宮崎交通株式会社(みやざきこうつう)は、日本の宮崎県を中心にバス事業などを行う会社である。宮崎県内に広くバス路線網を有し、県内には同等規模の同業会社は存在せず、ほぼ独占企業である。「宮崎県観光の父」である岩切章太郎により、1926年4月22日に前身である宮崎市街自動車が設立、1943年戦時企業統合政策により宮崎鉄道・宮崎バス・都城自動車が合併、県内におけるバス会社は1社となり、現在の独占体制が形成される。1960年代前後の新婚旅行ブームの中核企業として発展する。21世紀に入ってから収支が悪化し、2005年1月18日に産業再生機構の支援を受けることが決定。雲海酒造、宮崎空港ビル、宮崎ガス、宮崎銀行、宮崎太陽銀行、全日本空輸、九州電力、西日本鉄道、ニッポンレンタカーサービスなどの私企業の支援も受けたグループ8社の統括持株会社「宮交ホールディングス」の経営下に入り、2006年10月27日に弁済が完了した。この支援期間中に路線の見直しが行われ、減便や廃止が多くあった。宮崎県のほぼ全域を主たる営業エリアとし、宮崎市・延岡市・都城市・小林市・児湯郡高鍋町を中心として広範囲に一般路線バス網を持つ。同エリア発着の中長距離高速バス9路線、エリア内の定期観光バス1路線を運行している。乗合バスは320系統、走行キロ1326万6000kmにおよび、386台の車両を保有し年間939万4000人を運ぶ同県の最大手公共交通機関となっている。また、貸切事業も行っている。2010年代に営業所 - 管理所制度を再編。☆印の営業所は旅客・小荷物の取り扱いも行っており(いわゆるバス駅に該当)、「バスセンター」とも称する。バスセンターでもある営業所は中心市街地に位置している。その他の営業所はバスセンターではないが、付近に停留所がある。また、宮崎中心市街地のデパート内に本社事務所「バス案内センター」を構える。「バスセンター」は他社で言うバスターミナルに近い概念であるが、専用バスバースの有無によらず出札所(券売所)の有無によるためいわゆる「バス駅」に該当する。営業所であるものと単に出札所を備えるだけの2種類がある。いずれも中心市街地または中心的な施設内に位置し、屋内待合所を設けている事例が多い。国富・宮崎空港は小荷物を取り扱わない。宮交では従来よりバスセンターを重視し、県内主要都市中心部に配置させた。この方針は経営再建後も概ね維持されており、2013年には国富を「待合所」からバスセンターに昇格させている。2014年現在、県内に12ヶ所(内2箇所は案内所)設置されている。ICカード式乗車カード「宮交バスカ」を2002年より導入していた。2015年11月14日より、nimocaを導入したため、宮交バスカは発行停止となった。利用も2016年3月31日で終了となった。大人1800円、学割1500円、子供1000円の1日乗り放題乗車券を発売している。一日乗り放題だが、高速バスなど一部のバスには乗れない。購入は本人でも代理でも可能。ただし、乗車時は中高生用は生徒手帳などの身分証明書が必要。購入可能な所は県内各営業所および、コンビニ発券機。車内での購入は不可。宮崎県内の全市町村、鹿児島県曽於市の一部に路線を持つ。車体は白地に青、薄青のストライプ塗装である。概ね郊外の住宅団地(大学)発着で中心市街地を貫通する系統が多い。宮崎市内線各系統は宮崎市街地(宮崎駅、デパート前、橘通、宮交シティなど、系統によって経由地は異なる)を通る。並行するJR日豊本線より本数面で優位に立っている。かつてフリー乗降区間は都城の山間部等の一部路線に限られていたが、2010年10月の改正において宮崎市内でも導入を始めた。宮崎市内のバス停の場合、該当区間のバス停にフリー乗降区間である旨の掲示が貼り出してある。有力観光地である日南海岸国定公園(青島・堀切峠・鵜戸神宮等)を含む宮崎から概ね約30km圏各地へ運行している。JR日南線・宮崎空港線より本数が多く、本数面や利便性で優位に立っている。宮崎市街地側のターミナルは宮崎駅前バスセンター、宮交シティなど系統によって異なる。※印は宮崎空港リムジンバス(空港連絡バス)を兼ねる。旭化成の企業城下町である延岡の中心部や工場を通り、郊外の住宅団地からの通勤・通学需要などを支える。2000年代までに市内一号線(南営業所前 - レーヨン前間)等純粋な市街地内完結系統は衰退した。これはより郊外へ直通する一ヶ岡、桜ヶ丘等の住宅団地路線が市街地を貫通しているためで、また郊外線系統も市内線区間で両者分け隔てなく利用されている背景もある。鉄道結節がやや弱かったが、1999年には延岡駅前広場への乗り入れを果たしている。有力観光地高千穂、日豊海岸国定公園を含む延岡から概ね約30km圏に各地に路線を延ばす。高千穂方面は高千穂鉄道高千穂線廃止後、バスが唯一の乗合交通機関となった。延岡側のターミナルは古くから延岡駅前バスセンターであり、市内線よりも鉄道結節が重視された形である。一部系統は延岡駅を越え南延岡(南営業所前)を始発・終着とする。以前はJR日豊本線より本数面で優位に立っていたが、土々呂を越え日向市方面については運賃面でJRに差を付けられており、本数は減少傾向にある。長井方面についてはJRとともに著しく本数が少ない。細島港にあるイオンタウン日向敷地内にある停留所をターミナルとし、富高市街地を通る。かつては富高市街地にあった日向バスセンター(日向自動車営業所)がターミナルであった。西方の山間部へ向かう路線などがある。JR日豊本線並行路線については美々津駅止まりとなっており、宮崎直通については廃止されている。高鍋バスセンターは高鍋市街地にあり、高鍋駅とは1.5km程度離れている。宮交で単に「高鍋」という場合は高鍋バスセンターを指す場合が多い。鉄道結節よりも高鍋バスセンターにおける宮崎方面との接続が重視されている。小林バスセンターを発着し、宮崎方面のバスと結節する。小林駅とは約400m離れている。イオン都城、イオンモールを始発・終着とする系統が多く、事実上のターミナルと化している。宮崎方面特急バスとの結節点は西都城駅、都城駅前であり、都城市街地系統はいずれか両方とも経由する。一般路線と同じ白地に青、薄青の塗装だが、塗り分けは一般路線バスとは異なっている。会社名等は共同運行相手先事業者。2012年4月1日現在、「日南海岸と九州の小京都飫肥コース」の1種類がある。宮崎市内を起終点に、宮崎県南部の青島・堀切峠・鵜戸神宮・飫肥を回る。土日祝日・1月1日・1月2日のみ運行する。宮崎観光が全盛期だった昭和40年代には6コースが設定され、毎日運行されていた。宮崎市内を起終点に都井岬やシーガイアを回るコース、高千穂バスセンターを起終点に天岩戸神社・高千穂峡などの高千穂町内の観光地を回るコースもあった。また、宮崎地区においては、1986年4月からすべての路線に行先番号がつけられている。2005年8月のダイヤ改正では若干の変更があった。現在行先番号の概要は次のとおり。ただし行き先に番号がついているため、逆経路が必ずしも同じ番号とは限らない。すなわち宮交シティ行や宮崎駅行などは番号が存在しない。2011年10月より改正が行われ、都城行きなどの他営業所の路線にも路線番号が振り分けられた。また、同じ行き先の別経路には枝番号がつけられている。2011年9月までの行き先番号国産4メーカー(三菱ふそう・日野自動車・いすゞ自動車・UDトラックス(旧:日産ディーゼル))の車両が均等に在籍しているものの、ここ最近は路線バスに関してはいすゞ、高速バスは三菱ふそう製が優先的に選択される傾向が強い。また、中古車の導入実績がほとんどなく、製造後20年以上経過した車両も整備し大切に取り扱っている点も宮崎交通の特徴である。なお、路線バスのほとんどは中型車である。車体塗装は白地に青色・スカイブルーのラインである。一般路線車と貸切車・高速車では塗り分け方が異なる。かつては高速バスでは路線ごとの専用塗装が施されていたが、2000年代以降、貸切車と共通の塗装の新車が導入されている。1962年までは鉄道事業を行っていた。詳細は宮崎交通線の項を参照。観光施設として「こどものくに」などを経営するほか、保険事業、航空事業(全日空宮崎地区総代理店)を行っている。全日空の総代理店では、名古屋鉄道と並び全日空に社外取締役を輩出するなど有力総代理店として、空港でのハンドリング業務を展開している。以前は、全日空総代理店としての市内カウンター業務や予約センター業務並びに、日本エアシステム総代理店業務や日本航空空港ハンドリング業務も行っていた。宮崎交通が運営していた「サボテンハーブ園」は2005年3月31日に営業を終了した。また、霧島サービスエリアの事業も行っていたが、現在は「宮交ショップ&レストラン」に業務が移管されている。
出典:wikipedia
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