岩石(がんせき、)は、石ころや岩盤を学術的に表現した堅い表現の用語である。一般的には、その大きさに範囲はないと思われがちだが、学術的にはあまりにも小さいものを砂や泥、大きいものを剛盤やプレートと言い、区別することが普通である。その成因は、岩石が溶けた液体であるマグマ(岩漿)が冷えたり、砂や泥が続成作用と呼ばれ、地下で固結作用をうけて岩石に戻ったり、あるいは誕生した岩石が変成作用とよばれる熱、圧力、溶液、気体との化学反応や物理現象を受け溶けてマグマにならないまでも、性質が変化し、二次的に岩石が誕生することもある。多くの地球型惑星は岩石でできている。どこからどこまでを「岩石」と呼び、「金属」と呼ぶのかは難しい問題である。ガラス、金属等と漸移的ともいえる。一般的には、岩石と鉱物は共に「石」と呼ばれ、混同されているが、学術的には区別されるべきものであり、化学的には、鉱物は純物質であり、岩石はその混合物である。岩石、鉱物共に地球の固体部分を構成する要素であるが、鉱物がその最少単位として知られている。一般に、鉱物は結晶構造を持ち、化学式で表すことができる。これに対して岩石は、鉱物や岩石の破片、天然ガラス、有機物などの集合体である。日本語名の付け方については、現在では岩石は「〜岩」、鉱物は「〜石」「〜鉱」という名前をつけて区別するのが普通であるが、過去に付けられた名前で、岩石名に大理石・黒曜石など鉱物名と混同されやすい名前が付けられている例も見受けられる。岩石は、その成因により以下の3種類に大別するのが現在の慣習であり、これは、1862年に が火成岩、水成岩、変成岩に大別した類型が元となっている。また、T. Crook は、火成岩および変成岩を一括して内成岩とよび、堆積岩を外成岩とした。この他に、岩石が熱水などにより変質作用を受けて出来た変質岩や、圧力の影響で変形作用を被った変形岩がある。以上のの岩石はさらに詳しい成因、あるいは化学組成や構造などにより、より詳細に分類される。しかし、生物や鉱物と違って、岩石の特徴は連続的に変化しているため、分類の境界は人為的なものである。しかも、分類の定義はいくつもあり、どの定義を採用するかによって、同じ岩石に別の名前がつけられることは珍しいことではない。国際地質科学連合(IUGS)による命名案がまとめられているが、完全には定着していない。岩石の組成は次の表し方がある。成分と粒径によって分けられる。成分によると、珪酸塩岩(SiOを含む)と炭酸塩岩(COを含む)に大別できる。一般に堆積岩と変成岩は火成岩よりも組成の範囲が広い。岩石は基本的にはまず、マグマが冷え固まって結晶化することで生まれる。急速に冷え固まったものが火山岩、ゆっくりと冷え固まったものが深成岩であるが、いずれにせよ岩石の起源の大本は火成岩である。こうしてできた既存の岩石はやがて地表で浸食、風化して水や風の影響によって堆積し、堆積物となる。こうした堆積物が圧力を受けたり炭酸カルシウムなどの物質の影響によって化学的に変化し、再び固まったものが堆積岩である。こうしてできた火成岩や堆積岩が、熱や圧力などといった変成作用を受けて変質したものが変成岩である。なお、より強い高熱にさらされ、完全に溶融した場合、冷えれば火成岩となる。このように、長い時間の間に岩石やそれを構成する物質は互いに移り変わると考えられる。岩石は地球を構成する主要な物質のうちのひとつである。地球上に存在する岩石は、鉄やニッケルなどに比べ比重が小さいため、上部マントルや地殻などに偏在し、この二層の主要構成物となっている。岩石の中でもより密度の高い橄欖岩や輝石岩は他の岩石より深くへと沈み込むことが多く、上部マントルはこうした岩石が主となって構成されている。これに対し、地殻はより比重の小さい岩石が主となっている。なかでも海洋底は玄武岩や斑糲岩の比率が高く、大陸は岩石でも最も比重の軽い花崗岩などの比率が高い。また、マグマが形成されるのは主に上部マントルであり、地表へと上昇する過程で上部マントルにある橄欖岩などを取り込んで昇ってくることがある。こうして取り込まれ地上へと噴出した岩石は捕獲岩(ゼノリス)と呼ばれ、地底深くの状況を知る貴重な資料となっている。地殻の岩石の大部分は火成岩と変成岩からなっているが、地表部分においては8割から9割を堆積岩が占めている。これは堆積作用が地表近くで起きているため、堆積岩が地表付近に浅く広く分布しているためである。岩石を主要構成物とする惑星は地球だけではなく、水星・金星・火星といった太陽系内側の諸惑星はすべて岩石を主体とする惑星である。このため、膨大なガスを特徴とする木星型惑星と対比し、岩石主体の惑星は地球型惑星と総称される。なお岩石は地球型惑星付近のみならず、太陽系全体にあまねく分布する。木星型惑星も中心核には多量の岩石が含まれている。月や小惑星は主に岩石からなっており、太陽系外縁天体なども氷と岩石からできていると考えられる。地球最古の岩石は、が、カナダの東部で42億8,000万年前のものが発見された。地球が誕生したのは約46億年前とされるが、発見された岩石は冷えて形成されたばかりの地殻の可能性があり、地殻が形成された時期に関する学説にも影響する発見とされる。日本列島最古の岩石は岐阜県の飛騨山脈にあるオルドビス紀(4.9億 - 4.4億年前)の地層のものとされてきたが、カンブリア紀(5.4億 - 4.9億年前)に属する約5億610万年前に形成された火成岩「日立変成岩」が茨城県日立市北部の山地で発見された。鉱石だけでなく、岩石そのものも資源としてよく利用される有用なものである。巨大な岩石をそのままあがめる巨石信仰は、自然崇拝としてはありふれたものの一つであり、世界各地にその信仰またはその痕跡が残っている。日本においては巨石信仰は磐座としてそのまま古神道にとりこまれ、現代でも巨石を神体とする神社は日本各地に存在し、神道の一部となっている。
出典:wikipedia
LINEスタンプ制作に興味がある場合は、
下記よりスタンプファクトリーのホームページをご覧ください。