カエデ(槭、槭樹、楓)とはムクロジ科(旧カエデ科)カエデ属 ("Acer") の木の総称。モミジ(紅葉、椛)とも呼ばれるが、その場合は様々な樹木の紅葉を総称している場合もある。童謡などで愛でられるものはそれである。赤・黄・緑など様々な色合いを持つ為、童謡では色を錦と表現している。また、英語圏では一般にMaple("メイプル、メープル")と称する。おおよそ128種存在し、その多くはアジアに自生している。他にヨーロッパ、北アフリカ、北アメリカに存在する。1種類()のみが南半球に存在する。日本のカエデとして代表されるのは、イロハモミジ ("A. palmatum") である。福島県以南の山野に自生しているほか、古くから栽培も行われている。園芸種として複数の栽培品種があり、葉が緑色から赤に紅葉するものや最初から紫色に近い葉を持ったものもある。一般に高木になる。落葉樹が多く落葉広葉樹林の主要構成種であるが、沖縄に自生するクスノハカエデのように常緑樹もある。葉は対生し、葉の形は掌状に切れ込んだものが多く、カエデの和名もこれに由来する(下記#和名参照)。しかし、三出複葉(メグスリノキ)や単葉(ヒトツバカエデ、チドリノキ、クスノハカエデ)のものもある。花は風媒花で、花弁は目立たなく小さい。果実は、片翼の翼果が二つずつ(稀に三つのこともある)種子側で密着した姿でつく。脱落するときは空気の抵抗を受けて回転し、滞空時間を稼いで風に運ばれやすくなっている。カエデの名称の由来は、葉がカエルの手に似ていることから「カエルデ」と呼ばれ、それが転訛したものとされている。漢字「楓」は、本来は本種ではなくマンサク科のフウを指す。訓読みで「かえで」と読むのは葉の形が似ていることによる慣用であるが、カエデは葉が対生、フウは互生であり、植物学的には異なる植物である。かつてはカエデ科の木には「槭」が用いられていたが、この字は常用漢字に含まれず、替わって「楓」が充てられることが多くなった。「楓」は日本人の人名としても用いられることが多い。古くから使われており、源平合戦で活躍した佐藤継信の妻の名が楓であったと伝わっている。主に女性名であるが、男性にも名付けられることがある。カナダの国旗は、サトウカエデの葉をデザインしたものである。日本では鮮やかな紅葉が観賞の対象とされ、庭木、盆栽に利用するために種の選抜および、品種改良が行われた。諸外国では木材や砂糖の採取、薬用に利用されるのみであったが、明治時代以後に西洋に日本のカエデが紹介されると、ガーデニング素材として人気を博し、西洋の美意識による品種も作られ、日本に「西洋カエデ」として逆輸入されている。サトウカエデといわれる種は樹液が甘いので、これを採集し煮詰めてメープルシロップを作ることで知られている。まれなケースとしては、愛知県の香嵐渓で、落葉したカエデの葉を1年間塩漬けにして灰汁抜きをしたものを天ぷらにして食すことがある。香嵐渓の場合は砂糖を入れた衣にくぐらせて揚げる。その他、大阪府箕面市でもカエデの葉に甘い衣をつけて揚げたものが土産品として売られている。ただし、ここで使われているカエデは食用に栽培された特殊なもので自然のものではない。さらに香嵐渓と同じような下処理をしている。メグスリノキは、苦味成分のロドデノール(視神経を活発化させる作用がある)が多く含まれている。また、古来より漢方薬として利用されており、葉や樹皮を煎じて飲用したり洗眼薬にしていたのでこの名前がついている。なお、山地に自生している。カエデは木材として用いられ、国産のものは楓材、西洋から輸入されたものはメイプル材と呼ばれて流通することが多い。また、ヨーロッパ産のメイプル材はシカモアメイプル、北アメリカ産のメイプル材は、品種によってハードメイプルとソフトメイプルに区別される。ハードメイプルはソフトメイプルよりも25%硬いとされる。
出典:wikipedia
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