期『ARIA The ORIGINATION』(アリア ジ・オリジネーション)が放送され、2008年3月31日に最終話が放送。2006年9月には『ARIA The NATURAL 〜遠い記憶のミラージュ〜』(アリア ザ ナチュラル とおいゆめのミラージュ)のタイトルでゲームも発売。2008年6月には『ARIA The ORIGINATION 〜蒼い惑星のエルシエロ〜』(アリア ジ オリジネーション あおいほしのエルシエロ)のタイトルで再びゲームが発売。2015年9月には『ARIA The AVVENIRE』が劇場公開された。この他にもドラマCD化や画集発売など、メディアミックス展開された。西暦2300年代の未来、火星はテラフォーミングされ水の惑星となり、アクアと呼ばれていた。アクアに築かれた入植地の一つ、ネオ・ヴェネツィアは地球のヴェネツィアの風習や街並みを再現した観光都市である。ヴェネツィアはすでに水に沈んでおり、多くの建築物がネオ・ヴェネツィアに移設されていた。また、日本人の入植地が近接していたことにより、日本文化の影響もみられる。ネオ・ヴェネツィアでは地球のヴェネツィアと異なり、ゴンドラ漕ぎによる観光案内を女性が担っていた。この職業はウンディーネと呼ばれ、観光産業で重要な役割を持っている。本作品では、一人前のウンディーネを目指す少女から見たネオ・ヴェネツィアの日々の情景が描かれている。物語は、惑星マンホーム(地球)から来た少女、水無灯里(みずなし あかり)の視点で語られる。灯里はウンディーネとなるために、人間一人、猫一匹の小さなゴンドラ観光会社「ARIAカンパニー」(アリア―)に入社する。この都市の観光会社には航海の安全を祈願するために青い瞳の猫を象徴にするという風習があり、ARIAカンパニーでは火星猫のアリアを社長にしている。アリアは作品のマスコット的存在ともなっている。経営者で先輩のアリシアは業界一の成績を持つウンディーネであり、灯里はその優しい指導の下で成長していく。また、灯里は同じこころざしをもつ二人の少女と友人になる。一人は老舗観光会社「姫屋」の跡取り娘、藍華(あいか)。もう一人はまだ学生ながら、一流の操船技術を持つアリス。3人の所属会社は違うが合同で練習を行い、観光案内と操船の技術を磨いていく。各話ではネオ・ヴェネツィアの風習や季節の風物などが描かれる。時折り、妖精ケットシーのような幻想的な存在が灯里の前に現れることもある。灯里の職階は見習いの「ペア」から、一定の範囲で営業が認められる半人前の「シングル」、そして、一人前のウンディーネである「プリマ」へと昇格していく。日本語オリジナル版『ARIA』では、カバーをはずすと1ページ目のカラーページおよびカバーの裏表紙に描かれているキャラクターのプロフィールと書き下ろし4コマが掲載されている。目次に描かれるキャラクターは次巻の1ページ目ほかのキャラクターの予告となっている(12巻は1巻の灯里)。新装版『AQUA』およびガイドブック4冊でも同様だが、1ページ目や目次とカバー下に描かれるキャラクターの関連性はない。この他、英語版、イタリア語版、ドイツ語版、スペイン語版、中国語版、韓国語版、インドネシア語版、タイ語版も出版されている。英語版は『ARIA』のみがADV Mangaにより出版されていたが、売り上げが伸びず迷走状態が続き、最終的に『ARIA』3巻までで翻訳が打ち切られてしまった。その後TOKYOPOPが英語版の翻訳を受け継ぎ『AQUA』も含め再出版されることとなったものの、出版ペースが極端に遅い状況が続いた。同社にて遅れて開始されたドイツ語翻訳は2011年に終了した一方、同年のTOKYOPOPの英語圏における漫画事業撤退までに英語版は6巻までしか出版されなかった。結果、英語版のみが未だ最終巻まで翻訳されていない状況が続いており、他社による引継ぎの声明も出ていない。なお、『ARIA』1-3巻については英語版が2種類存在することになるが、TOKYOPOPによる英語版(ドイツ語版はオリジナルのまま)は『AQUA』を含む全巻において大きくロゴが変更されている。アニメ版はテレビアニメが3作品、OVAが1作品の計4作品が作られている。OVAはテレビアニメの第2期と第3期の間に発売されている。キャラクターが登場する時期が原作より早いため、行事など主要人物が揃うエピソードでのキャラクターが異なることがある。原作と異なり、灯里が火星を訪れて1年経過し、既に片手袋となっている時点から物語がスタートする。原作におけるそれ以前のエピソードは回想の形か時系列を変更して挿入されることとなった。季節の流れこそ一貫しているものの原作の話順は再構成され個々の順番は大きく異なる。2つ以上のエピソードが1話にまとめられることも多い。これらに伴い、季節の変更が実施されたり話の導入など展開にアニメオリジナルの要素を多く含むこととなり、完全オリジナルや原作を大幅に変更した話数もいくつか存在する。反面、アニメ化されることのなかった原作のエピソードが多く残されることとなった。声優やスタッフは『カレイドスター』との重複も多い。総作画監督を各期およびOVAで全て変えているため、各作品ごとで画風に微妙な違いがみられる。最初に「ゴンドラの夢」をBGMとしメインキャラの会話と本編からアリア社長登場シーンの継ぎ合わせ(ただし3期9話はまぁ社長)によるアバンタイトルを放送した後にCMが入り、本編が始まってしばらくした後にオープニングテーマが流れ、クレジットタイトルが開始されるがオープニング中もストーリーは進むという形式を採っている。2015年2月に全シリーズのブルーレイボックス化が発表、合わせてアニメ10周年記念作品『ARIA The AVVENIRE』の制作が発表された(詳細は後述)。明記されていないが音響監督は監督である佐藤順一が務めている。『ARIA The ORIGINATION』DVD各巻収録の映像特典ピクチャードラマ。全7話。『ARIA The NATURAL 〜遠い記憶のミラージュ〜』(アリア ザ ナチュラル とおいゆめのミラージュ)のタイトルで、2006年9月28日にアルケミストからPlayStation 2用ゲームとして発売された。ゲーム自体はアニメ的な演出効果を盛り込んでいるビジュアルノベルの形式をとっており、物語を主人公の青年の視点から描いている。また、本作のために新たに書き下ろされたCGや天野自らがデザインしたゲームオリジナルのキャラクターも追加されている。2006年4月に行われたアルケミストのイベント「アルケ祭」にて本作の主題歌が発表された。『ARIA The ORIGINATION 〜蒼い惑星のエルシエロ〜』(アリア ジ オリジネーション あおいほしのエルシエロ)のタイトルで、2008年6月26日にアルケミストからPlayStation 2用ゲームとして発売された。本作では冬のネオ・ヴェネツィアを舞台に、プリマを目指す見習いウンディーネのアニエス・デュマ(アニー)の視点で物語を追体験していく。本作品にはハルフィルムメーカー制作によるフルアニメーションのオープニングムービーが収録されている。前述の通り、テレビアニメ版やOVA版ではそれぞれ固有のオープニングムービーと呼べるものが制作されていないため、現時点では本作品がARIAで唯一、ハルフィルム制作のオープニングムービーを有する作品であると言える。----2006年7月と2008年3月に各3号に渡って発売された企画本。アニメで登場したウンディーネ専門誌「月刊ウンディーネ」を再現した冊子に、付録としてミニチュアドールハウスやフィギュアが付いてくる。天野自らが監修を務め、イラストは天野の他に五條さやかが、漫画「プリマをねらえ!」は櫁屋涼が描いている。なお、一部のキャラクターはこの企画本で本名が明らかになっている。2015年にアニメ10周年記念プロジェクトの一環で復刻、全6冊のBOXセットとして発売された。冊子の内容に関しては各種用語を参照のこと。2007年3月に3号に渡って発売された企画本。水先案内店の猫社長を主人公にした絵本に、付録としてゴンドラ型台座付ぷにフィギュアが付いてくる。ぷにフィギュア付書籍は当初「週刊にゃんこ社長」という商品名で発表されていたが、発売日変更と共に名称が変更された。
出典:wikipedia
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