自切(じせつ)は、節足動物やトカゲなどに見られる、足や尾を自ら切り捨てる行動(ないし反応)。なぜ自ら体の器官を切り捨てるかは状況やタクソンにより異なると思われるが、主に外敵から身を守るために行われる例が多い。すなわち外敵に捕捉された際に肢や尾等の生命活動において主要ではない器官を切り離すことで逃避できる可能性を作り、個体そのものが捕食される確率を下げるための適応であると考えられている。そのため自切する器官はあらかじめ切り離しやすい構造になっていたり、喪失した器官を再生させる等の機能を持つ種が多い。身近な例ではニホントカゲ、ニホンカナヘビ等が自切を行う。自切した尾は、しばらく動き回ることで外敵の注意を引きその隙に逃げることができる。切断面は筋肉が収縮し出血も抑えられる。再生した尾(再生尾)は外観から見ても体色が異なっていたり、元の尾よりも長さが短くなることが多い。また再生尾は中に骨はなく、代わりに軟骨により支えられている。これら自切を行うトカゲ類の尾は、脊椎に自切面という節目があり切れやすい構造になっている。そのため人為的に尾を切断しても、同様の反応は見られない。自然界では自切により外敵から逃避できる可能性もあるが、尾に栄養分を貯めることの多いトカゲ類は飼育下ではメンテナンス中の不注意や物に尾が挟まった際等に自切し結果として体調を崩してしまうことも多い。トカゲ類全てが自切を行うわけではなく、また同じ科でも自切後に再生尾が生えない種もいる。それより体が柔らかいものでは、単に柔らかくて壊れるものとの差が紛らわしい。単に体の一部を自ら切り離す意味で自切を使う場合もある。世間で言う『トカゲのしっぽ切り』というのは、動物のこのような行動に準えて、大きな組織が、特に何らかの後ろ暗いことがあった場合に、組織全体としての危機から逃れるために、適当な地位の誰かを世間に差し出して批判の的とし、あるいは罪状をかぶせることによって、それと引き換えに組織本体は安泰を図ろうとすることを指す。
出典:wikipedia
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