VFR(ブイエフアール)は、本田技研工業が製造販売するオートバイのシリーズ商標である。1982年から製造販売されていたロードスポーツモデルのVFシリーズが、1986年4月に実施したフルモデルチェンジに併せて車名も変更したのが本シリーズであり、以下のコンセプトが提案された。この結果として当初は、排気量399ccの普通自動二輪車ではネイキッドタイプのVFR400ZとブームだったレーサーレプリカとしてVFR400R、同じく748ccのVFR750Fが製造販売された。後に数度のモデルチェンジで399㏄モデルは廃止。大型自動二輪車モデルでは高速ツアラー的ポジションへ移行しているが、本シリーズの共通事項として以下の4点がある。2015年以降は排気量781ccのVFR800F/Xと同じく1,236ccのVFR1200F/Xがシリーズ車種として製造販売されたが、2016年に800シリーズは受注終了。1200シリーズは生産終了が発表された。VF400Fからのフルモデルチェンジ車。エンジン型式はキャリーオーバーとなったため最高出力59ps/12,500rpm・最大トルク3.7kgm/11,000rpmのスペックを持つNC13E型を搭載する。バリエーションはVFR400R・VFR400Zの2車種がラインナップされた。1986年3月20日発表、同年4月1日発売。ワークスレーサーRVF400の市販車モデル的位置付がされたフルカウルを装備するモデル。エンジンは先代モデルのVF400Fに搭載されていたNC13E型がキャリーオーバーされたが、以下の変更点を持つ。同年7月18日、同月19日より1,500台限定でワークスマシンRVF400同様にシャスタホワイト×ウィスタリアブルー×ローザンヌブルー×ファイティングレッドのカラーリングを採用した特別仕様車VFR400Rスペシャルエディションを追加発売することが発表された。1987年2月19日発表、同年3月20日発売。NC21型からのフルモデルチェンジ。以下の変更を実施。なお同年6月18日発表、7月1日発売で「ロスマンズ・ホンダ」カラーの特別仕様車が追加された。1988年12月6日発表、1989年1月6日発売。NC24型からのフルモデルチェンジ。以下の変更を実施。1990年1月18日発表、同年2月1日発売でマイナーチェンジを実施。カラーリングならびにリヤサスペンションを別体式リザーバータンク・スクリュー式初期荷重調整機構を装備したタイプへ変更した。本モデルは1994年まで製造販売され、RVF(NC35)へモデルチェンジされた。1986年3月20日発表、同年4月15日発売。型式名NC21。NC21型VFR400Rからフロントカウルとオイルクーラーを省略したネイキッドモデルであるが、アンダーカウルはVFR400Rとは異なる専用品、ヘッドドライトは丸型2灯式となる。1987年3月20日発表、同年4月1日発売でマイナーチェンジを実施。カラーリング変更と共に型式名はそのままでエンジンをNC24型VFR400R同様のリファインタイプとしたため最大トルクが4.0kgm/11,000rpmに向上した。1991年頃まで継続販売され生産中止となった。VF750Fからのフルモデルチェンジ車。エンジン型式はキャリーオーバーとなったためRC07E型を搭載する。1986年3月20日発表、同年4月1日発売。部品類別番号ML7。日本仕様はVFR750Fシリーズで唯一乾燥重量100kg台(199kg)を実現したモデルで、エンジンスペックは馬力規制の関係から最高出力77ps/9,500rpm・最大トルク6.5kgm/7,500rpmに制限された。また輸出仕様は105ps・7.6kgmとなるほか、ホイールサイズの前後17インチ化・カウル形状の変更などの相違がある。なお輸出仕様は後述するRC36型へフルモデルチェンジされるまでモデルイヤーごとのマイナーチェンジが実施され、以下のコードが付与される。一方、日本国内仕様は1986年モデルのままマイナーチェンジは実施されなかったものの期間限定でヘプコ&ベッカー社製ツーリングバックとオプションのメインスタンドを装備する特別仕様車が同価格で発売されたほか、レース仕様のVFR750RKがリリースされHRCからはRK Kitが発売された。1990年2月20日発表、同年3月15日発売。後述するVFR750P(RC35型)・VFR750K(RC36型)と同時開発されたRC24型からのフルモデルチェンジ車。RC24型がRVF750のイメージを踏襲するレーサーレプリカ的なデザインなのに対し、本型式は高速ツアラーとしてのポジションを強調するモデルとなった。搭載エンジンを以下の大幅な設計変更を実施したためRC35E型に変更された。この結果として最大トルクが6.6kgf・m/8,000rpmに向上した。また車体面などでは以下の変更を実施した。日本国内仕様1994年は販売終了となったが、輸出仕様は同年に型式名はRC36型のままスポーツ性と質感の向上を目的にフルモデルチェンジが実施された。カウル類にNRの影響が見られるほか、最高速度240km/h以上となるためフルスケール260Km/h超のスピードメータを装備する。本モデルは通称RC36-2とも呼ばれ、1998年まで製造された。1987年7月24日発表、同年8月31日発売。型式名RC30。プロダクションレースのベース車両として発売されたホモロゲーションモデル。日本では販売価格が148万円と量産車としては当時最高のものだったにもかかわらず、内容的には破格なもので1,000台限定の販売枠に購入希望者が殺到し抽選により販売された。ワークスレーサーRVF750を強く意識したデザインならびに軽量化が実施され、チタン合金製コネクティングロッド・マグネシウム合金製シリンダーヘッドカバー・FRP製・フェアリング・航空機廃材をリサイクルしたジュラルミン材によるハンドル・ステップ・各種ステーなどストック状態でレース出場が可能な装備と性能を保持する。エンジン型式はRC07E型のままであるものの圧縮比を11.0にまでアップさせるなど各種チューニングが施され、スペックは最高出力77ps/9,500rpm・最大トルク7.1kgm/7,000rpmとなる。1998年に実施されたVFR750Fからのフルモデルチェンジ車。型式名BC-RC46。車名は従来まで併記されていた排気量を示す数字が省略されVFRとした。主な変更点は搭載エンジンをRC35E型の内径x行程=70.0x48.6(mm)から72.0x48.0(mm)に変更し排気量を781ccにアップさせた上で180°クランクとした最高出力80ps/9,500rpm・最大トルク6.9kgf・m/7,000rpmのスペックをマークするRC46E型への変更で、本モデルは2001年まで製造されたモデルと2002年以降に製造されたモデルで大幅な相違があることからそれぞれに分けて解説を行う。1998年4月10日発表、同月20日発売。1994年に限定販売されたスーパースポーツモデルRVF/RC45の基本コンポーネントを踏襲しつつもRC36型のツアラー指向を高めたモデルで、カラーリングはイタリアンレッドのみとされた。2000年1月19日発表、同月20日発売で以下のマイナーチェンジを実施。さらに同年10月18日発表、19日発売でカラーリングをアキュレートシルバーに、ホイールカラーをブラックからシルバーに変更するマイナーチェンジを実施した。2002年1月21日発表、同月22日発売。型式名ならびに車名はそのままにフルモデルチェンジを実施。主な変更点を以下に示す。2004年1月22日発表、同月23日発売で以下のマイナーチェンジを実施。なお同年中には11月12日発表、同月13日発売でカラーリングにウイニングレッドが追加された。2006年2月24日発表、同月27日発売で以下のマイナーチェンジを実施。また同年12月7日発表で同月8日からカラーリングをトリコロールとしたVFRスペシャルが200台限定販売された本モデルの日本国内での販売は2008年で終了したが、ヨーロッパへは引き続き輸出された。2014年4月14日発表、同月18日発売。型式名EBL-RC79。日本国内での販売は約6年ぶりとなる新型モデルで、RC46型からフルモデルチェンジを実施し先行発売されていたヨーロッパ仕様とほぼ同一仕様である。RC46型からは以下の変更を実施。カラーリングは当初ヴィクトリーレッドとダークネスブラックメタリックの2色が設定されたが、2015年02月6日発表、同月13日発売でパールグレアホワイトが追加された。上述したVFRならびにVFR800FをベースにしたアドベンチャータイプでCrossrunner(クロスランナー)のペットネームを持つ。日本国内では2015年現在で以下の2車種が販売された。2011年7月27日発表、同年8月25日発売。型式名EBL-RC60。最高出力102ps/10,000rpm・最大トルク7.5kgf・m/9,250rpm。同年春からヨーロッパで販売されていたモデルをM-TEC(無限)が車体を輸入し、同社製スリップオンマフラーやオリジナルデカールなどを装着させた上でDREAM店をはじめとする無限テクニカルショップのみで200台限定として販売された。2014年12月5日発表、同月12日発売。型式名EBL-RC80。VFR800Fをベースにしたモデルでエンジン型式は共通となるRC79E型を搭載。ベースモデルとは以下の相違点がある。またVFR800X MUGENとの相違点としては、ラジエーター搭載位置がベースとなったRC46型同様のエンジン横側から前側へ変更されたことから、カウル横幅が狭小化されるなどの差異がある。カラーリングはパールグレアホワイトとキャンディーアルカディアンレッドの2色を設定する。シャフトドライブならびに同社の市販二輪車としは初となるスロットルバイワイヤを採用する。フルカウルを装備するVFR1200FとアドベンチャータイプでCrosstourer(クロスツアラー)のペットネームを持つVFR1200Xの2車種がラインナップされる。自動車教習所・運転免許試験場向けの仕様では、アップハンドル・大型エンジンガード等の安全装備の追加・ギアポジションランプなどの通称教習ランプ・センタースタンドを装着する。本シリーズでは、399ccモデル・748ccモデルに設定された。NC21型VFR400Zがベース。本モデルはRC24型ベースVFR750F教習仕様車(RC24・通称“24K”)ならびにVFR750K(RC37型)が存在する。本モデル独自の相違点を以下に示す。またRC37型では、タンク・サイドカバー・リアフェンダーがRC24型後期輸出仕様に準ずるため国内仕様とは仕様が異なる。教習車仕様であるものの当時は大型自動二輪免許が公認教習所で取得できず、運転免許試験場での大型自動二輪限定解除審査や練習所への導入がほとんどである。よって生産台数は後に製造されたCB750(RC42型)教習仕様車などと比較すると少なく、一説には約500台ともいわれる。なお、RC37型は一般向け市販もされ登録も可能であったが、教習車を新車購入するユーザーは皆無に近く一般販売された台数は極少数である。しかし前後ホイールが17インチのため中古車市場では隠れた人気がある。各都道府県警察向け車であるが、一部は陸上自衛隊警務隊向けとして防衛省にも納入された。なお、白バイ仕様は入札方式で各都道府県警察に納入されるほか、パーツ類も含めて多くは特別管理部品となるため入手も不可である。NC24型VFR400Rをベースにした仕様。型式名NC28型。スピード測定用メーターは未装備。納入先の相違でVFR400PとVFR400P2の2種類がラインナップされた。1989年から納入開始。型式名RC35。部品類別コード番号MV8。搭載エンジンはRC35E型。車両重量は標準で262kg、後部警告灯装備車は264kgとされた。なお1989年モデルはRC24型VFR750F欧州向け仕様車ベースであるが、1990年以降は前述したRC36型VFR750F・RC37型VFR750Kと同時開発されたモデルという相違がある。RC36型VFR750Fからの変更点を以下に示す。また仕様違いに以下に示す3種類のバリエーションが存在するが、製造年度にっては存在しない仕様もある。製造はベースモデルが日本国内仕様生産中止となった1994年以後も引き続き1998年まで継続された1998年から製造されたRC46型VFRをベースとした白バイ仕様。型式名BC-RC49。部品類別コード番号MCP。市販モデルからの変更点はVFR750Pとほぼ同様だが、本モデル独自の変更点を以下に示す。本モデルは2001年から納入されたが、自動車排出ガス規制強化により2008年をもって生産中止。以後の白バイ仕様はCB1300Pが製造・納入される。
出典:wikipedia
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