インティ(Inti)は、インカ帝国の伝説上の太陽神。太陽と虹の神ともいわれる。インカ帝国を興したケチュア族の人々は、太陽の神を天の序列の第一位に置き、インティという名前で神聖視した。さらに、インティにはより複雑で普遍的な人格が付与され、創造の神格を吸収して、イラ・コチャ("Ira-Cocha"。ビラコチャ、"Viracocha" とも呼ばれる)、またはその正式名であるアプ・コン・チキ・ウィラ・コチャ神("Apu-Kon-Tiki-Uira-Cocha")になった。この神は、世界創造の基礎となる3要素(水・土・火)を統べる絶対権力であるとされている。この新しく、とてつもなく強力な太陽神は、その王国内に留まることはなかった。彼は天の階級の一つの「月」であるママ・キジャ("Mama Quilla")を妻とした(インカ伝承では、同時に妹であったともされる)。インティはイラ・コチャとママ・コチャの子供であるとする伝承もある。また、インティとその妻ママ・キジャは、インカ帝国を作ったマンコ・カパック("Manco Capac")とその兄弟たち(ママ・オクリョ ("Mama Ocllo") 、コン("Kon")、パチャカマック("Pachacamac") ら)の父であるともされる。インカ帝国の支配者は、インティの現人神であるとされていた。インティは、「アプ・プンチャウ ("Apu Punchau") 」(昼の指導者の意)と呼ばれることもある。この太陽神は金の円盤に人面を描いたもので表され、しばしば雷光によって権力を表した。また、月は銀の円盤で象徴された。この金の円盤はスペイン人侵略者により発見されており、最も大きなものは1571年にスペインからローマ教皇に贈られている。ただし、現在は消失された。インティは、創造者として崇拝または畏敬されていたが、また同時に、助けを乞う者が駆けつけるところでもあった。インティだけが農作物を育て、病気を治し、人々の熱望に応えることができる存在であった。当然のごとく、女神ママ・キジャには女性たちの熱い信仰が集まった。女性たちは女神の熱心な信者集団を形成した。彼女たちの望みや心配を聞き、庇護してくれるものはキジャを置いて他にはないと考えられた。太陽神を祭る「インティ・ライミ祭り ("Inti Raimi") 」は、インカ帝国の首都であったクスコの行事で、毎年幾千もの観光客が集まる。
出典:wikipedia
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