バーベキュー()とは、薪、炭、豆炭などの弱火によって肉や野菜、魚介類などをじっくり焼く料理、もしくは煙で燻すその調理法や行為を指す。 定義では、半日以上じっくりと火を通した豚の丸焼きなどを指す。短時間の直火だけで肉を焼き食す行為はバーベキューではなくグリル()となる。語源は、西インド諸島の先住民であるタイノ族の肉の丸焼き用の木枠を指す言葉が、「丸焼き」を意味するスペイン語のbarbacoaに転化した。英語圏ではBBQ(cueがQに置き換わる)やB.B.Q.、Bar-B-Cue、Bar-B-Qと略されることがある。豚や牛のリブや牛のブリスケットなどの柔らかくない肉を、蓋を閉めるなどして90~115℃程度の比較的低温で数時間から1日かけて、蒸し焼きにし、骨から簡単にとれるほど柔らかくなるまで調理した物をいう。アメリカ南部で豚を長時間かけ丸焼きにして食べる習慣から始まった。この時、家族だけで食べきれずに野外に多くの人が集まって飲食をともにしたことが、野外での調理、飲食を「バーベキュー」とよぶようになった由来である。バーベキューを料理する人物のことを「ピットマスター」と言い、植民地時代では主に黒人奴隷がこの役割を務めていた。調理時には煙や匂いが大量に出るため、専用の設備や換気装置の煙突などがない場合はたいてい野外で行なわれる。自宅の庭、ベランダやバルコニー以外に、キャンプ場や海岸、川辺、公園などで行うのが一般的で、またそういった調理と食事を野外で楽しむ行事自体も「バーベキュー」と呼ばれる。アメリカでは年間数百ものバーベキューコンテストがある。調理には時間がかかるので、開催期間は2日間も催される。自宅の庭や、河川の傍やキャンプ場の付近などのレジャーへの外出先で調理を行うことが多い。バーベキューには複数のテクニックがあり、単一の調理器具を使用する場合でもこれらの使い分けで多彩な調理を行う事が可能である。また、主に川魚で串に刺して焼く事があり、これは「串焼き」とも呼ぶ。肉類の味付けとして用いられるソースはバーベキューソース(BBQソース)と呼ばれ、トマトケチャップ、ウスターソース、果汁類、ニンニクやショウガなどの様々な材料を混ぜ合わせて作られる。市販のバーベキューソースが多数売られている。日本でいわゆる「バーベキュー」と称される野外での焼肉風スタイルでは、醤油主体のソースや市販の焼肉のたれなどを食材を焼き上げた後に用いて食する場合が多いが、欧米においては食材にソースやを塗布してから焼き上げる場合が多い。器具としては、(1) 火格子式のグリルや焼き網など、火(熱気)が素通りするタイプと、(2) 鉄板式 に大別され、食材を固定するものとして金串などがある。グリルのブランドとしては米国社の製品が最も有名で、一枚の鉄板から仕上げる蓋付丸形グリルは、家庭用・レジャー用グリルの定番となっている。バーベキュー専門店や個人でも、オリジナルの道具にこだわる人がいる。それらの人は、普通のグリルではなく、金属やレンガなどで作られたバーベキュー・ピットという竈(かまど)や暖炉に近い造りの物を使う。 ドラム缶を加工する場合も多い。底面の断熱用に、コンロに水張りするタイプのグリルの方が、水蒸気の作用で、油の多い豚バラや鶏皮、サバやサンマなどの青魚を焼いても炎が上がりにくい。 また、焼き上がりにこびり付きや、焦げ付きが少なく、野菜などは特にふっくらと美味であり、また器具自体の汚れも少ない。 同じような効果を狙ってビールの缶を切って代用し、水の代わりにビールを入れる場合もある。バーベキュー後のバーベキューグリルは油汚れや炭の汚れがべっとりと付いていることが多いが、バーベキューの準備段階でグリルの火口を覆うようにアルミ箔の揚げ物フェンスや、バーベキュー用の厚手のアルミホイル(60ミクロン程度の厚さ)を、炭受けと油汚れが及びそうなところへ敷き詰めれば、汚れはホイルに付着してグリル本体へはほとんど及ばないので、掃除はホイルを剥がすだけで楽であり、グリル本体も長持ちする。また焼き網やグリル本体などにバーベキュー前に酢を塗っておくと、食材のタンパク質と熱した金属との間に熱凝着が起こりにくく、比較的掃除が楽である。燃料は薪、木炭、あるいはバーベキュー専用の固形燃料が主流である。 炭の中にヒッコリーやオークなど樹木チップを混ぜ、燻煙を出すことにより燻製風味を付ける手法もある。木炭を着火するのはコツが必要であるが、着火を安易にする商品として、石油系溶剤やアルコールを主成分とするが最もポピュラーである。 また、ジェル状着火剤などが木炭に添付されていたり、木炭着火専用のカセットガスボンベ式トーチバーナーなども販売されている。 火熾し器である「チャコールスターター」を使っても火熾しが安易である。 いずれにしても木炭で調理が行なえるようになるのは着火後10〜20分、場合によっては1時間ほど必要で、それを見越したスケジュールが必要となってくる。アメリカやオーストラリアでは、ガス火式のバーベキューグリルも多く、日本でも近年は、火点けや火力調節の容易さ、掃除や後片付けの手軽さなどから、プロパンガスやカセットボンベを使うバーベキュー・グリルも増えつつある。北米ではバーベキューは文化の一つであり、地域や家庭によって独特の伝統やこだわりを持つ場合がある。 一般的なグリルの他にも、頻繁にパーティを主催したり、専門のイベントや大会に参加する人も多いため、大型のバーベキュー・ピットやトレーラーけん引型のバーベキュー・グリルを個人で所有したり、専用の設備を庭に設けたりする人も多い。 全米で年間数百ものバーベキューコンテストがある。また、バーベキューを提供するレストランも南部や中西部を中心に数多くあり、量り売りの紙包みで提供されたり、メイン(肉)を選び それにビーンなどのサイドメニューを付けるプレート方式が主流である。 そういった各地の名店の食べ歩きなども盛んである。
日本の七輪焼きなども、小規模ではあるがバーベキューに属する。南アフリカにも、ブラーイ () と呼ばれる、独特のバーベキューの伝統がある。自然の中でのバーベキューは、焚き火の直火で地面を傷めたりしないよう適切な調理器具を使うこと、また、器具の汚れを地面や水(河川や湖沼)に流すことなくゴミを持ち帰るなど、環境に配慮することが望まれている。都市近郊の公園や河川敷においては、ゴミの投棄・カラオケの騒音・喧嘩・アルコール中毒などバーベキューに付随する社会的な問題や事件が発生し、バーベキューが規制の対象となる事例も発生している。また、野放図なバーベキューを管理対象とする目的で、バーベキューによく利用される地域を有料化するなどの対策も実施されている。バーベキューケータリング業者がバーベキューケータリング協会等を通じて、ゴミを削減、持ち帰る等の試みもなされている。
出典:wikipedia
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