電気機器の冷却方式 (でんきききのれいきゃくほうしき) は、電力機器の損失による熱を放散する方式。電力機器の正常な動作、寿命の延長のために重要なものである。外部空気で直接冷却するもので、主に小型機器に用いられる。フィンなどで機器の放熱面積を大きくすることが多い。粉塵による放熱面の汚損・吸湿による絶縁体の絶縁耐力低下の対策が必要である。機器内部に封入された気体で冷却するもので、主に大型機器に用いられる。内部気体の冷却機構が必要である。冷却器内部に封入された熱媒体の相変化で機器を冷却するもので、蒸発冷却・沸騰冷却とも言う。受熱部と放熱部との間を熱媒体を封入した一本の細管を何回も往復させた構造をしている。受熱部で熱媒体が沸騰し、その気相の膨張により液相と気相が熱とともに放熱部へ移動する。放熱部で冷却されると、気相が収縮し冷却された液相が受熱部へ戻る。この自励振動により熱を輸送する。一般のヒートパイプと比べ、放熱面の向きに制約が無く、熱媒体が少なくてすむ。発熱密度の特に高い機器に用いられる。受熱部を下部、放熱部を上部にした、密閉容器中に熱媒体を封入したものである。途中は、沸騰した気体を通す中心部と凝縮した液体を通す外周部の2重構造になっている。熱媒体として、純水・PFCなどが用いられる。大型の静止機器に用いられる。一般に、絶縁油が用いられる。絶縁油の管理が必要である。変圧器・電力用コンデンサなどに用いられる。変圧器の場合、負荷や周囲温度の変化により油の体積が変化し、空気がタンク内を出入りする。これを呼吸作用という。外部空気中の湿気や酸素により絶縁油が劣化し、不溶性スラッジの生成・絶縁耐力の低下が起こる。コンサベータと呼ばれる小タンクを本体タンク内上部に設けて、その中でシリカゲルなどの吸湿材入りの吸湿呼吸器を通じた呼吸作用を行わせる。不活性ガスにより、外気との接触をなくすものである。絶縁油と空気の間に隔膜を設けるものである。クレイ社のスーパーコンピュータ Cray-2 で取られた方式。CPUは高速動作・高密度実装のため高熱を発する。通常の冷却では不可能であった。そこで冷媒フレオンの中にCPUを浸けて、気化熱で冷却した。フレオンの気化熱量は大きく、電気絶縁体であったので選ばれた。そのかわり、メンテナンスのたび毎に、冷媒を抜かなければならず、メンテナンス性はよくない。
出典:wikipedia
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