ヨグ=ソトース(Yog-Sothoth、ヨグ=ソトホート)は、クトゥルフ神話に登場する架空の神性。ハワード・フィリップス・ラヴクラフトの小説である『銀の鍵の門を越えて』に登場する存在。作中では主人公のランドルフ・カーターが出会った際、次のように描写されている。以下は森瀬繚の『図解 クトゥルフ神話』による。ヨグ=ソトースは時空の制限を一切受けない最強の神性にして、「外なる神」の副王とされる。時間と空間の法則を超越しており、全ての時と共に存在し、あらゆる空間に接しているという。「ひとつにして全てのもの」「全てにしてひとつのもの」ともいう。過去・現在・未来はヨグ=ソトースの中で一つであり、全存在(「外なる神」や旧支配者すらも)がヨグ=ソトースに含まれている。ヨグ=ソトースこそが全情報を最大漏らさず記録している「アカシャ年代記」ともいわれる。この神は一つの概念であると同時に、手で触れられない「ヨグ=ソトースという現象」でもある。無定形の怪物とされる。時空間の底の底、混沌の只中で永遠に泡立ち続けており触覚があるが、その装いは一つ一つが太陽のように強烈な光を放つ玉虫色の球体の集積物であるという。ヨグ=ソトースの化身はウムル・アト=タウィルといい、ヴェールをまとう人間の姿をしており、銀の鍵の持ち主を窮極の門へ案内する。この化身は「案内者」「窮極の門の守護者」「生命長き者」「最古なる者」とも呼ばれる。銀の鍵が開く、「窮極の門」を超えた場所に座すというヨグ=ソトースは実体を備えた神性であり、かつてウェイトリー家の女性との間に子をなしたことすらあったという。ジョン・ディーや初代ランドルフ・カーターといったエリザベス朝の魔術師達は、ヨグ=ソトースを手に入れることで神の座に到達できるとすら考えていたとされる。『ネクロノミコン(死霊秘法)』では、「外なる神」が住まう外宇宙への門こそヨグ=ソトースであるが、門の鍵にして守護者であり、宇宙の秘密そのものともされている。この門を開くための呪文は『ネクロノミコン』に記されているが、17世紀刊行のラテン語版以外の版では肝心の部分が抜け落ちてしまっているという。「ユゴスよりのもの」はヨグ=ソトースを「彼方のもの」と呼んで崇拝しており、プロヴィデンスの黒魔術師ジョゼフ・カーウィンはヨグ=ソトース召喚の呪文を編み出し、これを唱えて彼の者の顔を見たとされる。以下はヨグ=ソトースへ至る順序の要約。ヨグ=ソトースを目指す者はウムル・アト=タウィルに案内を受けつつ、「第一の門」から「窮極の門」へ向かうとされている。オーガスト・ダーレスの体系付けた「クトゥルフ神話」においては外なる神の一柱とされ、全ての時間と空間に遍在するものとされ、「知識」を象徴する存在とされた。アザトースは自らの意思の代行者を必要とし、そのために「無名の霧」と「闇」そしてニャルラトテップを生み出し、内「無名の霧」からヨグ=ソトースが生まれた。当然、その力はクトゥルフ達、旧支配者(The Great Old Ones)の比ではなく、旧支配者たちは巨大な力をもっていても所詮は地球スケールの存在であるが、外なる神は宇宙スケールの存在になる。ヨグ=ソトースは時空連続体の外側、全てに隣接するがどこにも行けない場所に追いやられている。また、外世界にいるものどもは『銀の鍵』を使ってヨグ=ソトースを通過せねばならないとされている。顕現の際、その姿は絶えず形や大きさを変える虹色の輝く球の集積として現れ、互いに接近したり離れたりしている。この球体に触れると火脹れ、組織の乾燥、骨の露出を起こす。ネクロノミコンにも詳細な記述は少ない神性であるが、超古代の魔道書「エイボンの書」にはヨグ=ソトースについてある程度詳細な記述があるようである。しばしば時空そのものであるとも解釈される。リン・カーターによればクトゥルー、ハスター、ヴルトゥームは息子だとされる。シュブ=ニグラスの夫ともされ、シュブ=ニグラスとの間にナグとイェブの双子をもうけたともされている。特定の眷属は持たないようだが、『ダンウィッチの怪』に登場するウェイトリィ家の双子の場合のように、しばしば人間との混血児を作っている。「ネクロノミコン」には、「過去、現在、未来のすべてはヨグ=ソトースの中で一つである」と書かれている。千匹の仔を孕みし森の黒山羊「シュブ=ニグラス」を妻とし、その婚姻により多くの子孫が生まれ、その一部が太古の地球に飛来した。それがクトゥルフとその眷属たちを始めとする旧支配者である。これらの事は、ラヴクラフトが作家仲間に送った手紙の中などに書かれている。ラヴクラフトの作品の中では、クトゥルフを超越した存在としてヨグ=ソトートは描かれていた(参考文献、ラヴクラフト著『ダンウィッチの怪』)。
出典:wikipedia
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