ドクターペッパー (Dr Pepper) とは、1885年にアメリカで発売開始された炭酸飲料である。キャドバリー・シュウェップス社 (Cadbury-Schweppes) からスピンアウトしたドクターペッパー・スナップル・グループが販売しており、ダラス郊外のテキサス州プラノに本社がある。アメリカ・バージニア州在住のペッパー氏がドラッグストアを兼業し、そこのスタッフが実娘との結婚を切望して、仕事上の能力を認めてもらおうと開発、その後1885年カリフォルニア州で商品化を始めたといわれている。ドクターペッパーは、1885年にアリゾナ州ケーヴ・クリークで初めて販売されたとされており、1904年にアメリカで行われたセントルイス万国博覧会によってアメリカ国内に広まった。実際に初めて販売された日は不明ではあるが、アメリカ特許商標庁は、1885年12月1日をドクターペッパーが初めて売り出された日と認定している。モリソンズ・オールド・コーナー・ドラッグストアのオーナー、ウェード・モリソンがかつて勤務していたドラッグストアのオーナーである、チャールズ・ペッパー博士の名前から商品名が取られているが、実際に材料を選び、味を調合したのは同じ店で働いていた薬剤師のチャールズ・アルダートンである。コカ・コーラやペプシコーラと違い、コーラを素に作られた飲み物ではない。ドクターペッパーの味は、ソーダ・ファウンテンにあった数種類の味を混ぜて作られたということになっているが、23種類とされている原料は未だに非公開であるため確認できない。ウェイコにあるドクターペッパー博物館で、その材料の一部が公開されている。なお、材料の1つとしてプルーンジュースが使われているという噂が1930年頃より存在しているが、このことは製造元により否定されている。アメリカ合衆国においては、ごくメジャーな飲み物として知られており、コンビニエンスストアやファーストフード店で流通している。1997年にオーストラリアでドクターペッパーの販売が開始された。テレビCMや安価な小型缶で市場の獲得を狙ったが、獲得に向けての努力は続けられず、消費者の間で受け入れられなかった。2003年の末まで1.25リットルのペットボトルで販売されていたが、現在では販売は終了している。日本では1973年から販売されているが、全国で一般的に飲まれている飲み物ではないとされている。まず、その理由として、独特の風味が受け入れられず、好き嫌いが分かれる飲み物とも評されていることが挙げられるが、首都圏、東海地方及び沖縄県以外では一般的に流通していないことも挙げられる(関東ローカル#関東ローカルの商品参照)。一時期日本コカ・コーラの販売網から外れてカナダドライ系列で製造・販売されていたことや、現在日本において定期的に販売を行っているのが、コカ・コーライーストジャパンの旧東京地区、旧利根地区、旧三国地区、旧セントラル地区のうち旧富士地区、沖縄コカ・コーラボトリングの5区域のみなので、首都圏、東海地方及び沖縄県以外では、知名度の低い商品となっている。旧利根エリア(千葉県、栃木県、茨城県)および東京都と沖縄県では、多くのコカ・コーラ自販機で販売され入手しやすい状況となっている。旧三国エリア(埼玉県、群馬県、新潟県)、旧富士エリア(神奈川県、山梨県、静岡県)では前者ほど販売網は広くは無いが、缶入り又はペットボトル入り製品が自販機やスーパー等で入手できる。それ以外の地域では現地販売会社がレギュラー商品として扱っていないが、一部の小売チェーン店(ヴィレッジヴァンガードやドン・キホーテ、コストコ、成城石井)等で入手できる。また、通信販売で購入したり、輸入食料品店などで入手することが可能である。Amazonなどのいくつかの通信販売業者が取り扱いをしており、どのような地域でも入手不可能という訳ではない。尚、国産品と輸入品のどちらが売られているかは販売される店舗によって異なる。旧利根エリアでは、利根ソフトドリンク(現:イトシア)を介して長年に亘り主力商品として販売されているため認知度が特に高い。これは、瓶売りが中心だった時代に他のコカ・コーラ製品よりもドクターペッパーは10円安・くじ付きで販売され、お小遣いの少ない小・中学生に支持されたという歴史的側面、および利根社が管轄する自販機には高い確率で充填されていたという物理的側面が大きく作用している。近年までこの瓶入り製品が販売されていたが、コカ・コーライーストジャパンプロダクツ発足に伴う工場再編の流れの中、茨城工場のガラス瓶製品ラインが廃止されたのに伴い終売した。ワンウェイ瓶製品はみちのくコカ・コーラボトリング青森工場に生産を委託し継続して販売されていたがこれも現在では終売した。旧東京コカ・コーラボトリング地区では、80年代半ばに東京カナダドライ社に販売が移管され、一時期カナダドライの自販機にて扱っていた(後に東京カナダドライ社がカルピスに身売りされ東京カルピスビバレッジとなると、その管轄自販機で引き続き販売された。そのため自動販売機に貼ってあった写真にはカルピスウォーター、blendy缶コーヒー、ドクターペッパーが並んで写っていた)。また、旧三国コカ・コーラボトリング、旧富士コカ・コーラボトリング、沖縄コカ・コーラボトリングの販売区域内ではそれぞれ子会社の三国フーズ、富士ビバレッジ、沖縄カナダドライ(現:琉仁カスタマーサービス)名義で販売された。なお1973年のドクターペッパーの発売開始と期を同じくして、一部コカ・コーラボトラーから類似商品であるミスター・ピブが発売されたが、売り上げが芳しくなく短期で販売終了となった。また、関西では近畿コカ・コーラボトリング(現:コカ・コーラウエスト)がラインナップ拡充の目的で1983年4月に350ml缶を発売したが、思ったように消費者に受け入れられず2年で終売した。その後、関西地方のコカコーラ・ボトラーからは正式販売されていない。2009年10月にはパッケージデザインをリニューアルした。2013年5月頃よりペットボトル形状が専用品から汎用品に変更された。2011年、主要登場人物がドクターペッパー(及び名前が似た飲み物)を愛飲しているという設定を持つ作品が偶然にも相次いで地上波で放送され、売り上げにも影響を及ぼしたという分析する報道があった。2013年、映画『劇場版 STEINS;GATE 負荷領域のデジャヴ』が放映される前に販売された映画鑑賞前売り券とイラスト集には、ほぼ抱き合わせの形で常温保存したドクターペッパーが付けられて販売された。一部限定であったがこれに関して販売メーカーのコカ・コーラ社はノータッチで一切関与していない。そもそもが番組スポンサーですらなかった。2004年10月25日にチェリー・ヴァニラ・ドクターペッパーが、アメリカ南部や中西部で先行販売されており、2005年からアメリカ全土で販売される予定である。また、ダイエット・チェリー・ヴァニラ・ドクターペッパーという0カロリーのダイエット・バージョンもある。イギリスではドクター・ペッパー・ゼロというゼロカロリーのものも存在する。2006年には、ドクターペッパー・ベリーズ&クリーム(ダイエットもあり)が米国において販売開始された。カフェインを取り除いたカフェインフリー・ドクターペッパーも存在する。また、日本においても1990年前後に東京カナダドライから低カロリーのドクターペッパー・ライトが販売されていた。現在は、日本国内においてダイエットドクターペッパーという0キロカロリーのドクターペッパーが販売されている。砂糖の代わりに、異性化液糖を用いたドクターペッパー・テンが米国で発売されているが、10カロリーながらも大胆な味で女性向けではないと明記されている。
出典:wikipedia
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