「聞こえる」(きこえる)は、岩間芳樹が作詞、新実徳英が作曲した合唱曲。1991年(平成3年)第58回NHK全国学校音楽コンクール高等学校の部課題曲として作られた。混声四部版、女声三部版、男声四部版が課題曲として作られ、のちに中学生向けに混声三部版(男声パートに一部分かれる箇所あり)も作られた。混声三部版以外は合唱曲集『空に、樹に…』の3曲目として収録されている。第1節は斉唱(ユニゾン)、第2節では主旋律と対旋律が対を成し、それ以降では合唱と、総合的な表現力が要求される。現在では、日本の中学校・高等学校の音楽教育の場や校内合唱コンクール等で歌われる機会が多い。歌詞には、世界中から聞こえてくる情景を前にして、自分が何も出来ない事に対していらだちを覚え、葛藤する若者の姿が描かれている。曲の背景には、天安門事件、ルーマニア革命、原油流出事故、ベルリンの壁崩壊、森林破壊などがある。鐘の音とともに声を上げる群衆、壁越しに聞こえる『歓喜の歌』、破壊された森を追われた人の笛の音など、混迷する世界の音を聞きつつも、それに対して何もできない無力感に苛まれる若者の心情が描写されている。油泥にまみれた海鳥の情景は湾岸戦争を表すものと解説されることが多いが、湾岸戦争は本作品作詞の翌年の出来事であり、結果的に本曲は同戦争での大規模な原油流出を予見したかのように見えることとなった。実際に曲が意図した情景が具体的にどの事故のものかは明言されていないが、作詞以前の時期で海岸の生態系に特に大きな影響を与えた石油流出事故としては、エクソンバルディーズ号原油流出事故が存在する(1989年、アラスカ)。
出典:wikipedia
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