増槽(ぞうそう)は、兵器外部に取り付けられる追加の燃料タンクのこと。内蔵燃料では不十分な、長期・長距離作戦を遂行するために装備される。増加燃料タンク(ぞうかねんりょうタンク)、増設燃料タンク(ぞうせつねんりょうタンク)とも。軍用機の翼下・機体下・機体側面、軍用車の側面・後面などに取り付けられる。大日本帝国陸軍の航空部隊(陸軍航空部隊)では落下タンク(らっかタンク)と称した。軍用機に用いられる増槽には、ドロップタンク(drop tank, 落下型増槽)とコンフォーマル・フューエル・タンク(conformal fuel tank, CFT, 密着型増槽)があり、初期のジェット戦闘機やジェット練習機などには、翼端増槽(tip tank)が用いられたことがある。戦車や自走砲、装甲車のような軍用車両にも増槽が取り付けられることもある。戦車の燃料は、引火点の高いディーゼル燃料であっても榴弾の爆発の高温で着火し、装備位置によっては車体全体が延焼して危険であるため、非常時や戦闘時のために車内から操作して投棄可能なものが多い。戦後のソ連軍戦車の場合、フェンダー上などにも露出した固定式の燃料タンクが搭載された物が多いが、中東戦争ではこれらに着火してしまうケースが実際に多かった。通常、外装式のタンクが着火しても、車体外側が延焼するだけであり、フィクションのように爆発はしないが、大量に燃料が残っている状態で引火した場合には、消火に失敗するとそのまま全焼した例が多々存在している。また、第二次世界大戦直前に燃料補給の利便化のためにジェリカンが発明され、補助タンク代わりに車体外部に大量に搭載している例も見られた。歩兵用の携行型対戦車兵器に多く用いられている成形炸薬弾(HEAT弾)への防御効果を期待して、引火の危険を考慮した上で外部燃料タンクを「装甲」の一種として配置した設計の例もある。フィクションでもガンダムシリーズやマクロスシリーズなどでは、燃料効率が極めて高く実用上燃料切れの心配がない核融合エンジンが実用化され、燃料ではなく宇宙空間で消費される推進剤用の増槽が登場し、プロペラントタンク(propellant tank)などと呼ばれる。ガンダムシリーズでは主にモビルスーツの主推進装置があるバックパックに取り付けられ、作中ではドロップタンクのように会敵時に機体から切り離す描写がなされている。マクロスシリーズでは増槽のみでなく、追加装甲、ブースターポッド、ミサイルポッドなどと一纏めにした、「スーパーパック」、「アーマードパック」といった追加武装の一部として描かれており、推進剤を使い切った場合などには不要な部分のみをパージして戦闘を続行するシーンがある。他に、宇宙戦艦ヤマトに登場する艦載機や輸送艦にも搭載されている。しかし、仕組み上切り離し可能なはずだが、切り離し描写は無い。
出典:wikipedia
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