切り札(きりふだ)は、トランプなどのカードゲーム、主にトリックテイキングゲームにおいて、最も強い札のことである。転じて、物事の帰趨を決する局面などで、その行方を左右する人物や物に対して使われるようになった。知られるかぎり切り札が最初に使われたのは「トリオンフィ(trionfi)」というゲームで、タロットは本来はこのゲームを遊ぶ目的で作られた。「トリオンフィ」という言葉は、フィレンツェの1440年の文献に記載されており、初期にはタロット自身を指していたようだが、後にタロットを使ったゲームの名称になった。トリオンフィと同時期かやや早くからあったゲームに Imperatori(1423初出)や (1426初出)などがあった。後者は特定のスートの一部のカードに悪魔・法王・皇帝などの絵が描かれていて、それらのカードが切り札として働くものだったらしい。タロットでは専用の切り札21枚および愚者という特殊なカードが付け加えられた(オカルトの世界では大アルカナと呼ばれる)が、後世になると、通常のトランプのスートのうちひとつを切り札とするようになっていった。英語で切り札のことを「trump」というが、この言葉自体「trionfi」に対応する英語「triumph」に由来する。日本語ではカード自体を「トランプ」というので、切り札の意味のトランプと混乱しないように注意する必要がある。通常ひとつのスートをまるごと切り札とするが、その決め方はゲームによってさまざまに異なる。もちろん、切り札がないトリックテイキングゲームや、切り札を「なし(ノー・トランプ)」にできるトリックテイキングゲームも多い。ゲームによっては、スート以外によって決まる切り札がある。たとえば、日本のナポレオンでは、ジョーカー・スペードのA・裏ジャックなどが切り札になる。中国の升級では、切り札のランクがあり、そのランクに属する4枚のカードはすべて切り札とみなされる。チェコのセドマというゲームではスートが意味を持たず、したがって切り札スートもないが、7が切り札ランクとして働く。ドイツのシャーフコップフをフランス式トランプでやるようにした変種では、ダイヤのほかにクイーンとジャックが切り札で、その順位は»»»»»»>となる。このような切り札を切り札のスートに属するとみなすかどうかはゲームにより異なる。トランプ以外でも、トリックテイキングゲームを行うことがある。たとえばドミノを使った「42」というゲームでは、特定の目を持つ札を切り札とする。神札の一種に「切り札」というものがあるが、上記とは無関係である。
出典:wikipedia
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