竹本 春大夫（たけもと はるたゆう）は、義太夫節の太夫。（生年不詳 - 天明4年3月19日（1784年5月8日））通称は粉屋与兵衛。泉州堺（現在の堺市）の人物。竹本大和掾の門下。最初1744年11月に豊竹座で豊竹春太夫の名で出座。1752年11月に竹本座に出座、1763年に江戸に行き、1766年に再び江戸、1771年1月に竹本座で「妹背山婦女庭」の「妹山の段」と「金殿の段」が当たり芸になる。1778年に三度江戸、1775年8月から京都都万太夫の紋下、1776年12月から道頓堀竹田万治郎座の紋下。1778年に引退。芸風は師匠・大和掾そっくりで美声に特徴があった。（生年不詳 - 寛政2年4月29日（1790年6月11日））初代の門下の律太夫が1782年に2代目春太夫を襲名。（生没年不詳）初代豊竹岡太夫の門弟。豊竹町太夫が1790年に3代目春太夫を襲名。あだ名を「鼠の春太夫」。（生没年不詳）3代目春太夫の門弟。文政年間に4代目春太夫を襲名。病弱で竹本八十太夫に春太夫の名を譲ったが八十太夫が没後、再び春太夫を名乗る。通称を「又兵衛」。（文化5年（1808年） - 明治10年（1877年）7月25日）本名は長原弥三郎。泉州堺の生まれ、はじめ4代目竹本氏太夫の門下で竹本さの太夫。後に名古屋、江戸で修行し1837年11月に竹本文字太夫、1842年11月に4代目春太夫の養子となり翌年2月に北堀江市の側芝居で5代目春太夫を襲名。襲名披露では「摂州合邦辻」の「合邦庵室の段」を披露した。1872年に文楽座が博労町から松嶋に移転の際に紋下となる。天性の美音で古浄瑠璃最後の名人と喧伝された。1877年3月に病気で休演していたが復帰も数日後再び休演したが没した。門下からは明治期の名人、3代目竹本大隅太夫、6代目春太夫（後の2代目竹本摂津大掾）を輩出。（1836年3月15日 - 1917年10月9日）本名は二見金助。幼名を吉太郎。後の2代目竹本摂津大掾。（1873年4月5日 - 1943年1月11日）香川県丸亀の生まれ、1886年12月に三味線方の2代目鶴澤叶の門下で鶴澤叶吉。1892年4月に太夫に転じ2代目竹本摂津大掾（当時2代目竹本越路太夫）の門下で初代竹本叶太夫から1941年7代目春太夫を襲名。著書に「此君帖」がある。

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