『シャイニング・フォースIII』(シャイニング・フォーススリー、"Shining Force III")は、1997年から1998年にかけてセガ(後のセガゲームス)から発売された、セガサターン用シミュレーションRPG。『シャイニング・フォース』シリーズの続編であり、プラットフォームがセガサターンに移行した。本作は3部構成であり、各シナリオは新システムの「シンクロニシティ・システム」によって結ばれている。システム面では過去の『シャイニング・フォース』シリーズを踏襲しつつ、先述した「シンクロニシティ・システム」などの新要素が盛り込まれている。また、マップや戦闘シーンには3Dグラフィックが用いられている。『シャイニング・ザ・ホーリィアーク』からおよそ10年後。パルメキア大陸の東端に位置する、デストニア帝国とアスピニア共和国が物語の舞台である。20年前、帝国北東部で起きた独立戦争で共和国が成立して以来、両国の間には軍事的な緊張が続いていた。もともと豊かではない共和国だったが、天候不順による凶作で国民の不満が高まり、帝国との国境地帯に当たるバーランドでは内乱に発展した。この事態に帝国は、聖地エルベセムの保護を名目に共和国領バーランドを占領した。全面戦争に突入かと思われたが、中立国サラバンドの仲介で和平会議が開催されることになった。しかし、和平会議の舞台となるサラバンドでは、もうひとつの勢力が影を潜めていたのだった。各シナリオは別々にプレイすることもできるが、シンクロニシティ・システムを生かしたストーリーを楽しむためには、シナリオ1から順に進める必要がある。なお、各シナリオの主人公の名前は変更可能である。3部作の第1弾。共和国の剣士シンビオスを主人公とし、主に共和国側の視点で描かれている。物語が進むごとにさまざまな謎が生まれ、以降のシナリオへの伏線となっている。日本以外ではこのシナリオだけが『"Shining Force III"』として発売された。サラバンドでの和平会議に父の代理として参加したシンビオスだったが、その最中に帝国皇帝ドミネートが誘拐される事件に巻き込まれてしまった。誘拐犯の濡れ衣を着せられた共和国代表国王ベネトレイムとともに、シンビオスは帝国領を突破して共和国へ帰還しなければならなくなった。そのさなかに帝国の王子メディオンと出会い、事件の黒幕がブルザム教であることを確信し、何度も共闘した。そして共和国までたどり着き、首都のアスピアに侵攻してきた帝国のアロガント派をも撃破したシンビオスだったが、その次に現れたのはドミネートと、かつてともに戦ったメディオンだった。帝国の第3王子メディオンを主人公とする。シナリオ1と同じ時間軸で物語が展開し、邪教集団ブルザム教の暗躍や、帝国内部の陰謀などが明らかになっていく。このシナリオから、「人名辞典」が追加された。これは、本陣にある本棚を調べると利用でき、キャラクターの情報を簡単に得られるようになった。内容は、ゲームの進行により随時更新される。サラバンドでの和平会議に参加していたメディオンだったが、皇帝誘拐事件による混乱で、わずかな戦力しかない状態で味方であるはずの帝国軍にまで攻撃される事態に陥る。それでも事件の黒幕であるブルザム教、そして彼らと結託したアロガントと戦い、ドミネートを解放することに成功する。しかし、混乱に乗じて共和国を征服しようとするドミネートの策略によって、共和国侵攻軍を率いさせられてしまう。共和国首都アスピアで、最後の抵抗をしようとするシンビオスと剣を交えるメディオンだったが…3つのシナリオにわたって描かれた本作の完結編で、これまでのシナリオでも登場した傭兵ジュリアンを主人公とする。途中からシナリオ1・2より先のストーリーが描かれ、それぞれの事情により戦っていた3人の主人公たちが、ひとつの目的のために戦うことになる。なお、シナリオ3クリア後のセーブデータを引き継ぎ、再びシナリオ3をプレイできる仕様がある。メディオン軍に参加していたジュリアンだったが、帝国の首都デストニアがブルザム教によって攻撃されていることを知り、メディオンの元を離れてエルベセムの神子グラシアとともにブルザム教との戦いに身を投じるようになった。ジュリアンは負の超人ヒュードルのガルムに父を殺されており、同じヒュードルであるブルザムの野望を打ち砕こうとしたのである。そして帝国首都での戦いに勝利したジュリアン軍だったが、帝国の王子マジェスティらに裏切られ、帝国軍から追われる身になってしまった。戦いの末帝国領から脱出したジュリアン軍は、共和国の首都アスピアに向かい、シンビオスとメディオンの戦いを止めてドミネートの野望をくじいた。それにより、シンビオス、メディオン、ジュリアンの3人は、この戦乱の根源であるブルザムを倒すため、ともに北の大地へ遠征することになった。彼らの3軍は光の軍勢(シャイニング・フォース)と名付けられた。途中で同士討ちの危機を乗り越え、3軍の共同作戦によってジュリアン軍がブルザムの待つ邪神宮の中に突入し、最後の戦いが始まった。そしてついにブルザムを倒して完全に消滅させたが、その代償にグラシアはすべての力を失ってしまった。戦いを終えた光の軍勢は帰途についた。皇帝の意向に反して遠征に参加したメディオンたちは帝国に戻るわけにいかず、共和国にしばらく滞在することになった。ジュリアンはブルザムとの戦いで父の敵討ちが困難なことを知り、ブルザム教の能力者を育成していたグリーフ地方へ旅立った。各シナリオのマニュアルにある応募券を、すべてそろえることで応募できる特典ディスク。以下の6つのモードからなる。「シンクロニシティ・システム」とは、プレイヤーの行動が現在のシナリオだけでなく、後続するシナリオのストーリーにも影響を与えるシステムである。これにより、同じ世界、同じ時間軸の物語を複数の視点から体験することができる。このシステムを活用するためには、シナリオ2以降で先行するシナリオのセーブデータを読み込む必要がある。例えば、シナリオ1である人の命を助けると、その人物がシナリオ2でプレイヤーキャラクターとして仲間に加わる、といったことが起こる。また、本作は主人公の台詞が表現されないが(「…」と表示されることが多い)、そのうちのいくつかは他のシナリオを通じて知ることができる。キャラクターがある武器を使って攻撃すると、その武器が属する系統の武器熟練度を得ることができる。熟練度レベルが上昇すると、比例して武器攻撃力(一部は魔法効果も)にボーナスが付き、クリティカルの際に発動する必殺技をレベル毎に習得できる。このため、状況に応じて複数の系統を使い分けることと、ひとつの系統を極めることではそれぞれにメリット、デメリットが存在する。格闘系のほとんどを除き、武器には武器相性が設定されている。これはターゲットの弱点となる相性を持った武器の攻撃によって、追加ダメージや会心率(会心の一撃、または必殺技)、反撃率の上昇などの効果を得られるシステムである。武器相性は主に三すくみとそれ以外に分けられ、三すくみでは例えば剣は斧に対して相性が良く、大きなダメージを与えられるが、槍で攻撃された場合は被害が大きくなる(不利相性=デメリットが設定されている)。それ以外に関しては、飛行する敵に対して一方的に強い矢など、デメリットはない。なお、シナリオ2以降は一つの武器に最大2つ武器相性が備わるようになり、三すくみ系を装備するユニットも神聖や魔獣といった相性で攻撃できるようになった。本作は装備変更で行動終了しないため、武器を持ち替える事で幅広い弱点に対応できる。同じ敵を共同で倒したり、回復魔法をかけたりすると、キャラクター間の友情関係が深まる。そのレベルとキャラクターに応じて支援効果が発生し、ステータス向上などの恩恵を受けることができる。キャメロットが高橋兄弟の連名で発表した「設立20周年に寄せて」という文書では、思い出深いシステムの一つとして上述のシンクロニシティ・システムを挙げている。さらに黄金の太陽が類似したシステムを採用したことに触れ、シナリオが長すぎたために結果的に似たものになったとしながら、「あれもあれでシンクロニシティ・シナリオシステム」と認め、シャイニング・フォースIIIの経験が役に立ったと回顧している。
出典:wikipedia
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