『DOOM』(ドゥーム) は id Softwareによって開発されたコンピュータゲームで、ジャンルはファーストパーソン・シューティングゲーム (FPS) である。FPSというジャンルを代表するゲームタイトルであり、その人気はその後のFPSに多くの影響を与え、オンラインゲームの発展にも寄与している。日本ではFPSという単語が知られていなかった時に、FPSはDOOM系と呼ばれていた。またユーザによってDOOM WAD(現在で言うトータルコンバージョンMOD)と呼ばれる様々な拡張データの制作も行われ、1990年代中頃からはDOOMクローンと呼ばれる亜種も多数作られている。第1作『DOOM』の成功から続編『DOOM II』(1994年)と『The Ultimate DOOM』(1995年)、『Master Levels for DOOM II』(1995年)、『Final DOOM』(1996年)等の拡張パックも発売され、また PC-DOS 以外の様々なプラットフォームへも移植された。さらに2004年にはゲームシステムを刷新した『DOOM3』が発売されている。2007年8月よりシリーズ3作+各拡張版がsteamによるDL販売を開始。サイバーフロントが輸入代理店になっていたとはいえ、既に販売が終了していたDoom3を含め入手困難だった状況は解消された。このSteam版DOOM1&2(+拡張パック)はあえてMS-DOS版をエミュレーターを用いて起動させている。『DOOM』は流血描写や銃撃シーンなどの暴力的な表現が問題視され、常に論争の的となってきたコンピュータゲームでもある。ゲームデザイン及びレベルデザインは、アメリカン・マギーが担当。『DOOM』は、プレイヤーキャラクターの一人称視点でゲーム進行し、そのほとんどが敵を撃ち殺すことに費やされるファーストパーソン・シューティングゲームであるが、単純なアクションゲーム然としたものではなく、秘密の部屋や隠されたアイテムを見つけたり、次のエリアに進むために鍵や遠隔操作の開閉装置を操作したりすることが必要となるアドベンチャーゲーム的な探索の要素も持っている。ゲームは、チェーンソーや散弾銃といった現実にある武器からBFG9000の様な架空の武器までを駆使して、ゾンビ化した軍人やインプ、バロン、サイバーデーモンなどの地獄の悪魔達を倒していくものである。但しこれらの敵は数に頼った単純な攻撃しかせず、熟練したプレイヤーとなると敵の同士討ちを誘うように行動することも出来る。また、スタンドアローンでの単独プレイの他に、ネットワークを利用した2~4人プレイ用のゲームモードがあり、協力プレイ「co-operative」モードと対戦プレイ「deathmatch」モードの二つを楽しむことができる。このマルチユーザ対戦は、id Software から発売された『Quake』シリーズによって FPS におけるスタンダードなものとなった。また、『3』をモチーフに実写版『DOOM』が完成。2005年10月に全米公開され初登場1位を飾った。日本では2006年4月1日に公開、2006年8月11日にDVDが発売された。『DOOM』は、既に一定の評価を得ていた『Wolfenstein 3D』以上の人気を博した。売り上げこそ150万本にとどまり、1200万本以上を売り上げた『MYST』などに及ばなかったものの、シェアウェア版(ダウンロード販売)の利用者は1500万人から2000万人にのぼると言われている。その高い人気を反映して、以降「DOOM クローン」と呼ばれる FPS が多数つくられた。これら「DOOM クローン」の中には、Apogee Softwareの『Rise of the Triad』、Origin Systemsの『System Shock』、Ken Silvermanが作成したFPS用ゲームシステム「Build エンジン」を採用した3D Realmsの『Duke Nukem 3D』などといった高い評価を得た FPS も多数存在し、このことからも『DOOM』が1990年代の3Dアクションゲームに与えた影響が多大なものであると分かる。1994年にはPC Gamer、Computer Gaming Worldの両誌においてGame of the Yearに輝いた。さらにPC MagazineのTechnical Excellence Award、Academy of Interactive Arts & Sciences の Best Action Adventure Gameを受賞し、2004年4月のPC Gamer10周年記念号においてもっとも影響力のあるゲームの一つに数えられた。一方、そのあまりの人気の高さゆえに悪影響も報告されている。『DOOM』が仕事に対する重大な脅威となり、オンライン対戦やシェアウェアのダウンロードによってネットワークが妨げられたとするいくつかの報告書が存在しており、実際これらの問題のためにインテルやカーネギーメロン大学ではわざわざ勤務時間中のゲームプレイを禁止しなければならなくなったとされている。また、『DOOM』は過度の暴力描写や流血描写、悪魔的なイメージから悪評が高く、その残虐性ゆえにもキリスト教系の団体から幾度も批判され、「大量虐殺シミュレータ」などと揶揄されることもあった。コロンバイン高校をはじめアメリカ合衆国で多発する学校内銃撃事件に関わった少年のうち何人かがこのゲームに熱中していたこともあり、コロンバイン高校銃乱射事件の実行犯が『DOOM』を使用して事件の予行演習をしていたなどという噂が流れたこともあった。第1作『DOOM』は、1993年12月10日に PC-DOS 用シェアウェアとして公開され、前年に発売された『Wolfenstein 3D』に比べ格段に進歩したグラフィック及びゲーム性により注目を集めた。主人公は、火星の軍事企業 Union Aerospace Corporation (UAC) で働く宇宙海兵隊の一人。UAC は火星の衛星フォボスとダイモス間で秘密裏に瞬間移動装置の実験を行っていたが、その実験中に偶然地獄へのゲートが開く。基地のセキュリティシステムは、ゲートからやってくる地獄の住人達を阻止することが出来ず、基地の人員は瞬く間に殺されゾンビと化し、火星から事件の調査のために派遣された UAC の部隊もすぐに音信不通となってしまう。プレイヤーは、UAC 部隊の唯一の生き残りとなって基地からの脱出を図ることになる。『DOOM』は「Knee-Deep in the Dead」、「Shores of Hell」、「Inferno」の三つのシナリオ(エピソード)から成り、それぞれ隠しステージとボスステージを含む 9つのステージで構成されている。シェアウェア版では、第1エピソード「Knee-Deep in the Dead」を無料でプレイすることができるが、第2エピソード「Shores of Hell」及び第3エピソード「Inferno」をプレイするためにはユーザ登録をするかパッケージ版を購入するかしなければならない。1995年には、オリジナルの『DOOM』と追加シナリオ「Thy Flesh Consumed」を収録した『The Ultimate DOOM』がパッケージ発売された。オリジナルである PC-DOS版の他、PC-9801&9821、Microsoft Windows、QNX、Irix、NeXTSTEP、Linux、Macintosh、スーパーファミコン、メガドライブ スーパー32X、プレイステーション、ゲームボーイアドバンス、Atari Jaguar、セガサターン、NINTENDO64、3DO等多数のプラットフォームに移植されている。但しその全てがオリジナル版からの完全移植というわけではなく、スーパーファミコン版ではハードウェア性能の都合でグラフィックの質を下げており、NINTENDO64 版『DOOM 64』はグラフィックやマップの大幅な変更によって全くの別物と化している(ストーリーもオリジナル版からの続きであり、ゲーム自体続編のようなものに近い)。なお、『DOOM 64』は作品の中で数少ない日本語ローカライズされている作品だが、日本語になっているのはアイテムを取った時などに表示されるメッセージのみで、字も何故かカタカナであり、血の色が赤から緑に変更されている(敵にダメージを与えた時の出血のみ)。PC-9801&9821版はイマジニアが移植しており、DOOM IIも含めて、アイテム取得メッセージの他、ステージ間のストーリー表示も平仮名や漢字による日本語化がなされている。また、256色表示を行うためのウィンドウアクセラレータのドライバも内包している。また、1990年代後半にオリジナルのソースコードがGNU General Public License下で公開され、ファンの手によって様々な移植、改変がなされた。1994年10月10日に発売された続編『DOOM II: Hell on Earth』は、アクティビジョンによるパッケージ販売となり、以降シェアウェアとしての公開はされなくなった。前作においてダイモスから脱出し無事地球に生還を果たした主人公が、既に地獄からの侵略を受けていた地球を舞台に孤軍奮闘する。本作は全30ステージで構成され、さらに2つの隠しステージがある。ゲームシステムは、武器と敵キャラクターの追加以外に大きな変更はない。また、過度の暴力描写によって ESRB レーティングの「Mature」指定を受けている。1995年に公式WADの詰め合わせである「Master Levels for DOOMII」、1996年には、「The Plutonia Experiment」と「TNT: Evilution」の 2 つのシナリオを収録した拡張パッケージ『Final DOOM』が発売されている。DOOMおよびDOOM IIは、外見上は3Dだが実際には疑似3Dであり、内部的には高さの概念がない。完全な3DFPSは後継作のQuakeで実現された。コンソールではゲームボーイアドバンス版が発売されている他、Xboxで発売された『DOOM 3 Limited Collector's Edition』や、『Resurrection of Evil』にも収録されている(日本では未発売)。XBOX版は完全移植に近く、ゲームボーイアドバンス版は削られている部分や変更点があるものの、オリジナル版をほぼ忠実に再現している。『Master Levels for DOOMII』はXbox版『Resurrection of Evil』に収録作品として移植されている。日本でもソフトバンクより発売されたプレイステーション、セガサターン版『DOOM』(開発はWilliams Entertainmentが担当)にも収録はされているものの、完全移植では無く、オリジナル版には存在したステージ間のストーリー表示や幾つかのマップ、モンスター、ラストボス等が削られてしまっている。また、オリジナル版の明るく軽快な曲とは違い、こちらはBGMが全てアンビエント系のダークな雰囲気のものに変更されており、幾つかのマップや背景などもプレイステーション、セガサターンオリジナルのものが収録されている。プレイステーション版『Final DOOM』も同様である。現在、ベセスダ・ソフトワークスからXbox Live Arcadeにて800マイクロソフトポイントで配信中。2004年8月3日に最新のゲームシステムを採用した第1作のリメイク作品とも言うべき『DOOM 3』が発売された。日本では8月12日にサイバーフロントより発売された。これは従来のDOOMのような、“広いエリアで大量に出てくる敵を次々となぎ倒していく”という概念が無くなり、暗く狭い基地の中をライトを照らしながら、前方や背後、物理エンジンによる壁などの破壊により出てくる単体もしくは少数の敵を少しずつ倒していくというものになっている。これは後に“ホラーFPS”というジャンルに分けられる(F.E.A.Rなどもそれに当たる)。このプレイスタイルの変化について、スタッフ側は「今DOOMがやりたいならSerious Samがあるし、同じものを作っても意味がない」と答えている(逆にSerious Samのスタッフは「現代風にアレンジしたDOOMが作りたかった」というコメント有り)。新開発されたDOOM3エンジンが重い(当時のビデオメモリの観点から考えると最高設定で満足に遊ぶことは出来ない)、マップが(含むマルチプレイ)暗い、敵AIが古臭い、などと批判をする人もいたものの、低設定でも美しいグラフィックやホラーな演出は評価が高く、IGNで8.9/10、PCGAMERで94%などと批評家から軒並み高い評価を受けた。セールス面でもid Softwareの作品としては史上最高となる350万本を売り上げる大ヒットとなった。また、このDOOM 3には拡張パック(Resurrection of Evil)があり、新たにGrapperとDouble-Barreled Shotgunという武器が追加された。Double-BarreledはDOOM 2にも存在した短銃身水平二連ショットガンであり、今もなおFPS史上における人気武器の一つである。もう一つのGrapperは、ハーフライフ2にも出てきた零点エネルギー銃(重力銃)のようなもので、周囲のオブジェクトや敵のエネルギー弾を吸い寄せて投げ付けたり、あるいは小さな敵なら直接掴んで投げることが出来る。新しい敵としてはImpの強化版といえるVulgar、キャノン砲を連射してくるBruiserなどが登場する。本編、拡張パック共に日本国外版Xboxにも移植されている(日本国内では未発売だが、リージョンフリーなので日本のXboxでもプレイ可能)。2012年には本編、拡張パック、旧2作を収録した完全版『DOOM 3: BFG Edition』が発売された。プラットフォームはPC、プレイステーション3、Xbox 360。この作品はゲームシステムが若干変更や改良がされた他、新たなミッション(Lost Mission)が追加されている。ここでは、2以降に登場した武器と多数のアイテムを紹介する。一部のモンスターは火星基地に住んでいた人間が、地獄にいたモンスターの手によって、改造されたり寄生されたものが多い。ここでは、Resurrection of Evilでのボスも含む。いずれも Dafydd Ab Hugh と Brad Linaweaver の共同執筆
出典:wikipedia
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