コスモタイガーII(コスモタイガー ツー)は、SFアニメ『宇宙戦艦ヤマトシリーズ』に登場する、架空の宇宙戦闘機。デザイン担当は松本零士、宮武一貴、板橋克己。通称「コスモタイガー」。『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』から『宇宙戦艦ヤマト 完結編』までの全作品に登場した。ブラックタイガーの後継型として採用された地球防衛軍の主力宇宙戦闘攻撃機である。最も多く登場する単座タイプのほか、単座タイプを改良して総合性能と攻撃力を上げた新コスモタイガー、複座のキャノピーに1人用銃座を備えた三座タイプ、三座タイプを元にした雷撃機が存在する。機体外観の分類としては無尾翼デルタに属し、水平尾翼が無いのが特徴である。全長に対し全幅がかなり小さく、また2つのデルタ状垂直尾翼も極めて背が低い。主翼は内翼と外翼で構成され、極めて小型、小面積である。外翼には下反角がついている。機体設計が極めて優秀であったためか、本機の後継機であるコスモパルサーにも本機の機体構成を受け継ぎ、発展させた設計が採用されている。エンジンは2基搭載で、大気圏内外で両用可能。また本機はノンオプションのままの単体で大気圏離脱が可能なほどの高推力を誇る。補助ノズルを機首部に左右下1基ずつ計3基、底部には左右に縦に2基の計4基を配置している。戦歴は初陣の白色彗星帝国戦役からディンギル帝国との戦いまでと豊富で、地球防衛軍の誇るマルチロールファイターとして、ヤマトを自沈するその日まで支え続けた。また、劇中では主にヤマト艦載機として活躍したが、月面基地(『さらば』『宇宙戦艦ヤマト2』)やガニメデ基地(『ヤマト2』)、地球本土基地(『ヤマトよ永遠に』)などのように地上基地での運用もされている。その後、『宇宙戦艦ヤマト 復活篇』までの間に、後継機であるコスモパルサーに取って代わられ、退役した。デスラーもその性能を高く評価していたようで、ガルマン・ガミラス帝国時代に本機に似た設計思想の戦闘機「ゼーアドラーIII」を開発・配備していた。劇中では戦闘班の古代進やコスモタイガー隊員のみならず、工作班の真田志郎(『ヤマト2』第20話)や空間騎兵隊の斉藤始(『ヤマト2』第9話)が操縦したこともあり、アナライザーも『ヤマト2』第12話、第20話で三座タイプに同乗したことがある。作画面では、金田伊功によって特撮を意識して勢いを強調したアクションシーンが描かれている。『さらば』にみられる、カメラアングルの動きを計算に入れてディフォルメされたコスモタイガーIIは「猫背の飛行機」とも形容されている。『永遠に』以降は、機首部が長く強調されたパースで描かれることが多くなり、動きもより多彩になっていった。テーマBGMとして「新コスモタイガー」「FIGHT II」「FIGHT!コスモタイガー」「FIGHTコスモタイガーII」などが作曲されており、ヤマト艦載機としては2015年現在においてももっともBGMが多く作曲された機体である。特に「新コスモタイガー」はコスモタイガーが登場しない『復活篇』『宇宙戦艦ヤマト2199』においてもアレンジされ使用されている。『さらば』から『ヤマトIII』にまで登場する1人乗りのコスモタイガー。機首下にアンテナを1本備える。ハードポイントは翼下に左右1か所ずつ、胴体下中央に1か所と胴体下両端に1か所ずつの計5か所である。本機専用ミサイルも設定されているが、増槽とデザイン・塗装が酷似していることから作画の際に混同されることも少なくはなく、『ヤマト2』までは一応明確に区別されていたものの、『永遠に』以降の作品ではこの「ミサイル」は姿を消し、代わりに「増槽」がミサイルとして扱われるようになっている。固定武装として、機首部に30mmパルスレーザー機関砲を左右に4門ずつ計8門と、主翼に12.7mm実体弾機関銃を左右に5門ずつ計10門備える。しかし、劇中では機首部から実体弾を出すシーン(『ヤマトIII』第9、25話)があるなど、描き分けはなされていない。キャノピー後部にエアブレーキとスラスターを1基備える。塗装は灰色を基調とし、機首上面からキャノピー前部にかけて黒色に塗られ、機首・増槽・ミサイル先端、エンジンノズル部分がオレンジとなっている。山本明率いる山本隊の機体は、オレンジの部分を黄色に塗っていた。『さらば』『ヤマト2』『永遠に』に登場。「戦闘爆撃機タイプ」と呼ばれることもある、3人乗りのコスモタイガー。内訳は機首キャノピーに2名、胴体背面の回転銃座に1名である。機首下のアンテナが単座タイプの1本に対して2本であり、胴体下部のハードポイントは2か所のみ(中央部のものが無い)。固定武装は背面に20mm2連装パルスレーザー旋回機関砲を1基備えるが、機首部の30mmパルスレーザー機関砲が左右3門ずつ計6門に、主翼の12.7mm実体弾機関銃が左右3門ずつ計6門に減らされている。尾翼は引き込み式で、回転銃座の射界を妨げないようにしている。塗装は単座タイプに準ずる。本機の活躍は白色彗星帝国との最終決戦が挙げられる。『さらば』では、古代操縦の本機に真田が同乗してカタパルト発進し、他機にも空間騎兵隊隊員が同乗して多数が都市帝国へ突入する。真田と斉藤によって動力炉に爆弾がセットされた後、残っていた1機が古代の操縦により加藤三郎を乗せて都市帝国を脱出したが、加藤は後部銃座で戦死していた。『ヤマト2』では、古代と真田の乗る機体がコスモゼロに変更され、脱出シーンでは加藤操縦の三座タイプに古代と真田が乗り、操縦席で加藤が息絶えている。その後は『永遠に』で登場するが、地球の第7有人機基地で暗黒星団帝国軍の戦闘爆撃機に地上撃破されただけで、活躍シーンはない。この作品が三座タイプの最後の登場になった。『ヤマト2』第20話にのみ登場。三座タイプのバリエーション機。「CT-II改 雷撃機(コスモタイガーII改雷撃機)」と呼ばれる。機首が短く、胴体部両端のハードポイントに大型の宇宙魚雷を各1本、計2本懸吊する。さらに翼下には増槽とは形が異なる武装(何なのかは明言されていない)を計2発装備する。胴体背面に装備された自衛用の20mm2連装パルスレーザー旋回銃座以外は固定武装は無く、空戦は考慮されていない。また、機首部のアンテナがない代わりに、対艦レーダー似の装備が取り付けられている。機体は赤茶色系を基調としており、機首上面からキャノピー手前にかけて黒色に塗られ、機首・増槽・ミサイル先端、エンジンノズル部分が黄色となっている。劇中では主力戦艦改造の宇宙空母に搭載されており、フェーベ沖で出撃。古代搭乗のコスモゼロの指揮下に入ってヤマト艦載のコスモタイガーと交代し、白色彗星帝国軍の空母を多数葬った。なお、古代は本機を「急降下爆撃機」と呼んでいた。『永遠に』『ヤマトIII』においてコスモゼロに代わり登場した古代用コスモタイガー。設定画には「新コスモゼロ 古代機」と記載されているが、劇中でそう呼ばれることは無かった。外見は単座タイプとほぼ同一だが、胴体下両端のハードポイントに設置されたパイロンに1か所につき対艦ミサイルを2発ずつ搭載することが可能になっている(劇中では、従来の単座タイプと描き分けはできていない)。また、識別のために垂直尾翼がオレンジ色に塗装されている。当初は古代機専用のエンブレム(大鷲、または鷹が翼を広げた図)が考案されていたが、不採用となった。その後、この機体の名称は「新コスモタイガー」へ変更されている。劇中では黒色艦隊前線補給中間基地を攻撃するため、コスモゼロと同じくカタパルトから出撃し、他のコスモタイガーを率いた。なお、この場面では指揮下の機体もすべて古代機と同じ姿で描かれている。中間基地への攻撃を開始した場面で、ミサイルを発射した時の加藤四郎機も同様である。『ヤマトIII』では、第2話でヤマトのカタパルト上で古代が本機を整備しているシーンがあるが、その後は登場しなかった。単座タイプのバリエーション機。上記の新コスモゼロと同一の機体。『ヤマトIII』の第4話、第5話にて通常の単座タイプに混じって本機が複数描かれている。『完結編』においてはカラーリングが変更され、機体上面を濃緑色、下面を明灰白色とする、いわゆる旧日本海軍機色となり、機首先端及び機首下アンテナとキャノピーの縁、エンジンノズル上部が黄色に塗装されている。機首上面からキャノピー背面にかけてが白色で、加藤四郎の機体は垂直尾翼も白く塗られている。翼下のミサイルは海軍色に、胴体下両端のミサイルは灰色を基調として先端部分を紺色に塗られるなど、両者の区別がされている。『完結編』では旧来の単座タイプに代わってこの仕様がコスモタイガーの最終生産型として採用されており、冥王星会戦や都市衛星ウルク上陸戦などでヤマトに多数が配備されていた。なお、『完結編』では作画ミスにより、冥王星会戦で古代が乗るコスモゼロがアップシーンで新コスモタイガーのカラーリングとなっている。PS版『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』、PS2版『宇宙戦艦ヤマト イスカンダルへの追憶』『宇宙戦艦ヤマト 暗黒星団帝国の逆襲』『宇宙戦艦ヤマト 二重銀河の崩壊』に登場する。宮武一貴によりリデザインされており、外観はステルス要素を少し取り入れ、平べったいデザインとなった。「一式艦上戦闘攻撃機」という正式名が与えられ、三座タイプは複座型に設定変更されている。しかし複座型のデザインはアニメ版三座タイプのものをそのまま流用しているため、劇中における機体の外観が単座型とは異なる。さらに『宇宙戦艦ヤマト 二重銀河の崩壊』では、複座型をヤマト艦内で改造した早期警戒型である「一式艦攻改・複座艦上偵察機」が登場している。こちらも宮武によってデザインされている。基本的にはレドームを上部と下部に取り付け、必要があれば分離可能となっている。
出典:wikipedia
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