


『ムーの白鯨』(ムーのはくげい)は、日本テレビ系列で放送されたよみうりテレビ、東京ムービー制作のテレビアニメである。全26話。制作局のよみうりテレビでは1980年4月5日から同年9月27日まで、関東の日本テレビでは制作局より1日早い、1980年4月4日から同年9月26日まで放送された。東京ムービー初の原作なしオリジナルアニメとして位置づけられるSF作品。ナレーターは安原義人が担当。当初から海外での放映を意識して制作されたため、主人公たちの名前が「ケン」「ジョー」「シン」等、多くの国で通じ得る人物名になっている。"MOBY DICK 5" のタイトルで海外へ売り込みが図られ、イタリアなどで放送されている。他にも、"MU THE WHITE WHALE" や "THE WHITE WHALE OF MU" などのタイトルが使われることもある。また、台湾、中国(台湾放送版に流用)におけるタイトルは『大白鯨』。本作のスタッフは後に『六神合体ゴッドマーズ』を製作した。「血を分けた双子が敵味方に引き裂かれ戦う」との『ゴッドマーズ』の基本設定は既に本作でも見られる。1982年3月、惑星直列が起こった。このとき、地球への影響は全くないとされたにもかかわらず、世界各地に異常現象が相次いだ。実は、太陽系某所に3万年の時を超え、アトランティス大陸が出現したことがこの事態の原因であった。一方、時を同じくして太平洋の深海に巨大なモノが目覚めた…。今から3万年の昔、地球には文明の発達した二つの大陸があった。アトランティスとムーである。ムーは平和を愛する海の民であり、白鯨をシンボルとした。太陽は燦々と降り注ぎ、人々は平和に暮らしていた。一方、アトランティスはコンドルをシンボルとする山の民であり、戦いを好んだ。科学を高度に発達させるオリハルコンを持つアトランティスの帝王ザルゴンは、その力をもって一段と強力な軍事国家を造り上げていった。ムーの指導者ラ・ムーはアトランティスとムーの力の対決が地球を滅ぼすことを案じ、自らの力と引き換えにアトランティスを異次元へと飛ばした。一方、ムーも海面下に没した。現代に蘇ったアトランティスは失われた力の源・オリハルコンを求めて地球へ侵攻を開始する。一方、あらかじめこのことを予期していたラ・ムーは自らの脳を白鯨に移し、3万年の時を超えて蘇った。イースター島に集められた少年少女たちは白鯨のもと、ラ・ムーの娘マドーラとともにアトランティス帝国に立ち向かう。ムー側登場人物の服装は、概ね古代ギリシャやローマ神話を思わせるデザインとなっている。アトランティス側登場人物の服装は全て西洋の鎧をモチーフにしている。特に物語前半、アトランティスが失われたオリハルコンを探索する際に『オリハルコンがあるところ必ずその力をもって文明が生まれる』との論法から、古代遺跡が舞台になることが多かった。なお、物語の舞台にはならなかったが、8話では探索目標の例としてマヤ文明の遺跡が登場している。※放送日時は1980年7月中旬 - 8月上旬時点(青森放送と北日本放送については本放送終了後に放映された日時)、放送系列は放送当時のものとする。文化出版局より小説版(若桜木虔 著・全2巻 1980年12月)が刊行されている。上巻『アトランティスの襲来』は剣とマドーラの恋の行方を横軸に、物語前半・オリハルコンがアトランティスに渡るまでを描く(著者曰く、『SF版里見八犬伝』)。下巻『悲劇の王女ラ・メール』はアトランティス側の視点から物語前半を概観しつつ、プラトスとラ・メールの悲恋となる物語後半を描く(著者曰く、『SF版ロミオとジュリエット』)。ストーリーは概ねテレビ版に沿っているが、一部の相違点と矛盾の存在で、ファンから批判されることがある。テレビ版との主な相違点は次の通り。とき、地球歴二千数百年、地球の繁栄は極度に進んだ。しかしその社会は活性化を失ってコンピューターで支配される老人社会と化し、怠惰と無気力が病菌のように人間をむしばんでいた。白石知はある夜、不思議な夢を見た。それは巨大な白鯨と人魚のように美しい少女が自分を手招きしている夢であった。不思議なことに妹の愛も同じ夢を見ていた。二人は夢に導かれて伊豆半島の西海岸にある無布(むう)神社へと向かった。そこには他にも数人の少年たちが集まっていた。神社の裏にある小さな洞窟の奥に不思議な卵状の乗り物があった。乗り物は少年たちを乗せて急速に動き始め、気がつくと太平洋、ポナペ島のナン・マタールへとたどり着いた。そこで少年たちは白鯨ラ・ムー、そしてラムール、マドーラと出会い、アトランチス帝国による地球侵略の危機を告げられる。だが、ラ・ムーの予想より早く、アトランチス前衛部隊の攻撃が始まり、地球連合中央マスターコンピューターが支配されてしまう。かくして、人類解放の戦いの幕が切って落とされる。
出典:wikipedia
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