アルデバラン(Aldebaran)は、おうし座α星、おうし座で最も明るい恒星で全天21の1等星の1つ。冬のダイヤモンドを形成する恒星の1つでもある。オリオン座γ星からプレアデス星団の中間に位置する。オリオン座の真ん中に並んでいる3つの星を、東から西(北半球では、左から右)に結んで延長していくと、最初に突き当たる明るい星がアルデバランである。北半球の中緯度地域では、12月上旬頃には、ほぼ一晩中アルデバランを観察することができる。また、春の夕方や、秋の明け方にも見えることができる。黄道のすぐそばにあるため、毎年5月下旬から6月上旬には太陽がすぐそばを通り、この頃は地上からは全く観測することができない。同じように、惑星や月も頻繁にそばを通過する。時には月に隠されてしまう(星食)こともある。1等星のなかで、月に隠されることがある恒星は、他にレグルス、スピカ、アンタレスがある。アルデバランの周囲には、地球に比較的近い星団であるヒアデス星団がV字型に広がって見え、アルデバランもそれに属するように見える。双眼鏡でアルデバランを見ると、周囲にたくさんの星が輝いていて大変美しい。しかし、ヒアデス星団は太陽から151光年とアルデバランの2倍以上離れており、アルデバランはヒアデス星団には属していない。占星術では、アルデバランは富と幸福の前兆となる幸運の星だと考えられてきた。ペルシア人にとっては、紀元前3000年頃から、アンタレス、フォーマルハウト、レグルスと並んで、ロイヤル・スター(王家の星)の1つだった。視等級は0.85等と表記する資料が多いが、変光星であり、肉眼で変光を確認するのは難しい。しかし、光電測光を用いなくても写真観測で僅かに変光するのが分かる。アルデバランがオレンジ色をしているのは、核融合の燃料となる水素を使い果たして主系列星から赤色巨星に移行しているからであり、現在はヘリウムを核融合させている段階である。LB型の脈動変光星であり、0.75等から0.95等までわずかに明るさを変える。アルデバランは連星であり、13.5等級の小さな赤色矮星が主星から数百auのところを回っていて、地上から見ると31秒角離れて見える。1997年には、巨大な惑星か小さな褐色矮星を持っている可能性が報告された。質量は最小で木星の11倍であり、アルデバランから1.35auの軌道を回っている。アルデバランは、固有運動が比較的大きい星である。1718年、アテネで509年にアルデバランの星食が起こったという記録を調べていたエドモンド・ハレーは、彼の時代のアルデバランの位置では星食は起こらず、当時のアルデバランは数分角だけ北にずれていたはずだということに気づいた。現在では、アルデバランは、1年間に0.2秒角の速度で南南東に動いており、秒速54kmで太陽系から遠ざかっていることが分かっている。初めて太陽系を離脱し、外宇宙に旅立ったアメリカの木星無人探査船・パイオニア10号は、現在おおよそアルデバランの方向へ飛行中である。アルデバラン付近に到達するのは、今から約200万年後と推定されている。学名はα Tauri(略称はαTau)。アルデバランという名前は、アラビア語のアッ・ダバラーン( ; 、ad は定冠詞 al の連接形)に由来する。これは、「後に続くもの」という意味であり、アルデバランが東の地平線から昇ってくるときに、プレアデス星団の後に続いて昇ってくることからの命名である。また、コル・タウリ()という名前もあり、これはラテン語で「牡牛の心臓」という意味である。現代英語では一般的にAldebaran (アルデバラン)、Alpha Tauri (アルファ・タウリ) と呼ばれる。日本では、後星(あとぼし)、統星の後星(すばるのあとぼし)、統星の尾の星などという、アラビア語と同じ発想の名前が見られる。また、赤星という、色に着目した名前もある。
出典:wikipedia
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