国立研究開発法人物質・材料研究機構(ぶっしつ・ざいりょうけんきゅうきこう)は、茨城県つくば市にある国立研究開発法人の研究所。英語表記はNational Institute for Materials Scienceで、通称はNIMS(ニムス)。橋本和仁理事長。2001年4月に旧科学技術庁所管の2つの国立研究所である金属材料技術研究所と無機材質研究所が合併して発足した。その名称が表すとおり、物質・材料の基礎・基盤的研究開発および重点研究開発などを総合的に行っている研究機関である。2015年12月、総合科学技術・イノベーション会議は「特定国立研究開発法人(仮称)の考え方の改訂(案)」を公表し、物材機構を候補に加えるとした。平成23年度からスタートした第三期中期計画では、これまでに培った各種技術やナノスケールレベルの探索をさらに高度化し、環境・エネルギー問題など地球規模の重要課題解決を目指す研究を重点的に推進するとし、以下の2つの研究事業を達成するために3つの重点研究開発領域を設定している。研究開発を担う「環境・エネルギー材料部門」「ナノスケール材料部門」「先端的共通技術部門」の研究3部門、設備の共用サービス等を担う「中核機能部門」、外部機関等との連携を担う「外部連携部門」と、経営企画を担う「企画部門」、バックオフィス業務を担う「総務部門」からなり、常勤職員は約550名在籍している。また、内部には文部科学省の世界トップレベル国際研究拠点形成促進プログラムの助成対象として選定された研究拠点「国際ナノアーキテクトニクス研究拠点(MANA)」や、「ナノ材料科学環境拠点」「低炭素化材料設計・創製ハブ拠点」などを擁する。なお、これらの拠点名称には「国際~」とつくものが多いのが特徴で、実際に研究所内には外国籍の研究者も多く見受けられる。後述のMANAのように約半数が海外出身の研究者という組織もあり、国際化を積極的に推進している研究機関である。“環境、エネルギー、資源などに関する地球規模の課題解決のための物質・材料科学技術”という研究方針のもと、物質・材料の基礎・基盤的研究開発やプロジェクト研究等を総合的に行う研究組織で、以下3部門から構成されている。なお、第2期中期計画で「センター」と呼ばれていた研究ユニットの呼称が、第3期では「ユニット」に変更されている。また上述の研究方針も、前期の「ナノテクノロジー」を前面に押し出したものから「環境・エネルギー問題の解決」を前面に押し出したものに変化している。ナノマテリアル分野ナノシステム分野ナノグリーン分野ナノバイオ分野ファウンドリ資源枯渇時代の材料における希少金属元素の減量・代替・循環のための研究を遂行するために、他の研究3部門とは独立して設置されている。「都市鉱山」や「レアメタル」「レアアース」などの調査を行うグループもある。高度な施設・設備の開発・整備を行い、広く所内外の研究者への利用機会を提供している。国内外の企業や大学・研究機関との連携・交流を進めると同時に連係・連携大学院制度等を通して、若手研究者の育成も推進している。経営に関する企画面を担う部門で、戦略室や人材開発室、広報室などからなる。バックオフィス業務を行う部門で、総務部の下に総務課、人事課などからなる。【研究拠点】【企業連携研究センター】文部科学省の世界トップレベル国際研究拠点形成促進プログラム(WPIプログラム)の6拠点のひとつ。2007年に独立行政法人としては唯一助成対象機関に選定。残りの5機関は全て大学(東京大学、京都大学、東北大学、大阪大学、九州大学)。次世代ナノ科学技術の基礎研究センターとして、以下の4分野でナノテクを活用した革新的材料の創製に挑戦している。また、組織の中でも国際化を特に強く意識しており、研究者の約半数が海外出身である。さらに、英語を公用語化して事務書類も英語化することで、外国人研究者が快適に研究に打ち込めるような環境を構築するという方針のもと、英会話が可能な事務職員を多く配置しているのも特徴である。茨城県つくば市を中心に複数の事業所があり、事業所はその所在地名を冠に通称“○○地区(サイト)”と呼ばれている。つくば市兵庫県海外連携オフィスこのうちつくば市の3地区が主な研究拠点で、千現地区が本部となっている。並木地区にはMANAがあり、桜地区には世界最高レベルの強磁場施設がある。また東京には、物性などを扱うデータベース研究や、世界最長記録を持つクリープ試験を行っている目黒地区や会議室があり、兵庫県のSPring-8内には専用ビームライン「BL15XU (WEBRAM)」を持つ。1993年(平成5年)より、毎年クリスマスに地元小学校からデザインを公募したイルミネーションを飾り、地域交流のひとつとなっていたが、2008年(平成20年)の実施を最後に終了した。1969年(昭和44年)6月19日に開始したクリープ試験が、2011年(平成23年)2月27日に試験開始からの総試験日数が14,853日間に到達し、世界最長クリープ試験データの記録を更新した。
出典:wikipedia
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