アーム・スレイブは、賀東招二の小説『フルメタル・パニック!』、および外伝小説『フルメタル・パニック!アナザー』に登場する、架空の人型兵器。以下はその設定である。"armored mobile master-slave system"の略であり、直訳すると“主従追随式機甲システム”。ただし、作中では強襲機兵(きょうしゅうきへい)、あるいはASと呼ばれる。なお、"強襲"という言葉の意味の問題から、日本政府の公文書においては主従機士という呼称が使われているという設定があり、外伝小説『フルメタル・パニック!アナザー』に登場するAS-1 ブレイズ・レイブンの調達予定名は「一一式主従機士」であった。この「強襲機兵」という名前の由来については、アーム・スレイブの登場時に、そのASという略称が"Assault Soldier"の略という誤った報道が流れ、結局それが一般化したという設定である。M4等、ASの黎明期に開発・運用されていたAS。既に作中でも第二世代機が主力となっており、ほとんど登場しない。反応速度が遅く、移動や姿勢変更には時間がかかるものの、既存の兵器に対抗できるだけの能力は有していた。第一世代ASが開発された時期は、ASは未だ機甲部隊の中でイレギュラーな存在であり、待ち伏せや市街戦くらいでしかその有効性はないとされていたが、海上における潜水艦と同様に、"どこにでもいる兵器"と言うことも出来る。Rk-92 サベージやM6 ブッシュネルなどを代表とするAS。作中では各国の軍隊やテロ集団など大半の主力機がこの第二世代ASであり、今後も当分はこの第二世代ASが主流となると考えられている。第一世代に比べて、操縦性や汎用性、信頼性が高くなったため一気に陸上兵器の主力としての地位を確立した。そのため各国が導入に動き、ソ連やアメリカ以外のフランスや日本・イギリス・ドイツなども独自のASを製作するにいたった。主動力は主にガスタービンエンジンであるが、素材系の性能向上により現行のものより燃費が向上している。しかしその騒音から静粛性に欠け(M6A3のように、大容量のコンデンサを積むことで限定的に無音駆動を実現した機体もあるが)隠密行動には向かない。またマッスル・パッケージの出力が不足していたことから、油圧を併用したバイナリ方式で駆動している。ゆえに質量が増えがっしりとした体系となっており、またそれに伴い部品数も増加しており整備が大変になるという欠点も持つ。初期の第二世代ASの中には、ディーゼルエンジンで稼動するものもある。なお、第一世代ASからの世代交代に際して、車輌形態への可変機構を組み込んだXM5が開発されている。しかし、舗装された路面などを移動する際にはタイヤで移動した方が燃料消費が少なく、また脚部の消耗を抑えられる利点があるとはいえ、人型兵器としてのASの信頼性を損なうものでもあった。そのため、第二世代以降の機体にこのような可変機構を持った機体は登場していない。ただし、ASの技術を転用して開発された人型作業機械「パワー・スレイブ(PS)」の一部には、車両への可変機構を備えたものも存在している。M9 ガーンズバックを代表とする新型AS。M9は、作中ではミスリルなどを中心とする資金の潤沢な一部の部隊でしか使用されておらず、米軍などでは公式には開発中となっている(『つどうメイク・マイ・デイ』以降、米陸軍特殊部隊にも極秘に配備されている)。東側ではZy-98 シャドウが開発されている。第二世代に比べ圧倒的な機体性能を持っており、戦場ではもはや優位ではなく覇権を保有しているとも言われる。10数年後の『フルメタル・パニック!アナザー』の世界ではドイツ、フランス、イスラエルなどの国々でも第三世代ASが開発され各国で実戦配備されている。主動力はパラジウムリアクターによる常温核融合発電(正確に言えばサーミオニック発電)で、完全な電磁収縮筋による電気駆動と共に高い運動能力と瞬発性、隠密性を合わせ持つ。電磁筋肉の技術が発展しそれ単独で十分な出力を得られるようになったため、第二世代で併用されていた油圧系を廃止した。そのため機体重量が大幅に減り、そのシルエットは第二世代機に比べると大幅にスリムなものになっている。また、機体重量が減ったにもかかわらず、マッスル・パッケージに防弾機能がついているため、出力・防御力共に第二世代機に勝っている。ただし、米軍が採用したM9(A系列)はROEの関係上、ある程度の被弾を受けるため、防御性能を考慮し金属・ポリマーのハイブリッド式を採用。これにより、自重の増加と運動性能の低下を招いている。さらに、軽量化によって機体スペースに余裕ができたため第二世代に比べ多くの装備を積むことができ、不可視モードのECSや高性能なセンサー類、高度なAIが搭載されており、搭乗者の負担が軽減された。しかし高性能であるがゆえに第二世代機に比べ乗り手を選ぶ機体ともなっており、また、これ以上運動性能や瞬発性を上げても人間のほうが耐えられなくなるといわれている。ASを戦闘機にたとえた場合、第一世代が第一次世界大戦の複葉機、第二世代が第二次世界大戦のレシプロ機、第三世代が超音速ジェット機のようなものであると作中でミスリルのサックス中尉は語っている。また『フルメタル・パニック!アナザー』に登場する日本製第三世代ASブレイズ・レイヴンは機体構造は通常の第三世代の設計を踏襲しているが、AS用クラスター式アークジェット推進器「アジャイル・スラスタ」を装備することによって、世界的な基準でどの世代のASにも当てはまらないコンセプトの機体となっている。『フルメタル・パニック!アナザー』の時点では開発が進行中であり、米軍の次期主力ASとしてキャバリア社とGE社による『XM11』、ジオトロン社による『XM13』の競争試作が行われているがいずれも詳細不明。パワー・スレイブの略。『フルメタル・パニック!アナザー』に登場。AS関連技術を用いて開発された、民間用の人型作業機械。同作の世界では、AS関係の技術が一般的なものとなっていることによるスピンオフ製品である。
出典:wikipedia
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